めっちゃカネかかるやん──。2025年大阪・関西万博の開催費用の全体像が判明した。会場建設費や「日本館」の整備など、国費負担の総額は1647億円。万博に直接関係するインフラ整備費は国費負担を含め計8390億円にも上る。あわせて1兆円超の負担を背負わされる国民にしてみれば、「ふざけた話」である。

 1647億円の内訳は、▽国と大阪府・市、経済界が3分の1ずつ負担する会場建設費783億円▽日本館の整備費360億円▽途上国の出展支援240億円▽警備費199億円▽機運醸成費38億円▽誘致費用27億円。インフラ整備費8390億円のうち「会場周辺の整備費」が810億円、「会場へのアクセス向上費用」が7580億円を占める。<iframe id="google_ads_iframe_/22879417351/livedoor_NEWS_PC/article_insert_video_0" tabindex="0" title="3rd party ad content" role="region" name="google_ads_iframe_/22879417351/livedoor_NEWS_PC/article_insert_video_0" width="1" height="1" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no" aria-label="Advertisement" data-load-complete="true" data-google-container-id="5"></iframe>

 こうした直接経費に加えて間接経費もひっくるめると、インフラ関連費用は計9.7兆円に達する。さらに会場内で運航予定の「空飛ぶクルマ」の実証など、各省庁の万博関連の事業費は3.4兆円と見込まれている。

 政府は近く関連事業を含めた費用の全体像を示す方針で、透明性を確保するために第三者委員会の設置を調整中。しかし、いくら取り繕おうと、肝心の盛り上がり感は皆無に等しい。

 毎日新聞の世論調査(16、17日実施)によると、万博のチケットについて「購入したいと思う」がわずか10%だったのに対し、「購入したいとは思わない」がナント79%。共同通信の世論調査では、万博を「計画通り実施するべきだ」が18.8%にとどまった。

やたら「国主催の事業」と強調で経済効果の試算額にも触れず…

 赤字必至の状況に、旗振り役の吉村大阪府知事は“逃げ”の姿勢だ。「最後まで責任を持って(万博を)やりたい」とテレビで豪語してきたのに、先週14日の会見では、赤字に陥った際の対応について「万博は国主催の事業ですから、国主催の事業で国が赤字を補填しないと言っている運営費を大阪府・市が負担するのは明らかにおかしい」などと主張。やたら「国の事業」と強調した。

 一時は自身のX(旧ツイッター)に頻繁に投稿していた万博による経済効果の試算額(2.4兆~2.8兆円)にも触れなくなった。

 膨大な国費負担を前に頼みの経済効果もかすむばかりだ。

 吉村知事は自身のインスタグラムで、「ミヤネ屋」の宮根誠司氏と橋下徹元大阪府知事とのスリーショットを公開。〈おっさん筋トレ同好会、やで。無理しない範囲でほどほどにやらなあかんわ〉と感想を添えた。そんなことより、万博は「無理しない範囲」をとっくに超えとるけどな!