ままちゃんのアメリカ

結婚42年目のAZ生まれと東京生まれの空の巣夫婦の思い出/アメリカ事情と家族や社会について。

知識と知恵

2018-02-11 | アメリカ事情

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Yale University


2018年2月5日付のニューヨーク・タイムスを読んでいて、David Schimer記者によるある記事が私の目に留まった。題して:

幸福ーイェール大学の最も人気のあるクラス

「心理学と良き人生」クラスは、イェール大学生の1/4にあたる1200名を引き寄せる

 

David Schimer デイヴィッド・シマー

ニューヘイヴン(コネティカット)ー 1月12日、イェール大学のPsyc157(心理学157クラス)「心理学と良き人生」の登録が始まって、二、三日した日、およそ300の学生が、そのクラスに登録した。

三日間で、その数字は二倍以上になった。その後の三日で、イェール大学大学生の1/4にあたる約1200の学生が登録した。

そのクラスは、イェールの寄宿制単科大学の部局長の一人で、心理学教授ロウリー・サントスが教えるクラスで、学生達に以下に幸せで、満足な人生を送るかを講義する、週2回のクラスである。

 

 

ロウリ・サントス教授が、週2回のクラスのひとつで、講義をしている。彼女は、このクラスは、それぞれの学生をより幸せになるようにするだけではなく、イェールでの精神文化も変えることに、焦点を当てている、と言う。  写真のCredit: Monica Jorge for The New York Times

 

 「学生達は、より幸せであるように自分達を変えたいのです。そしてここキャンパスの精神文化を変えたいのです。」と42歳のサントス教授はインタビューに応えた。

 「イェールの4人に1人の学生が、取っているクラスで、もし良い習慣、例えば、学生達がもっと感謝の気持ちを持つ、物事をぐずぐすと先延ばしにしない、社会的なつながりを増やす、などが見られれば、私達は、実際に校風に変化が現れる種蒔きをしているということです。」 サントス教授は、イェール大学学生に、このクラスが興味を持たれているのは、高校時代に彼らはこの学校への合格を目指すために、自分の幸福の優先度を下げて、彼女が言うところの「イエールのような場所で見かける精神衛生の危機」へつながる有害な生活習慣を取り入れてしまっているから、だそうだ。

2013年のイエール大学評議会の報告によると、半数以上の大学生が在学中に精神衛生医療を求めると判明している。

「実際に、私達の多くは、沢山の不安、ストレス、不幸を抱えて、麻痺しているような感覚でいるのです。」と19歳の新入生アラナ・メイネズは、言った。「事実このようなクラスへのこんなに多大な興味は、如何に学生達が感情的な麻痺に陥っているかを示しています。。。ですから、(こうしたクラスが)彼らに学業、次の段階、次の達成すべきことへ、焦点を当てさせてくれるのです。」

大学心理学部主事のアーン・ウー・キョング教授によれば、学生達は長い間イェールが前向きな心理学のクラスを設けるように、要請してきた、と言う。

大学の執政官達は、サントス教授のクラスへかなりの(学生による)履修願いがあるとは予想していたが、誰もそれがこれほど大きいものだとは予想していなかった。
 
心理学と良き人生は、その1,182名が履修登録していることで、イェールの315年の歴史において、最も人気のあるクラスとなっている。イェールの学部長、マーヴィン・チュン教授によれば、それ以前の記録保持者は、1992年に呈された「心理学と法」クラスで、約1,052名の学生が履修した。殆どのイェールでの講義は、600名を越えない。

そのような大きなクラスには、つきものの、講義の教室を確保することから、24名の研究員を雇うことまでの挑戦がある。心理学部は、十分な数のスタッフを持つ世さんに欠けるため、研究員はイェールの公衆衛生学部や法学校から不足する人員をそろえなければならない。そして立った一つの講義にそんなに大勢の大学生が履修しているので、イェールの何百かの他のクラス、特にサントス教授のクラス時間に予定されているクラスへの履修登録が減少しているかもしれない。
 
