愚痴なしブログ 

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電験三種(ダイオード)リカバリー特性

2021年07月28日 | 電験3種

 昇圧・降圧チョッパおよびPWMインバータ制御等におけるスイッチング素子は、パワーMOSFET、IGBTが主役であるが、ダイオードのリカバリーも重要である。

<ダイオードのリカバリー特性>

  • 順方向にバイアスされてオン状態となったダイオードはゼロバイアスおよび逆バイアスにしてもダイオード内に残っているキャリア(電荷)の影響で短時間であるが電流が流れ続ける。この現象は高速スイッチング回路では大きな問題になる。
  • ダイオードにおけるスイッチング動作は印加される電圧方向の変化を伴い、その時の動作をリカバリー動作という。
  • ON状態からOFF状態を逆回復動作(リバースリカバリー)という。
  • OFF状態からON状態に切り換わる動作を順回復動作(フォワードリカバリー)という。特に、逆回復動作が重要視される。
  • スイッチング素子の多くは、L負荷のスイッチング回路で使用される。従って、ON-OFFでダイオードに印加される電圧の向きが切り換わる。

 

☟リカバリー特性とL負荷内に誘起される起電力vLの向きとダイオード電流を示している。

 ※ダイオードをコンデンサの一種とみなしてON状態で蓄積された電荷Qrrを逆方向に切り換わった後に放出に要する時間がtrrと考えることができる。

  • MOSFETには内臓ダイオードがあり、そのtrrが400(ns)オーダーであるからリカバリーダイオードはそれよりも短時間であることが推測される。
  • tbの戻りが急峻なタイプをハードタイプ、緩やかなものをソフトタイプと区別している。

 

☟SBD&PiNダイオードの静特性図である。以前のPiN&SBDの記事でPiNに比較してSBDが逆方向の漏れ電流の大きいことを述べたが、特性図でより明確になる。文章よりもパターンの方が右脳を刺激し、受験には効果的である。

※興味のある方はSiCのデータシートを参照

SCS206AG: SiC Power Devices (akizukidenshi.com)

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電験三種(チョッパ)昇圧型

2021年07月26日 | 電験3種

 電験に出題の多い昇圧型チョッパは、バルブデバイスのONの間に直流リアクトルに電流を流して蓄えられる電磁エネルギーをバルブデバイスがOFFの間に放出させて電源電圧に重畳して出力電圧を高くし、負荷に供給する装置である。

・スイッチング電源の昇圧は、スイッチング周波数を変えることでも可能であるが、ON-OFFのデューティ比を変える方法が一般的である。

 

☟その理由は、2つのグラフを比較すると、理解できる。スイッチング周波数による昇圧変化は17KHzで飽和する。可聴周波数以上で使用の要求に応えられない。従って、オンデューティ制御が勝っている。(省エネ的にはスイッチング周波数が高い方がよい)

・基本動作であるON時の電流の流れる経路と、OFF時の電流の流れる方向を理解することが、問題を解くのに役立つと考えられる。

・問題ではバルブデバイスのオン時間を「通流率」として与える場合と、ON-OFF時間で与えられる場合もあるが冷静に判断すれば間違うことが無い。

・計算問題は波形の理解と電磁エネルギーへの理解が要求される。波形と計算に関連す問題をH28年2種1次「機械」問3を例にする。

問題は下記のPDFファイルで確認できる。

S1(K).PDF (shiken.or.jp)

<動作確認>

  • バルブデバイスSがONの時にVin⊕⇒LVin⊖と電流iinが流れる。
  • この電流により直流リアクトルに電磁エネルギーが蓄えられる。
  • バルブデバイスSがOFFの時に電磁エネルギーはL⇒D2⇒負荷へとi2として放出される。
  • この電磁エネルギーは、貯えられた量と放出する量は等しいと考えることができる。(計算問題で重要な要素)
  • D2は、整流作用と逆流防止を兼ねた重要な素子である。(直流リアクトルのエネルギーは交流成分であり、DC分に変換してVinに重畳することで負荷電圧を昇圧できる)

 

☟動作波形と計算式である。特にVoutの式が重要である。

Q1:降圧か昇圧か、Q2:オフの間のToffのdiin/dtは、Q3:繰り返し周期の条件、Q4:Vout=?、Q5:D2を流れる電流波形?

A1:回路図から昇圧型チョッパ回路である。回路図を見て即断が必要。

A2:、A3:、A4:は、まとめて直流リアクトルL(H)に電流I(A)が流れると、電磁エネルギーW1(J)が蓄えられることから始める。

  • W1=(1/2)LI2 (J)

(1/2)は作用・反作用から派生する定数項である。

  • 問題には単位が明記されているので、ヘンリー(H)は、V・s/A、電流はAであるからA2・V・s/A=V・A・s(J)となる。従って、蓄積されるエネルギーW1は、「電圧×電流×時間」であることが確認できる。
  • 蓄積されるエネルギーは「電圧×電流×時間」であり、電圧Vin、電流iinの平均)、時間TonであるのでW1VinITon(J)となる。
  • 放出される電磁エネルギーW2W1と等しいことを利用して問題を解く例が多い。
  • W2=(VoutVinI・Toff(J) 図の面積a、面積bが等しい。
  • VinITon=(VoutVinIToff

