舞台はアジア最北の歓楽街、札幌ススキノ。
北海道出身の大泉洋演じる「俺(探偵)」が街の雑用を請け負い、解決する物語。
原作は札幌に在住する作家 東直己の「ススキノ探偵シリーズ」。
今年11作品目の「半端者」が出たが、本作はその第2作である「バーにかかってきた電話」を映画化したもの。
ハードボイルドである・・・いや、ハード&ソフトボイルドにアレンジされ、娯楽性豊かな作品になって万人が楽しめる。
2年前の火災事故や、1年前の殺人が絡み合う多少複雑なストーリーを2時間でコンパクトにまとめてある。
渋さと格好良さと笑いを兼ね備えた大泉がしっかりハマってる。
この作品がヒットしてシリーズ化されることは間違いない。
松田龍平は今回一歩下がって、探偵の相棒「高田」に徹するが、見せ場タップリでさすがの存在感。
小雪の今までとは違う一皮剥けた「沙織」としてのいい演技。
霧島(西田敏之)グループの20周年記念パーティーで幕が開ける。
「ワイロはずんでて良かった」霧島の軽妙な話し方に好感が持てる。
作品に嵌っていける、と感じられるもののひとつに「会話の自然さ」がある。
このシーンの瞬間に「これは楽しめそうだ」と思った。
その後の探偵と高田の会話も自然。
これに対し、探偵が通うBAR「KELLER OHATA」のマスターは一言も話さない。
これまた渋い。
その店で探偵が興じるのはオセロゲーム。
これはわざとらしい。
オセロの対戦シーンはほんの一瞬だけだが、エンドロールには「指導○○○オセロ9段」って人の名前が流れてた。
映画ってつくづく金が掛かる・・・。
笑いのシーンは幾つもあるが、個人的にMAXは「シンコーのカトウ」と待ち合わせたボーリング場。
キーワードは「『週間ピンキー』と『ハゲとヒゲ』」。
これは大爆笑間違いなし!
ラストは良くも悪くもスッキリした結末。
監督 「相棒」シリーズの橋本一が東直己の原作を上手く映像化したと思う(原作は読んでないが)。
余談だが、BARの客として東直己自身も出演(ただ寝てるだけ)している。
かなりの暴力シーン満載でPG12指定だが、これくらい表現しなければ中途半端になって気持ち悪い。
しっかし予備知識ゼロだったとはいえ、高嶋政伸が出てたなんて最後まで分からなかった。
ところで・・・
最近の映画(洋画多し)を観ても、何となく感動しないと言うか・・・
前評判(予告編も含め)を聞きつけ、ワクワクしながら観た所、結構「う~ん?」と感じる事しばし。
映画の質が落ちたのか?受け手の(自分)の感性がもっと落ちたのか?
・・・ま、多分後者の方なのかも・・・と、素直に映画に没頭出来ない自分に(認めたく無いですが)・・・「年のせい」と納得させてます。(笑)
2gさんの紹介される和・洋様々な映画のほとんどは、私は知らないので(失礼!)コメで来ません(笑)が・・・古いです(ホント!)が、荒野の7人、史上最大の作戦、ローマの休日、パピオン・・・etc、あの頃(うん十年前)はワクワクドキドキして観てましたね。
・・・たまには邦画でも・・・カキコしながら、ちょっとだけ思いました。(笑)
エントリーは載せてませんが「シャンハイ」は何を観せたいのかサ~ッパリ分かりませんでしたし、あろうことか途中で爆睡してしまいました。
意識してる訳ではないんですが、何となく「面白そうだな」と感じる映画は邦画のほうが多いですし、実際面白かった作品も多かったような気がします。
「孤高のメス」「八日目の蝉」などなど。
虹伝説さんが紹介されてる中では「パピヨン」しか観た事ありません(S・マックイーンですよね?)。
しかもゴールデン洋画劇場で(笑)
「探偵はBARにいる」は面白いというより、楽しめる作品です。
機会があれば是非!