もし、剛くん付きじゃなかったら、「ヒメアノ~ル」は観ないかもしれない。
映画、単独初主演なのに、剛くんのファンなのに、そんなんでいいのか!?
テレビでは連日、森田剛祭りの真っ最中。(←まだ見れていないので、感想はまたあらためて)
フグは食いたし、命は惜ししの状態で悶々としていましたが、
無事に舞台挨拶のチケットが手に入ったので、毒を食らって死す覚悟で
金曜の夜が吐き出した喧噪の残り香が漂う新宿に、朝っぱらから行って参りました。
まずは映画の感想から。
*****今更ですがネタバレ注意です*****アップしてからなんですがネタバレ注意です************
観終わった感想を一言で言うなら、
悲しかった。
です。
最初の方は、ムロさんと濱田くんと佐津川さんの三角関係ラブコメ的な。
そして、森田剛くんが「森田」を演じ、濱田くんが「岡田」を演じるという、
この狭い人間関係の中に、カミセンの3分の2の苗字が登場するという妙を感じながらのオープニング。
剛くんが登場すると、そこだけ空気の色が変わるように見えたのは、
「殺人鬼」というキーワードがロバみみの中で先走っていた先入観からかもしれない。
なーんにも知らずに見たら、カフェの店員に恋する内気な男の子に見えていたりしたかも。
悲しいかな、原作モノと情報量の多い今の世の中では、
まっさらな気持ちで作品と対峙することは、不可能ですね。
(「ヒメアノ~ル」は原作、読んでないですけど……)
とにかく、剛くんが出てくると、まだ何もしてないのに、
「こいつ、いつ、やらかすんだ……」
と、ひやひやしながら、観ていました。
そして、壁ドンもない冴えない男たちのラブコメが、「森田」の闇に引きずられて落ちて行くその時、
太陽が沈む昼と夜との境界線のように、スクリーンにMorita GOのクレジットが……。
ここで、か。
そうか、ここから「始まる」んだ、と、もう既に、淀みかけていた心に警報が鳴り響きました。
苦手なんです。本当に。
時代劇で刀で斬りあったり、鈍器で殴ったり、包丁で刺したりという手段は
まだ我慢できるんですが、ピストルが苦手です。
すごくいい顔してるのに、剛くん。
見ちゃいられないよ……。
断腸の思いで、残虐シーンは目を閉じました……。
そういえば、健ちゃんの「親指さがし」の時も、同じ現象だったなぁ……。
舞台挨拶付じゃなかったら見なかったし、観てても怖いシーンは目を閉じてた。
でも、なんだろう。
高校時代に「森田」が遭っていたイジメとかが、少しずつ、見えてきて、
最初は「理由なき殺人」だと、本当に消耗しちゃうんだよなって思ってたけど、
どこか人としての感情のねじれがわかると、少しホッとする。
イジメの主犯を殺したことで、彼の中ではずれた「たが」。
何かあるごとに、その決壊した部分から狂気が鉄砲水のように吹き出す感じ。
でもそれは、腕にとまった蚊をパチンと叩いて殺す感覚に近くて、
罪悪感もなく、特別に気にとめることでもなく、彼の日常の中の自然な行動の一部だったりする。
1人殺すのも、100人殺すのも同じ。
だからどんどん殺していく。そこに特別な感情なんてものもなく。
だけど、ふと思う。
佐津川さん演じるゆかちゃんへの執着は、「恋」だったのだろうか。と。
欲求のはけ口としての対象なら、それこそ誰でもいいわけだし、
もっと早く、犯すなり殺すなりしてもいいところ、
彼女が岡田くんと付き合ったことをきっかけに、殺意も暴走していくわけで、
そこは、どんな気持ちだったのかなぁと考えながら観ていました。
ラストでは、少しだけ救われました。
瞬時の判断は、眠っていた彼の本性の仕業。
そこでやっと見えてくる母親の存在や、
平凡でちょっと冴えない、教室のすみっこにいるような学生時代の姿。
普通の男の子でいさせてあげられなかった悲しさが心の中にポツンと生まれた瞬間でした。
夏の暑い昼下がりに、アスファルトに溶け落ちたアイスクリームのかけらが、
消えて行くような、そんなスピードで。
もう一回書きますが、剛くんが出てなかったら、きっと観てない。
苦手なの。本当に。
だから、
「学生服姿なんて、学校へ行こうを思い出すなぁ」
とか、
「人殺しでも、なんてオトコマエなんだ」
とか、
映画鑑賞にはあるまじき、現実逃避ならぬフィクション逃避(笑)
どっぷり入り込んで観るとしんどいので、
現実とつながったまま、スクリーンを見つめていました。
ごめんよ。剛くん。
でも、自分にナイスファイトと、声をかけたいです。
そして、こういう作品を観るチャンスをくれた剛くんに、ありがとう、かな。
そうだ。最後にひとつだけ。
ポスターのキャッチコピー。
「めんどくさいから、殺していい?」
って、どうなんだろうという疑問。
「殺す方がよっぽどめんどくさい」
って思いました。私は。
だって、映画の中の森田くん。
殺した後に、ちゃんと穴を掘って埋めたりしてるんですよ。
穴を掘ること。
運んで埋めること。
雑だけど意外と後処理も手間かかってる。
めんどくさがりの私には、連続殺人は無理だな(笑)
無視して離れた方がずっと楽。
人間としての熱量は「森田」の方が、ひょっとしたら上かもしれません。
漠然とした感じになりましたが、とりあえず、「映画感想編」を終わります。
さて、次は「舞台挨拶編」です。
※アップして2日程たってから、「あれ? 書きすぎちゃった?」と思いました。
ネタバレ注意補足と一部削除しました。
冷静さを失うほどの、ヘビーな作品だったということで……(汗)
映画、単独初主演なのに、剛くんのファンなのに、そんなんでいいのか!?