    VinTon-(VoutVinToff=0

    VinTon+(VinVoutToff=0

    整理して

    VinTonToff)-VoutToff=0

     VoutVin(TonToff)/Toff(V)

  • 昇圧型の出力電圧は、入力電圧をToffで割ると求まる。
  • TonToff=1になる。⇒VinToffの逆数掛ける。
  • 通流率αで与えられるケースが多いのでToff=(1-α)とする。(忘れるとミスになる答えを選択する)
  • 通流率α=Ton/(TonToff) (オンデューティ制御である)

 

  • 具体例:電源100(V)、通流率α=0.6の場合の出力電圧(負荷電圧)は、100/1-α=100/0.4=250(V)

 

<電験3種R1機械.問16にチョッパ回路例がある(参照PDF)>

T1-K.PDF (shiken.or.jp)

 

<電験3種H28機械.問9のチョッパ回路例(参照PDF)>

昇圧型と降圧型 T1(K).PDF (shiken.or.jp)

※出力電圧の求め方は、通流率αの使い方が異なるので注意すれば解ける。

1. 昇圧型出力電圧は、入力電圧を1-αで割る。

2. 降圧型出力電圧は、入力電圧にαを掛ける。

これを逆にすると、間違えた答えに誘導される。

<電験3種H27機械.問10のチョッパ回路例(参照PDF)>

降圧型のひっかけ問題 T1(K).PDF (shiken.or.jp)

※必要のないリアクトルの値とスイッチング周波数を記してωLの計算へ誘導する引っ掛け問題である。スイッチング周波数で求めるのは周期であり、通流率とは無関係である。

解き方は、H28年の降圧型で出力電圧を計算し、負荷抵抗で割れば電流が求まる。これは曖昧な知識が試される問題である。

<参考文献>

「電子技術」2000年4月号、日刊工業新聞社

「OHM」月刊誌2016.11号付録電験一・二種解答と解説

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台風6号を迎えて

2021年07月24日 | 日記

何年振りかの長期滞在型台風です。4月にデイゴの花が満開との写真が新聞に掲載されていました。

デイゴの花は台風の知らせであると聞いたことがあります。

 4月に掲載しましたデイゴの花です。

今年は強烈な台風があると、覚悟していましたが予想通りの大型で強烈でかつ長期滞在型でした。例年ですと20数号までありますのでまだまだ油断できない状況です。

7月20日(火)夕方から7月24日(土)の5日間は完全に閉じ込められていました。

大型で強烈な台風の厄介な点は停電を伴うことです。暑くてもウチワ以外の冷却装置は使用できないのが悩みです。

また、シャワーの使用ができないのも長い場合は困ります。

更に、停電が回復し天気になっても1週間以上も強風が続くとスーパーは空っぽで買うものが無い状態になります。船便・航空便も全て停止しますので荷物は予定より大幅に遅れて到着です。

発注済のCDと本が届くのは何時になるのか不明です。

自然は災いだけでなく恵みも与えてくれます。

台風での強風は人間にとっては厄介なことですが、海がかき混ぜられますので珊瑚にとっては有難い恵みとなります(白化が防げます)。

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電験三種(ダイオード)SBD&PiN

2021年07月18日 | 電験3種

MOSFET&IGBTのスイッチング素子は、ダイオードとの組み合わせで使用される。

このスイッチング用ダイオードの性能がスイッチング素子の働きに与える影響が大である。特に、リカバリー特性が重要視される。

従って、従来の低周波用の整流ダイオードでは高速スイッチング動作に追従できないことになる。

高速スイッチング用のダイオードとしてSBD(ショットキーダイオード)やPiNダイオードが研究開発された。

☟SBD、PiNダイオード、JBSダイオードの構造模式図である。

 

☟ショットキーバリアダイオードの構造模式図である。

※SBDに順方向バイアスを印加すると、n-ドリフト層から電子の注入が起こる。注入された電子はアノード電極に引き寄せられる。

カソード側からも同様にK⇒n+⇒n-⇒SB⇒アノードと電子が移動⇒AK間が導通する。

 

<SBDの特徴>

  • ユニポーラ素子である。耐圧150V以下での使用が主である。
  • PiNダイオードと比べて低い順方向バイアスでオンする。
  • 逆方向バイアスでの漏れ電流が大きい。
  • オン電圧がPiNダイオードと比較して高い。

 

☟バイポーラ動作であるPiNダイオードの模式図と概ねの特徴である。

  • PiNダイオードは、電子とホールの両方でオン動作するバイポーラ素子であり、そのため「伝導度変調」によるオン電圧の低さが優れた特徴となる。
  • 模式図に出てくる「n-」は不純物濃度を低いことを示している。逆に「n+」は注入する不純物濃度が高いことを示している。動作抵抗で考察すると、「n+」が低く、「n-」が高くなるが、耐圧特性は「n-」が高くなる。

 

<参考文献>

※多くの解説図を用いて最小限度の数式で分かりやすい解説が、実務者に向いた参考資料と思える。

 

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電験三種(IGBT)トレンチ構造

2021年07月18日 | 電験3種

進化を続けるIGBTの第3世代および第4代のトレンチ構造模式図である。

第3世代と比較して注目する点は、オン時の飽和電圧の変化である。

 

 

 

 

 

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