れきしぱうち

日本史を、まんが入りでノートにしました。
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縄文時代 3章-3 「縄文土器」☆

2013-03-03 | 縄文時代
(1)縄文土器
地球が温暖化し、栗やどんぐりなどの木の実を採集する生活となり、
それらを入れるカゴなどが出来、その後、土をこねて複雑な工程を
要する土器が、出来ていったと考えられる。


(2)縄文土器のデザインの遍歴
縄文時代は、縄文土器のデザインの違いで、
草創期、早期、前期、中期、後期、晩期の6つの時期に分けられる。

①【草想期・1万3000年前~1万前】
実用的な煮炊き用のシンプルな深鉢形の土器で、底は平らや丸型が多い。
模様は、粘土の細い紐を貼りつけた「隆起戦文・りゅうせんもん」が多い。
  

②【早期・1万年前前~6000年前】
深鉢で、土に突き刺して使う為、底がとがった「尖底土器・せんていどき」が中心となる。
関東では、紐を押し付けて縄の模様を入れる「撚糸文・よりいともん」、
関西では、彫刻した棒を転がして模様をつける「押し型文」が目立つ。


③【前期・6000年前~5000年前】
平らな底が普及、朝鉢や台付鉢、うるし塗り土器など、多様性が増す


④【中期・5000年前~4000年前】
土器の装飾的なデザインに多様性が増す。
特に関東~中部、特に新潟では、火が燃えているような「火炎土器」がみられる。
  

⑤【後期・4000年前~3000年前】
デザインが一層複雑になり、きゅうす形(注口土器)が普及定着する。
西日本の土器は、模様がシンプルになる。


⑥【晩期・3000年前~】
東日本では、土器のデザインの多様性が一層すすみ、「亀ヶ岡式土器」のような
精巧な文様をほどこした土器が現れる。
西日本では種類が減り、縄文を使わず、器面を磨いた「黒色研磨土器」がひろがり、
粘土紐を貼りつけただけの「突帯文土器・とったいもんどき」が現れる。
  

(3)東西日本の土器の違い
縄文時代は、温暖化によって、食べ物や生活が劇的に変化した時期でもある。
東西日本で、気温の差からくる食生活の違いがみられるようになった。

【東日本】
落葉樹林帯では、動物性食糧資源の調達と、貯蔵や、骨角器の製作、
土器のデザインが発達していく

【西日本】
照葉樹林帯では、採集や狩猟だけに頼らず、雑穀の栽培を行う段階にすすみ、
植物性食糧資源の調達と、調理の為の道具が発達し、土器はよりシンプルに実用的になる。


また、実用化とは逆に、呪術的、祭祀的目的の土器、土偶も多く作られているが、
その使用目的や、使用方法はよくわかっていない。
     


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