新潮
2014年12月に死刑囚・矢野治(67)から「週刊新潮」編集部宛てに一通の手紙が届いた。矢野は指定暴力団、住吉会の幸平一家矢野睦会の前会長で、2003年に起きた「前橋スナック銃乱射事件」の首謀者として死刑判決を受けた身である。
〈前略、お手数をお掛致します。(中略)多分、平成6年頃のことと想います(※編集部註・平成10年の記憶違い)。警察が調べれば直ぐにわかります。法の改正で時効にはなっておりません。この処、毎晩のようにリュー一世(斉藤衛)の夢で苦しんでおります。このようなことを書き記すことは、私の立場が悪くなることを承知で書かねばならぬ心情を察してください〉
文中の「リュー一世」、本名・斎藤衛とは、当時現役の参議院議員だった友部達夫氏が100億円近い資金を騙し取り、その一部は政界に流れたといわれる「オレンジ共済事件」のキーマンとして、国会の証人喚問を受けた人物。斎藤は友部のために政界工作を行い、参院選当選を助け“永田町の黒幕”と呼ばれていた。証人喚問の1年後に行方をくらまし、〈国会に証人喚問…会社社長、謎の失踪半年 工作語らぬまま〉との見出しで、その動静が報じられたこともあった(『毎日新聞』98年10月20日付夕刊)。この時既に、矢野死刑囚によって殺害されていたことになる。
この“永田町の黒幕”を葬り、そして死体遺棄を命じた顚末が、矢野死刑囚の手紙に綴られていたというわけである。「週刊新潮」では、手紙にて“死体遺棄役”とされていた矢野睦会の元構成員に接触。遺棄に関わる克明な証言を交え、事件の全貌を特集する。
警察が 山中を捜索している
この告白は真実なのか
ねつ造か?
いずれにしても 罪の意識より
死刑執行を遅らせる 手立ての
ように思う
事実なら 裁判が行われる
この告白に 震えている人物が
いるかもしれない
安っぽいミステリーのようだ
2014年12月に死刑囚・矢野治(67)から「週刊新潮」編集部宛てに一通の手紙が届いた。矢野は指定暴力団、住吉会の幸平一家矢野睦会の前会長で、2003年に起きた「前橋スナック銃乱射事件」の首謀者として死刑判決を受けた身である。
〈前略、お手数をお掛致します。(中略)多分、平成6年頃のことと想います(※編集部註・平成10年の記憶違い)。警察が調べれば直ぐにわかります。法の改正で時効にはなっておりません。この処、毎晩のようにリュー一世(斉藤衛)の夢で苦しんでおります。このようなことを書き記すことは、私の立場が悪くなることを承知で書かねばならぬ心情を察してください〉
文中の「リュー一世」、本名・斎藤衛とは、当時現役の参議院議員だった友部達夫氏が100億円近い資金を騙し取り、その一部は政界に流れたといわれる「オレンジ共済事件」のキーマンとして、国会の証人喚問を受けた人物。斎藤は友部のために政界工作を行い、参院選当選を助け“永田町の黒幕”と呼ばれていた。証人喚問の1年後に行方をくらまし、〈国会に証人喚問…会社社長、謎の失踪半年 工作語らぬまま〉との見出しで、その動静が報じられたこともあった(『毎日新聞』98年10月20日付夕刊)。この時既に、矢野死刑囚によって殺害されていたことになる。
この“永田町の黒幕”を葬り、そして死体遺棄を命じた顚末が、矢野死刑囚の手紙に綴られていたというわけである。「週刊新潮」では、手紙にて“死体遺棄役”とされていた矢野睦会の元構成員に接触。遺棄に関わる克明な証言を交え、事件の全貌を特集する。
警察が 山中を捜索している
この告白は真実なのか
ねつ造か?
いずれにしても 罪の意識より
死刑執行を遅らせる 手立ての
ように思う
事実なら 裁判が行われる
この告白に 震えている人物が
いるかもしれない
安っぽいミステリーのようだ