当初そのクラスは、844名定員の歴史的な、礼拝から講義へと使用目的が変わったバッテル礼拝堂での講義と、一つか、二つの小さめの講堂で、何百名かの学生にサントス教授の講義を生放送で見させる、ということで分けた。

何週間かしてから、講義室は、全学生を収容できる、通常シンフォニー公演に使われる場所のウールジーホールへ移された。クラス講義は、前向きな心理学と人間の繁栄を可能にする特性の両方に焦点を当てている、とサントス教授は言う。そして行動の変化、あるいはレッスンから学んだことを以下に実生活に応用するかについてもそうする、と言う。学生はちょっとした試験と中間試験を受けなければならず、最終査定として、学生個人の自己改善プロジェクトとして、「自身を切り開くプロジェクト」を遂行しなければならない。

幾人かの学生達は、このクラスをリラックスして受けられるクラスだと見ていた、と認めている。「もし人づてで耳にしなければ、このクラスについては何も知りませんでした。けれど、このクラスはプレッシャーが少なく、おそらく自分はストレスの少ない生き方への二、三の策略を習えるでしょう。」と、幾人かの友人と共に、このクラスを履修している大学四年生のライリー・リッチモンド、22歳、は言った。

新入生シャーロット・エマソン、18歳、は、ある学生達が、このサイズの講義と共にある債務が欠如していることを利用しているのではないか、と心配する。例えば、サントス教授は、親切を行動に移し、新しい社会的なつながりを作るなどの、週一回の「再形成」課題を各学生が完了しているか否かを監視していない。

しかし他の学生達が、容易く取得できる単位とみなす一方、サントス教授は、このクラスを「イェールで最も難題なクラス」だとしている。彼らの生き方に真実の変化を見るには、学生自身が毎日自身に対して嫁する責任を果たさなければならないからであると言う。

彼女は、成績への心配から来るイライラなしに、講義を友人・知人達と受ける社会的圧力(仲間圧力)が、学生達を熱心に勉強させる、と希望している。彼女は全学生にこのクラスを合格・非合格基準で受けることを薦めている。イェール大学生は、高級で、高等かつ有名な企業での研修経験、良い給料の仕事などを人生の満足と結びつけるが、本当は、それらが人生の幸福度を増したりは全くしない。

「科学者達は、十年かそこら以前と同じに、宝くじに当たることや、よい成績をおさめることが、私達の幸せである、と直感・直結的に思うことではないのを理解していなかったのです。それが全く間違っていることを。」とサントス教授は言う。

前向きな心理学のクラスは、多くの学生の関心を集めると知られている。ハーヴァードでは、2006年に約900人の学生が、「前向きな心理学」と題されたクラスを履修登録した。ハーヴァードでのクラスとサントス教授のクラスが違うのは、彼女が言うには、(彼女のクラスが)行動の変化にも焦点を当てていることだそうだ。そして付け加えた。それでも、彼女はクラスを再び提供する予定はない。

アーン教授は言った:「大きなクラスは素晴らしいものですが。。。しかしながら、履修登録する学生を根こそぎ取られることで他のクラスや学部にとっては、公平なことではないのです。”そして彼女は付け加えた:「学部間の対立を起こしかねないことと、毎年これを提供するため、研究員を(他の学部から)動員するような予算もないのです。」

サントス教授は、クラス教材をいくつかのパートに分けて「幸福な状態の科学」と題して、Coursera(コーセラ=教育技術の営利団体)と言うオンライン教育基盤で只で使えるようになると言った。目下、彼女は彼女の教えが、キャンパスライフを変えるかどうか見たいものだとしている。

「私達はイェールの文かに違いをもたらしたか、学生達がその運動に参加して、良い戦いをしていると感じているか、その瞬間を持っているのです。」と彼女は言った。

 

メガクラスを提供するのは、チャレンジなしではありえない。他学部から24名の研究員を動員することは、他のクラスへの履修登録を減少させ、学部間対立を生むからである。写真クレジット:Monica Jorge for The New York Times

 

 

 

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