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今年もクッキー・エクスチェンジ(お手製のクッキーを友人・同僚同士と交換)の季節になった。 実際のナショナル・クッキー・エクスチェンジ日は、12月22日であるが、その日あたりから、休暇を取る者が多いから、オフィスでは、来週催す。 それぞれが自家製の大体2〜3打のクッキー(一種でも可、あるいは数種でも)と、交換したクッキーを入れて持ち帰る入れ物を用意して参加する。
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大抵それぞれ家族の定番クッキーがケーキと同じようにある。 私の「十八番(おはこ)」は、ケーキなら、ワシントン・ケーキ、クッキーはクリームチーズ・ジェリー(あるいはジャム)・クッキーである。 このクッキーは、一回のバッチで3打は作れるので、エクスチェンジには、とても重宝する。 子供が巣立ってからというもの、久しくベイキングから離れているが、クリスマスが近づくと、長年の習性で、もぞもぞとパントリーに入って新鮮な小麦粉をはじめとして、材料が切れていないか調べ始める。
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カランツ(干したスグリの実)の入ったワシントン・ケーキとクリームチーズ・ジェリー(あるいはジャム)・クッキー
家に子供が5人いた頃(私が専業主婦・母の頃)は、ほぼ常にベイキングに明け暮れていて、祭日の用意に、あるいは子供たちのランチのお供用にブラウニーや、レモンバーや、クッキーは不可欠なものだった。 下校してくれば、おやつにバナナブレッド等を用意していたし、学校関係でベイクセールを催すとなると、いろいろなバントケーキの一つや二つは焼き、寄附した。 クリスマスには、ユールログ・ケーキ(Buche de Noel)を作り、ログの上や周りに置くメランゲを焼いて作るマッシュルームも手作りした。
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ユールロッグ・ケーキ(Buche de Noel)
土曜日の朝にはブルーベリーマフィンを手作りし、日曜の午餐のデザート用にレイヤードケーキも作った。 クリスマスベイキングのクックブックも何冊か持っていて、毎年11月に入ると、翌月のために何か目新しいレセピを探してみるのが楽しみでもあったのだ。
子供たちが幼い頃は、ゾロゾロとアヒルの親子のように、図書館へ一緒に連れていき、児童図書コーナーが親の目の届く所にあったから、クッキングやベイキング、その他の料理本のある書棚で何か目新しいレセピがあるか調べたものだ。
好きだったのは、ホワイトハウスのクックブックである。 そこに出ていたピーナッツ・ブリトルは、簡単であるのに、実に美味しかった。 確かピーナッツ・ファーマーであったジミー・カーター大統領のお気に入り、だったと思う。
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ホワイトハウスのクックブックとピーナッツブリトル(非常に簡単)
そういえば、その頃住んでいた市が小さな博物館を建立し、日本と日本人移民のセクションが作られ、そのファンドレイザーがあった時、私は生まれて初めて日本のお饅頭を作った。 あっという間に売り切れたのを覚えている。 蒸して作るからベイキングではないが、あの時は小豆や白いネイビービーンズで餡を作った。
今思うと、通常の食事調理に加え、しょっちゅう和洋問わずスイーツ・お菓子をまめに作っていて、なんとドメスティックな人間だったろうか。 なんというエネルギー。 それも今は昔の物語である。ちなみにこうした物を食した後は必ず歯磨きをさせ、子供たちは10代の後半まで虫歯を経験したことはなく、特に長女は今まで一度も虫歯ひとつも知らない。長女以外は歯科矯正をしていたので、その間に虫歯がやってきたようである。
今では娘たちも息子たちもクッキーやらブラウニーやらケーキも作る。 孫たちもお手伝いするようになった。 それはスエーデンの息子一家も同じで、5歳と3歳は、ママに教わっている。 こんなことでも家族で一緒のことをして、楽しんでいる様子が伺えて、なんだかほっとする。
さあ、昔の思い出に浸っていないで、私もクッキーを作ろう。 エクスチェンジ用だけでなく、袋小路の隣人方にもお裾分けをしよう。
「クリスチャンではないが、この時期ワクワクする」、とおっしゃる方々が多く、楽しい気持ちを宗教に当てはめずにどうぞお楽しみください、と私は思う。