テレビでは連日、森田剛祭りの真っ最中。(←まだ見れていないので、感想はまたあらためて)
フグは食いたし、命は惜ししの状態で悶々としていましたが、
無事に舞台挨拶のチケットが手に入ったので、毒を食らって死す覚悟で
金曜の夜が吐き出した喧噪の残り香が漂う新宿に、朝っぱらから行って参りました。
まずは映画の感想から。
*****今更ですがネタバレ注意です*****アップしてからなんですがネタバレ注意です************
観終わった感想を一言で言うなら、
悲しかった。
です。
最初の方は、ムロさんと濱田くんと佐津川さんの三角関係ラブコメ的な。
そして、森田剛くんが「森田」を演じ、濱田くんが「岡田」を演じるという、
この狭い人間関係の中に、カミセンの3分の2の苗字が登場するという妙を感じながらのオープニング。
剛くんが登場すると、そこだけ空気の色が変わるように見えたのは、
「殺人鬼」というキーワードがロバみみの中で先走っていた先入観からかもしれない。
なーんにも知らずに見たら、カフェの店員に恋する内気な男の子に見えていたりしたかも。
悲しいかな、原作モノと情報量の多い今の世の中では、
まっさらな気持ちで作品と対峙することは、不可能ですね。
(「ヒメアノ~ル」は原作、読んでないですけど……)
とにかく、剛くんが出てくると、まだ何もしてないのに、
「こいつ、いつ、やらかすんだ……」
と、ひやひやしながら、観ていました。
そして、壁ドンもない冴えない男たちのラブコメが、「森田」の闇に引きずられて落ちて行くその時、
太陽が沈む昼と夜との境界線のように、スクリーンにMorita GOのクレジットが……。
ここで、か。
そうか、ここから「始まる」んだ、と、もう既に、淀みかけていた心に警報が鳴り響きました。
苦手なんです。本当に。
時代劇で刀で斬りあったり、鈍器で殴ったり、包丁で刺したりという手段は
まだ我慢できるんですが、ピストルが苦手です。
すごくいい顔してるのに、剛くん。
見ちゃいられないよ……。
断腸の思いで、残虐シーンは目を閉じました……。
そういえば、健ちゃんの「親指さがし」の時も、同じ現象だったなぁ……。
舞台挨拶付じゃなかったら見なかったし、観てても怖いシーンは目を閉じてた。
でも、なんだろう。
高校時代に「森田」が遭っていたイジメとかが、少しずつ、見えてきて、
最初は「理由なき殺人」だと、本当に消耗しちゃうんだよなって思ってたけど、
どこか人としての感情のねじれがわかると、少しホッとする。
イジメの主犯を殺したことで、彼の中ではずれた「たが」。
何かあるごとに、その決壊した部分から狂気が鉄砲水のように吹き出す感じ。
でもそれは、腕にとまった蚊をパチンと叩いて殺す感覚に近くて、
罪悪感もなく、特別に気にとめることでもなく、彼の日常の中の自然な行動の一部だったりする。
1人殺すのも、100人殺すのも同じ。
だからどんどん殺していく。そこに特別な感情なんてものもなく。
だけど、ふと思う。
佐津川さん演じるゆかちゃんへの執着は、「恋」だったのだろうか。と。
欲求のはけ口としての対象なら、それこそ誰でもいいわけだし、
もっと早く、犯すなり殺すなりしてもいいところ、
彼女が岡田くんと付き合ったことをきっかけに、殺意も暴走していくわけで、
そこは、どんな気持ちだったのかなぁと考えながら観ていました。
ラストでは、少しだけ救われました。
瞬時の判断は、眠っていた彼の本性の仕業。
そこでやっと見えてくる母親の存在や、
平凡でちょっと冴えない、教室のすみっこにいるような学生時代の姿。
普通の男の子でいさせてあげられなかった悲しさが心の中にポツンと生まれた瞬間でした。
夏の暑い昼下がりに、アスファルトに溶け落ちたアイスクリームのかけらが、
消えて行くような、そんなスピードで。
もう一回書きますが、剛くんが出てなかったら、きっと観てない。
苦手なの。本当に。
だから、
「学生服姿なんて、学校へ行こうを思い出すなぁ」
とか、
「人殺しでも、なんてオトコマエなんだ」
とか、
映画鑑賞にはあるまじき、現実逃避ならぬフィクション逃避(笑)
どっぷり入り込んで観るとしんどいので、
現実とつながったまま、スクリーンを見つめていました。
ごめんよ。剛くん。
でも、自分にナイスファイトと、声をかけたいです。
そして、こういう作品を観るチャンスをくれた剛くんに、ありがとう、かな。
そうだ。最後にひとつだけ。
ポスターのキャッチコピー。
「めんどくさいから、殺していい?」
って、どうなんだろうという疑問。
「殺す方がよっぽどめんどくさい」
って思いました。私は。
だって、映画の中の森田くん。
殺した後に、ちゃんと穴を掘って埋めたりしてるんですよ。
穴を掘ること。
運んで埋めること。
雑だけど意外と後処理も手間かかってる。
めんどくさがりの私には、連続殺人は無理だな(笑)
無視して離れた方がずっと楽。
人間としての熱量は「森田」の方が、ひょっとしたら上かもしれません。
漠然とした感じになりましたが、とりあえず、「映画感想編」を終わります。
さて、次は「舞台挨拶編」です。
※アップして2日程たってから、「あれ? 書きすぎちゃった?」と思いました。
ネタバレ注意補足と一部削除しました。
冷静さを失うほどの、ヘビーな作品だったということで……(汗)