「身の丈」経営,「身の程」人生

身の丈,身の程を知って生きる・・・・・

三越鹿児島店跡の再開  - 鹿児島市 5億2420万円補助

2009-12-09 00:23:53 | 天文館
 報道によると,09年5月に閉店の三越鹿児島店(地上8階,地下1階で売り場面積1万8700平方メートル)の土地建物の約6割を所有している丸屋は,テナントを誘致し、複合商業施設「マルヤガーデンズ」として,再出発する。

 マルヤガーデンズは丸屋が運営し,書籍販売「ジュンク堂」や,ブライダルに対応するレストランなどの入居が決まり,売り場スペースのおよそ8割が埋まったという。
 
▼三越跡施設改修に5億2420万円補助 鹿児島市、補正予算案に計上 



 鹿児島市は,三越鹿児島店跡に来年4月開業予定の商業施設「マルヤガーデンズ」中心市街地の拠点施設の一つとして改修整備費を補助し再生を支援する。国の補助額と合わせた5億2420万円を計上した2009年度一般会計補正予算案を,20日開会した12月定例市議会に追加提出した。

 補助は国の「暮らし・にぎわい再生事業」を適用。廊下や階段など共用通行部分,駐車場,多目的ホールや保育施設などハード面の整備が対象。既に着工した分は含まれず,今後の着工分に限っている。

 対象事業費の3分の2を補助し,国と市は同額。中心市街地活性化基本計画に盛り込むのが前提のため,同施設整備を追加する計画変更認定に向け国と協議を進めている。

◇?補助金行政の見直しを
 「マルヤガーデンズ」の再出発に水を差すわけではないが,この補助の効果には疑問を持つ。これで,天文館界隈の商業は安泰というわけにはいかないであろう。現実の問題として,鹿児島中央地下駐車場は4年連続で赤字計上している。その原因は明確で,天文館界隈は魅力を欠く商店地となっており,その先行きは不透明である。
 山形屋は増床計画を凍結しているし,九州新幹線全面開通により,ストロー効果による鹿児島商業の地盤沈下も懸念される。

 「肥薩おれんじ鉄道」の赤字補填, 県内過疎地域のバス事業への補助, また指宿市・山川~南大隅町・根占間を結ぶフェリー運航事業への財政負担要請の気配もあり,県財政は黄色信号を飛び越えて赤信号点灯の様相である。

>>>関連記事-鹿児島市出資の地下駐車場 セラ602 売上高2億円割れ,4年連続赤字 

 鹿児島市が出資する第三セクター,鹿児島中央地下駐車場(セラ602,同市山下町)が,2008年度決算で2732万8000円の当期純損失を計上した。当期赤字は4年連続で,売上高は1億9529万円と創業期の1992年度以来の2億円割れ。ガソリン価格高騰や商圏の分散,地区内の駐車場増加といった影響を受けたとみられる。

 08年度決算によると,利用台数は前年度比5.62%減の33万287台で,売上高は同11.59%の大幅減。赤字幅は前年度に比べ782万円拡大した。経常損失は2703万円。
 初年度で8カ月の営業だった92年度を除くと,売上高が2億円を割り込んだのは実質的に初めて。同社によると,07年度に策定した経営改善計画に沿い,料金値下げや子育て世代向けサービスを打ち出すなど増収を図ったが,利用減少に歯止めがかからなかったという。
 
                      (次回に続く)



▼関連ブログ-------------
鹿児島 天文館 大型書店跡の人通りは9割減

三越鹿児島店 閉店とその後・2  商業ビルに変身

九州は60店体制に拡大 紳士服AOKI(業界2位

▼関連HP---------
 流通講座 流通のいま 
 

ビジュアル 流通の基本 (日経文庫)
小林 隆一
日本経済新聞出版社

このアイテムの詳細を見る



百貨店サバイバル―再編ドミノの先に (日経ビジネス人文庫)
田中 陽
日本経済新聞出版社

このアイテムの詳細を見る



高島屋 (出版文化社新書 リーディング・カンパニーシリーズ)
島田 比早子,石川 智規,朝永 久見雄
出版文化社

このアイテムの詳細を見る








コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 焼酎ブームの終焉 -その先に... | トップ | 「フェリー航路撤退」問題-... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

天文館」カテゴリの最新記事