自分の鼻の中を見た

　先週、自分の鼻の穴を覗いてみた。職場に工業用ファイバースコープという物があって、本来は機械の狭い穴の中を調べるのに使っているものなんだけど、要するに医療用の胃カメラと同じ構造の物。といっても会社のものだし機械用のものを鼻の穴に突っ込むのはさすがに気が引ける。そこで突っ込む一歩手前、入り口付近にスコープを持って自分で画像を見ながら先っちょの向きを変えて奥を覗き込んでみた。（もちろん他の人のいないとき）
　すげー、結構良く見える。ネット情報で見たとおり、鼻の中は単なるトンネルじゃなくて複雑なひだひだが重なり合っていて、そのわずかな隙間を空気が流れるようになってる。そのひだひだというのが色といい形といいちょうど生の無着色タラコみたいな薄いピンク色、何でこんな複雑な構造にするんだ。丸いパイプにしときゃいいじゃねえかって八つ当たりしたくなってくる。どうやらこの狭い隙間を通すことで異物の侵入をくいとめたり、吸気の温度や湿度を調整するらしい。インタークーラー兼インターヒーターだな。それでもって詰まってる方と通ってる方では様子がまったく違う。詰まってる方はひだひだがぱんぱんに膨れ上がって押しくらまんじゅう状態。隙間なんかありゃしない。むかし大学病院で聞いた白っぽい色で腫れているというのもばっちり確認できた。一方の通ってる方はひだひだの間に隙間がちゃんと確保されていて奥の方へとつながっている。
　「がんばれ隙間！このまま持ちこたえてくれ！」と思わず声援。（この様子はしっかり画像保存してあるのだが、さすがに人様に公開するのは気が引ける代物なので自粛。）

　ところで今週初めから鼻炎用のスプレーを替えた。これまでずっと使っていた「インタール」という抗アレルギー剤では、鼻のひどい詰まりに対して改善の手ごたえ（鼻ごたえ？）が見られない。いろいろ薬剤師であるヨメに聞いたりネットで調べたりしたが、ひどい鼻詰まりには抗アレルギー剤より外用ステロイド剤の方が効果的だという。確かに以前別のドクターに出してもらっていたフルナーゼ（ステロイド系）はよく効いた覚えがある。今年はシーズン初期に出してもらったインタールでずっとガマンしていたのだが、いよいよ限界って感じになったので「アルデシン」っていう物に替わった。切替えた翌日から詰まりが緩和されて楽になり始め、２晩目の昨夜は息苦しくて目が覚めたりもせず、朝までぐっすり眠ることができた。まだ鼻は水っぽいけれど、息苦しくないって言うのは本当に助かる。眉間のあたりにわだかまっていたいやーな感じが消えうせ、気分まで楽になってくる。
　ヨメによると、インタールは副作用の心配せずにつかえて安心らしいのだけど、効き目が穏やかで今年のようなひどい症状には追いつけないらしい。飲み薬と違って点鼻薬ならステロイドでもほとんど副作用はないということなので、あれこれ心配せず使うことにした。こんなに効果が出るんなら、早くこっちにしておけば良かった。といっても医師に出してもらう薬だから、こっちから銘柄指定して処方を頼むと言うのもなんか気が引ける。会社の診療所で内科の先生に薬もらうより、最初から耳鼻科の専門医にかかっていればよかったのかも知れない。
ちなみに薬局で買える鼻詰まり用のスプレーは、使用直後は血管がきゅーっと収縮して鼻のとおりがすばやく良くなるのだが、使いつづけていると薬無しでは鼻が通りにくくなるなどの弊害が多い（要するにクセになる）ので、あまりしょっちゅう使うのは良くないそうだ。ワンポイントリリーフ用に限定すべきだとのこと。ナザールとかパブロンも持っているのだが、いちおう薬剤師さまのいいつけを守って極力使用しないようにしている。会議の前とかに一発しゅっとやっておくと、しばらくのあいだ通りが良くなったり鼻水が減ったりして助かる。

なおうちのヨメさんはいちおう薬剤師免許を持っているので、薬に関しちゃ私に任せろと強気の態度を見せる。が、実はこやつはへっぽこなので僕自身はあまり信用していない。なんせＴＶ見ながら「ケツメイシってどういう意味？」って僕に尋ねたのだから。（いちおう授業では漢方も履修したと言っている）