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吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています

横浜マンションくい打ち偽装 その2

2015年11月11日 05時59分00秒 | 日記
 目で見てわからんのだから、手洗いや消毒操作では手を抜こうとすればいくらでも抜ける。でも最初に「越えてはいけない一線が見えないからこそ、嫌になるほど徹底的に手洗いする」ということが刷り込まれたのである。これは今でもトラウマのように残っている。
 さて建築業界では入職時に「やっていけない」的な教育はなかったのか? 「何も起こらなければ、誰もわからんだろう」という感覚があるのであろう。
当初、工事の意図的な偽装が発覚するまでは「傾いたのは東日本大震災の影響であり安全性には問題ない」と会社からの説明があった。しかし安全性に問題がないと言い切れる根拠はどこにあるのであろうか? 確かに今後30年以上たってあのまま何もなければ、結果的にまあ「安全であった」と言えるかもしれないが、それでは現時点での保証にはならない。

横浜マンションくい打ち偽装 その1

2015年11月10日 05時36分40秒 | 日記
 横浜のマンションで建物が傾いた事件があるが、それは杭が支持層にまで到達していないことが原因であるとわかった。しかもくい打ちの深度検査データは偽装だったそうだ。マンションが傾かなければわからなかっただろう。
ということは世の中では、一杯いろいろな業界で偽装があり、それがただ分からないから知りえていないだけなのかと不安になってくる。
 我々の業界ではどうだろうか? 特に滅菌、消毒についてであるが、医療行為に伴う感染症などというものもある。しかしその感染経路は目で見えるものではない。これ以上の操作を省略すれば感染するが、ぎりぎりここまでなら大丈夫などというラインもはっきりしない。だから消毒操作で清潔・不潔の観念は、学生時代に徹底的にうるさく言われた。手術時の手洗いもベテラン医師の横で同じようにやっても、「はい学生さんはあと5分間追加で手洗いしてくださいね」となにやら理不尽な通過儀礼があった。でもこれで清潔・不潔の概念が刷り込まれたのである。

追加文言

2015年11月09日 06時17分51秒 | 日記
 「文言を追加する」で思い出した。ある病院に勤務していた時の話しである。ケガで縫合した方への事後説明。
「まだ少し出血や浸出液があるのでガーゼで覆ったままにしておいてください。もし家で傷を覆っているガーゼが取れたら、バンドエイドでいいので貼っておいてくださいね」とお話しした。
そして翌日、その方がこられたのであるが、創口にはガーゼはなく、むき出しのままの創部から血液が浸出していたのである。周囲の服にも血液はついていた。他の者への感染防御の観点からもむき出しは好ましくない。
「え? ガーゼ取れてしまったんですか? でもバンドエイド貼るようにお話ししたのに?」と言ったところ、
「だってうちにはバンドエイドはなかったんだよ、OQバンならあったけど、先生、『バンドエイド』って言ったろー?」と患者さんはおっしゃった。二の句がでなかった。嘘のような本当の話である。
 以来、自分は「家で使うようなパッドが付いた応急用の絆創膏、例えばバンドエイドでもカットバンでもOQバンでも何でもいいですので・・・」と話している。
少し説明をすると伝わり間違いもあるようであり、そのためなんだかくどいほどの追加文言が増えていきそうな気がする。ん~、あるある。

インフルエンザワクチン接種後の腫れ

2015年11月07日 06時05分00秒 | 日記
 さて10月より開始しているインフルエンザワクチン接種ですが今年から4価ワクチンとなりました。今のところ副反応はほとんどみられないようです。まあ、接種部位の痒み、腫れ、発赤などはマイナーな副反応ですが、これもほとんど訴える人はおりません。しかし当院では、接種時に必ず「もし腫れたり、赤くなったりしたら、保冷剤やアイスノンなどで冷やしてくださいね」とお話ししています。
昨年ですが、接種後に腫れがひどくなったと来院された方がいました。みると接種部位に「ひえピタ」を貼っていました。メンソール入りは刺激の強いものなので当然発赤も悪化するでしょう。「冷やしてくださいね」という言葉だけが独り歩きした結果かもしれません。これでもこちらからの「説明が足りなかった」と言われるのでしょう。あれ以来「保冷剤です。でもシップはダメですよ」という文言を加えるようにしています。なんだか一つ説明すると説明内容がまた一つと延々と増えていくような気がします。

