goo blog サービス終了のお知らせ 

ベル麻痺-愚痴なしブログ 

ベル麻痺の後遺症の軽減および目を守る方法を主に、併せて他の事も載せています。

接地方式の見分け方

2025年08月19日 | 電験3種

TR回路で接地方式を見分け方が難しと感じる場合が有ります。

〇〇電極が設置されているから〇〇接地としても当たる確率は高いのですが、技術屋らしくないので正確な見分け方を示しておきます。

☟ベース接地回路です。この回路は全ての基本であるので、接合TRの模式図で示します。

信号電流と出力電流がベースを共通する回路をベース接地回路と言い、ベースコモンともいう。

市販本ではいきなりβから入るケースを見かけますが、よく理解していない方ですね。

α→βの順ですからαの解説が先になるのが正しいと考えられます。

  • TR動作は、B-E間に順バイアス、B-C間に逆バイアスを掛けることで動作する。
  • 順バイアスによりE電極からB電極へのキャリアの注入が起こる。
  • B領域に注入されたキャリアはN形とP形のキャリアの濃度差により拡散現象が働き、B領域を拡散により移動する。
  • B領域を拡散で移動する際にB領域のキャリアと再結合が起ります。
  • 即ち、注入されたキャリアの一部が再結合で失われることになります。
  • この失われたキャリアを外部から補充する必要があり、この補充動作がベース電流となるのです。
  • 一方、EからB注入されたキャリアは拡散現象により移動し、Cとの接合面に達すると、B-C間に掛かっている逆バイアスがCに到達したキャリアに対しては加速電圧となり、コレクタ電極に引き寄せられる。
  • 即ち、キャリアは注入→拡散→引き寄せの3工程で移動し動作することになります。
  • さて、例え話で、E電極から100個のリンゴを送ったらC電極に98個が届いたとすればリンゴの輸送効率は98%となります。
  • この輸送効率に相当するのが「α」なのです。従って、αは1以下になります。
  • 動作を検討すると、βはαから数式的に誘導されたものであり、原理的ではないのです。

ベースはその名の様に基本ですね。

TRの動作は、ベース接地から学ぶと、惑わされことなく理解できます。

  • この接地方式は、αが1以下なので電流増幅は出来ない。
  • を大きくできるので電圧増幅と電力増幅は可能である。
  • ただし、入力インピーダンスが低く一般的に使い勝手が悪い。

 

☟E接地回路です。信号電流と出力電流が共にエミッタを共通する回路をエミッタ接地という。

エミッタコモンとも呼ばれる。

  • 電流増幅、電圧増幅、電力増幅が行えるので最も広く使用される接地方式である。
  • エミッタに抵抗を入れることで電流負帰還を掛けることが出来のでバイアスの安定化が可能である。
  • エミッタ抵抗を入れると、交流信号に対しても電流負帰還が掛かるのでバイパスコンデンサを並列に入れて使用する。

 

☟コレクタ接地回路またはエミッタホロワ回路です。

信号電流と出力電流が共に負荷RLを流れる接地回路をコレクタ接地回路という。

また、別名でエミッタホロワ回路、ボルテージホロワ回路と呼ばれる。

  • 電圧増幅度が1以下なの電圧増幅は出来ないと考える。
  • 入力インピーダンスが高く、出力インピーダンスが低い特徴があり、インピーダンス変換器としての用途がある。
  • また、回路間に挿入することで前段と後段の緩衝増幅器(バッファー回路)として用いられる。

  • コレクタ接地回路は、テブナンの定理を応用すればコレクタは定電流源に接続されているので
  • コレクタとアース間は同電位とることから推測してコレクタ接地回路と見ることも可能です。

 

<追記>前回の解答例

iout(1+β)ib

voutiout×RE=(1+β)ib×RE------①

vin=rbib+(re+RE)iout------②

電圧利得vout/vin=②/①=(1+β)REib/re(1+β)(re+RE)

数値を代入し求めると≒0.97

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

エミッタホロワ回路

2025年08月10日 | 電験3種

<本番前の腕試しです>

問題 アンダーラインの部分について答えよ。

図1は、エミッタホロワ回路の基本図であり、〇〇接地回路ともいう。

図2は、小信号等価回路であり、

  • ibが図の示す向きに流れる場合、rerREに流れるioutを式でしめせ。
  • 従って、出力電圧voutは、iout×REで求めることができる。
  • 一方、ループに沿ってキルヒホッフの第2則を適用すると、入力電圧vinの式を示せ。
  • 以上からvoutvout〇〇となる。
  • 図中の数値を用いて電圧利得を求めよ。

