人間の目なんていい加減なもので認識どころか存在自体消える事がある。
昔、母とダイエーの通路を歩いていた時、僕は母の前から行き成り姿を消したそうだ。
で、母が慌てて探すと遥か先を歩いていたという話。
その時の状況を説明すると、母親の斜め左前を歩いてた時に前方から親子(母親と小学生くらいの男の子)が歩いてくるので、通路が塞がる前に身体の後ろ側から後頭部、背中、腰、ひざ裏を抜くようにして沈み込んだ勢いを利用し、鶏がトトトトト・・・と歩くように、竹馬に乗ったまま勢いに流されるように、前から来る子供の脇を通り親子の後ろへ出ただけだった。 ちなみに友人から「海底をス~ッと進むタコのような動き」と形容された動きである。
母は突然視界から消えたので、「倒れた」と思って僕が沈み込んだ方へ視界を向ける事で等速で動く僕を見失ったようだった。
合気道開祖「植芝盛平」翁の逸話に「ワシには鉄砲は当たらんのや!」という事で「じゃあ、見せてもらおう!」と大久保の射撃場の25m離れた場所から「1、2、3」で同時に陸軍の砲兵6人が銃を撃ったと思うや否や6人の1人が投げ飛ばされ、いつの間にか6人の後ろでニコニコ笑っていたという話があるが、その場に居合わせた弟子の塩田剛三氏が「先生、どうやって避けたのですか?」の問いに「銃を撃つ前に白いつぶてが飛んで来る、一番最初につぶてが飛んで来た方へ行って投げたのじゃ!」と話したそうです。
照準を凝視する事で視界は狭まり、砂ぼこりが視界を遮る。 そんな中で地面を蹴らずに等速に動く物体を追うのは至難の業だったのであろうと僕は思う。
なお、「月刊 秘伝」の塩田剛三氏の話では「赤いつぶて」とありました。 「赤いつぶて」「白いつぶて」「金色のつぶて」と諸説ありますが、「赤」は意で一番造り易いし、自分の経験から「金色のつぶて」か「白い(銀色)つぶて」であったと考えています。
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アニメじゃない本当の事さ
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