ハロウィン仕掛人 また続き

2015年11月06日 06時24分26秒 | 日記
 ところで、渋谷駅前交差点の中継では仮装した人たちの大群が中継された。ものすごい数である。彼らはどこに行くのかと不思議である。どこかイベント会場があってそこに向かって移動しているのかと思ったら大半はそうではないらしい。大半は交差点を渡ったら、また反対側に戻ってくるようなのである。つまり、この交差点を仮装した大群がぐるぐる回っているだけらしいのである。結局サッカーワールドカップの時のような局地的散発的お祭りなのである。本来のハロウィンの意味はクリスマスと同じようにどうでもいいのである。ただイベント(騒ぐこと)の理由がそこにあればいいのである。
 おそらく海外にもこの騒ぎは放送されているだろう。海外サッカーにおいて日本人サポーターは応援のあとスタジアムの清掃をしていると絶賛されたが、このハロウィンも翌朝ゴミ一つない・・・などということになっていればいいのだが。

ハロウィン仕掛人 続き

2015年11月05日 05時57分53秒 | 日記
 業界関係者がこれら文化定着の仕掛人をしているかもしれないと書いた。
というのは、外来文化ではないが、関西?の文化で「恵方巻」というものがある。関東では昔は知らない。それが何やらこの巻きずしをある約束事にのっとって食べると縁起がいいらしい。その約束事とはその年の縁起のいい方角を向いて一言もしゃべらずにあの太巻きを一本食べ終えることのようだ。なにやら「本当かいな?」とツッコミを入れたくなるのだが。たぶん消費者の主体的なお祭り参加という色合いがないためハロウィンほどの爆発的な盛り上がりこそないが、コンビニ業界などはこぞってこの巻きずし販売を盛り立てようとしている。いろいろな店でハロウィングッズを見るにつけ、この恵方巻を思い出すのである。もともとの仕掛人がどこかに絶対いるはずである。さてハロウィンおわれば、次はクリスマスグッズ商戦なのであろう。その次は年末年始商戦であり、なにやら日本では「イベント」にからめて仕掛人が動いているようである。

ハロウィン仕掛人

2015年11月04日 05時34分04秒 | 日記
今年のハロウィンの翌日である日曜日の早朝、散歩をしていたら血だらけの若い女性二人が朝の街を歩いていた。

 一瞬、遠目であるが自分はドキッとした。よく見るとハロウィンの化粧だった。しかし一人は裸足であるいており、まるで強盗に襲われたのかとも思える様な格好である。

 昔、米国で日本の留学生がハロウィンの格好をして他人の家を訪ねたとき、家人の「freeze!(動くな)」という言葉の意味が分からずに射殺されたことがあった。

 あまり凄惨な化粧は好ましくはない。いつからスプラッター映画の登場人物の化粧が流行りだしたのか? いや、いつからハロウィンという外来行事が日本に定着したのか?

 自分の子供の頃はすでにクリスマスと言う行事は存在していた。
 このハロウィンと言う行事も現在、幼稚園やらでも行われているようである。ということは今の幼稚園児たちは「昔からの外来文化」と勘違いするかもしれない。

 この子供たちにとって将来的に「スプラッター化粧」が当たり前と感じてしまうのも考え物なのだが・・・。

 この行事定着はバレンタインデイのように、きっと関連業界関係者が仕掛け人なのかもしれない。

リンパの流れ

2015年11月02日 05時58分06秒 | 日記
 患者さんが時々いうのである。
「マッサージ(整体)の先生から、マッサージされたときに『あつ、○○さんねーこれはリンパの流れが悪いですよー、全身で滞っていますねー』と言われました。私もそう思うんですが、どうでしょうか?」

 まあ、残念ながら私にはリンパの流れがうっ滞しているのかどうかを診断する技術もないし医療機器(そんな機器あるのか知らないが)も持ち合わせていない。おそらく世の中の医者で触診してリンパのうっ滞と診断できる者はいないと思うが・・・。

手足に浮腫みでもあればその可能性はあるかもしれないが、それとて原因は心臓や腎臓や、あるいは低栄養やら、静脈血栓など多岐にわたる。一番多いのは「特に異常なし」なのであろうが・・・。

まあ、もしも乳がんの手術後で腋窩リンパ節廓清したのであれば、術後上肢の腕の浮腫みもくるので、これなら「ああ、これはリンパの流れが阻害されているからですよ」とはっきりお答えはできる。

 患者さんからの質問では私は「原因はいっぱいあってわかりません」としかお答えしようがない。

 ところで一つの原則みたいなものに気が付いた。
患者さんには、はっきりと言い切ったほうが信用されるようである。私の「はっきりわからない」という返答よりも、整体の先生の「これは○○が原因だ」といわたほうが患者さんは信用しているようなのである。

 なんだか「サプリメント信仰」みたいである。