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

hパラメータ雑感

2025年08月09日 | 電験3種

hパラメータの手書きメモが見つかりました。

エクセル化する前の下書きと考えられます。

☟hパラメータ等価と静特性は併せて覚えると、ツリー効果が応用できます。

☝接合形TRの特徴であるC-B間の接合による接合容量が生じる。

  • この容量によりコレクタ側の電圧変化(帰還電圧)がベースに戻される。
  • この電圧変化を帰還電圧と言い、hre・v2となる交流電源して等価回路上に示される。
  • この影響はVCB=1.5V以上になると軽減される。そのことを入力特性が示している。

 

☟hパラメータ等価からキルヒホッフの法則を用いて連立方程式をつくります。

☟hパラメータ等価の出力端子を交流的にショートすることで、式が簡素化されます。

これは電気的なマジックです。

(本来ならば偏微分ですが、結果は同じになりますので楽になります)

(4)の式群は偏微分の表記法です。

 

発想転換と静特性のツリー効果でhパラメータ等価問題は惑わされることなく回答できます。

 

8/31(日)は、自分を信じて結果を出すだけです。

 

自己暗示の開祖(エミール・クーエ)の言葉>

day by day,in evary way,I'm getting better and better

「私は、毎日、あらゆる面で益々よくなっている」

自己暗示は、自分の潜在能力に呼びかけることで眠っている潜在能力を覚醒させます。

将棋講座(小学生)で必ず教えていた言葉です。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

特高スポットネットワーク受電

2025年07月21日 | 電験3種

消防設備士の試験には電気・機械・材料の出題があり、電気は課目免除も可能ですが、総合点を稼ぐ目的で免除申請はしないことにし、電気の勉強もしています。

脳トレが目的の受験なので電気の過去問を暗算で1問当たり60秒以内に回答できるように練習しています。

60秒以上掛かる時はすぐに回答を見て反復練習をします。

 

さて、話は変わりますが、東京都心部の大型ビルでは、22KV-SNW受電が現在でも多く採用されています。

SNW受電設備は、ネットワークリレーとプロテクター遮断器の動作が重要であり、以下の3つの動作が出題されることがあります。

  1. 無電圧投入
  2. 逆電力遮断
  3. 差電圧投入

 

1番目の無電圧投入は、初受電時と全館停電後の復帰時以外確認することができない動作です。

2番目の逆電力遮断は、年に数回以上確認できる動作になります。

3番目の差電圧投入は、逆電力遮断と同数確認できる動作であり、需要家の力率監視を必要とします。

休日・夜間等で負荷が少なく進み力率の場合、この差電圧投入が行われない場合が有ります。

コンデンサを切り、共用部負荷である駐車場の給排気ファン等を運転して差電圧投入動作確認をします。

稀な例として「ポンピング現象」が生じる場合が有ります。

その場合の対応方法を憶えておくことが大切です。

  • ポンピング現象が生じたら慌てずに手動で遮断します。
  • その後、自動に戻し確認します。
  • 再び「ポンピング現象」が生じるようでしたら手動で遮断→手動で投入します。
  • この現象は、負荷がある場合で遅れ力率であれば生じませんし、30年間で4社(日立・東芝・三菱・日新)の22KVSNWの運用に携わってきましたが、遭遇したのは1回だけでした。

 

☟差電圧投入原理とポンピング防止の説明図です(参考文献日立製作所資料)。

市販の書籍で差電圧投入の原理等を解説している本は稀と思われます。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

過去問の利用方法その2

2025年07月12日 | 電験3種

下図は消防設備士の製図(スプリンクラー)過去問です。

試験は出題者との対話です。

出題者は、貴方は法規を理解していますか?、法規は理論です実験に基づいています。

スタートでつまずくと全滅ですので慎重に取り組んでくださいと、言っています。

 

さて、法規とリンクさせて解答を導きだします。

10階以下の病院ですのでヘッドの同時開放個数は、10個となります。11階以上では15個です。

この数字を間違えると、全滅になります。

問(2)、から始めます。

  • 標準ヘッドの放出水量は1個当たり、90L/min
  • 同時開放数が10個であるから総水量=90×10=900L/min
  • 従って、ポンプの吐出量は900L/min

問(1)の水源量は、1ヘッド当たり1.6m3であり、1.6×10=16m3となる。

問(3)の全揚程は、落差+損失ヘッド✛固定数値となる。

∴ 25m+2.4✛10=37.4m  (スプリンクラーは10m、1号消火栓は17m)

問(4)電動機出力Pは、全揚程Hと流量Qおよびポンプ効率η、伝達係数αで決まる。

P=9.8QHαη=0.163×37.4×0.9×1.15/0.65=9.7KW

0.163は、minをsecに換算で生じる。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする