Everyone says I love you !

弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

東京オリパラ開催に警鐘を鳴らした尾身会長を使い勝手が悪くなったと排除する菅政権の反知性主義。田村厚労相「自主的な研究の発表」。丸川五輪担当相「我々はスポーツの持つ力を信じてやってきた」(関係ない!)

2021年06月05日 | 打倒!菅義偉!

なんのために専門家に頼んでるのか。

これからもぜひ毎日一回、上下ともクリックしてくださると大変うれしいです!!!

にほんブログ村 政治ブログへにほんブログ村


社会・経済ニュースランキング

 

 

 

 東京オリンピック・パラリンピックの開催について、政府の分科会の尾身茂会長は2021年6月2日の衆議院厚生労働委員会で

「今のパンデミックの状況で開催するのは普通はない」

「こういう状況の中でやるというのであれば、開催の規模をできるだけ小さくして管理の体制をできるだけ強化するのが主催する人の義務だ」

「なぜ開催するのかが明確になって初めて、市民は『それならこの特別な状況を乗り越えよう。協力しよう』という気になる。関係者がしっかりしたビジョンと理由を述べることが極めて重要だ」

と述べました。

 そして、事実上東京オリパラの中止を勧告するこの発言を菅政権が受け入れないことまで予想してのことでしょう、尾身会長は

「国や組織委員会などがやるという最終決定をした場合に、開催に伴って国内での感染拡大に影響があるかどうかを評価し、どうすればリスクを軽減できるか何らかの形で考えを伝えるのがわれわれプロの責任だ」

「政府なのか組織委員会なのか、いつ伝えるべきかはいろんな選択肢がある」

と述べ、政府ではなくて五輪組織委員会に言うと言い出しました。

 

 

 さらに、尾身会長はもはや分科会で自分たち慎重派の意見が政府に届けられないとも思ったのでしょう、自分たちの意見書をまとめると言っています。

 これに対して、菅内閣や与党自民党は「言い過ぎだ」と激怒しているようです。

 例えば、田村厚労大臣は6月4日に

「専門家が自主的にいろいろ意見を述べることはあると思うので、その中に参考になるものがあれば、政府の中でも取り入れていくことは当然あるが、いずれにしても自主的な研究の成果の発表だと受け止めさせていただく」

と言い、尾身氏らの意見書は夏休みの自由研究扱い(笑)。

 

 同日、丸川五輪担当大臣は

「我々はスポーツの持つ力を信じてやってきた。全く別の地平から見てきた言葉を言っても、なかなか通じにくいのは実感するが」

というのですが、スポーツの力でコロナウィルスは抑えられませんぜ(笑)。

 まさに、脳筋(脳みそ筋肉)の反知性主義丸出し発言です。

 

 そもそも、以前の専門家会議や今の政府分科会や厚労省のアドバイザリーグループは、専門家としての知見を述べるために、政府がお願いして意見を言ってもらっているのです。

 尾身会長なんて政府寄り過ぎると批判する市民の方が多いくらい。

 その尾身氏でさえ、東京五輪をやる危険性についてはあえてこれくらい言わないといけないと判断したことの意味は重いです。

 しかもその内容で注目すべきは、海外から10万人の五輪関係者が集まったら、日本発で発展途上国にやばい変異株をばらまく危険性があるということ。

 そうなったら、平和の祭典どころか感染の祭典として歴史に悪名を残しますよ。

 また、東京でいくら気をつけても、全国でパブリックビューなどどうしても人流が起こり、日本全国でまた感染爆発が起こりかねないという新しい視点です。

 

 小池都知事は目立つ代々木公園のパブリックビューだけはあきらめたふりをしていますが、2万2000人集まれる井之頭公園などはいまだに強行姿勢。

 さらに、全国では250以上の会場が用意されているのだそうです。

 菅政権は専門家の意見も聞かないで、これらのリスクを回避して、安全安心な五輪を開催できるとでもいうのでしょうか。

 

菅総理は総務省などで自分に従わない完了を切ってきたことで知られますが、この尾身切りはまさにその延長線上。

また日本学術会議会員の任命拒否問題でも明らかになったように、自分に都合の悪い人間を排除する傾向だけでなく、そもそも学識経験者ら専門家軽視が根っこにあるんですよ。

このあたり、安倍前首相からずっと同じ反知性主義という名の病気だと思いますね。

これからもぜひ一日一回、上下ともクリックしてくださると大変うれしいです!!!

 

尾身氏ら準備の提言「自主的な研究発表」 田村厚労相が見解

閣議に向かう田村憲久厚生労働相=首相官邸で2021年6月4日午前8時19分、竹内幹撮影

 政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長ら専門家が、東京オリンピック・パラリンピック開催による感染拡大リスクに関する提言を出す方向で準備していることについて、田村憲久厚生労働相は4日の閣議後記者会見で「参考にするものは取り入れていくが、自主的な研究の成果の発表だと受け止める」と述べた。

 田村氏は、五輪の新型コロナ対策調整会議に感染症の専門家2人が入っていることを理由に「専門家の意見として反映している」との見解を示した。その上で、「(尾身氏らが)自主的にいろんなことをおっしゃっている。参考にさせていただくものがあれば、政府の中に取り入れていくことはある」と語った。

 田村氏の発言について、加藤勝信官房長官は4日午後の記者会見で「(尾身氏が)分科会の会長の立場と、そうではない立場でお話しになることがあり、その発信には違いがある。田村大臣は受け付けないと言っているわけではなく、当然しっかり受け止め、政府もそれを踏まえて判断させていただく」と釈明した。

 尾身氏は3日の参院厚生労働委員会で、五輪の開催について「パンデミック(世界的大流行)でやることが普通でない」と指摘。4日の衆院厚労委では、「仮にやると決めた場合は、一般の地域での感染のリスクがはるかに問題だ。市民の協力が必要なので、市民が納得できるような形での開催、市民への説明が大事だ」と強調した。

 五輪による感染状況への影響や対策などに関する専門家の提言を出す時期については、東京都などに出ている緊急事態宣言が期限を迎える20日までに示す考えを明らかにした。【矢澤秀範】

 

 

東京五輪 丸川氏、立場の違い強調 尾身氏の「何のため」発言に

丸川珠代五輪担当相

 東京オリンピックの開催を巡り、連日警鐘を鳴らす政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長の発言を受けて、丸川珠代五輪担当相は4日、閣議後の記者会見で、五輪開催と感染症対策の両立を図る政府の立場との違いを強調した。

 尾身氏は2日の衆院厚生労働委員会で「何のためにやるのか」と述べ、五輪開催への懸念を示した。

 丸川氏は「我々はスポーツの持つ力を信じてやってきた。別の地平から見てきた言葉をそのまま言ってもなかなか通じづらい」と開催の意義を訴えた。その上で、丸川氏は「一つ一つの対策の積み重ねが社会を動かしていく時の知見になると確信している」と述べ、五輪での感染症対策が今後の社会、経済活動の基盤になるとの考えを示した。

 尾身氏が3日、参院厚労委員会で「政府に言っても、IOC(国際オリンピック委員会)に届かないと意味がない」と提言を伝える考えを示したことについて、丸川氏は「もし分科会で議論されるのであれば、しっかり共有したい」と話すにとどめた。【浅妻博之】

 

 

「パンデミックで五輪、普通でない」 尾身氏、IOCに提言検討

参院厚生労働委員会で立憲民主党の打越さく良氏の質問に答える新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長=国会内で2021年6月3日午前10時39分、竹内幹撮影拡大
参院厚生労働委員会で立憲民主党の打越さく良氏の質問に答える新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長=国会内で2021年6月3日午前10時39分、竹内幹撮影

 政府の「新型コロナウイルス感染症対策分科会」の尾身茂会長は3日の参院厚生労働委員会で、東京オリンピック・パラリンピックの開催について「パンデミック(世界的大流行)で(五輪を)やることが普通でない」と指摘したうえで、主催者の国際オリンピック委員会(IOC)と政府に対して「それでやるなら強い覚悟でやってもらう必要がある」と述べ、大会規模の縮小などを改めて求めた。

 また尾身氏は「開催を決定した場合、感染リスクや医療逼迫(ひっぱく)の影響を評価するのは、我々プロフェッショナルとしての責任だ」と強調。「政府に言っても、IOCに届かないと意味がない」と述べ、IOCに提言を伝える方法を検討していることも明かした。

 さらに「(ウイルスが)医療制度や検査体制が非常に脆弱(ぜいじゃく)な発展途上国にわたる可能性がある」と説明。選手ら大会関係者が日本で感染し、大会後に母国で感染が広がる恐れがあることを懸念した。分科会の専門家らは、五輪による感染拡大リスクに関する提言を出す方向で準備している。【原田啓之】

 

 

五輪「何のためにやるか明らかでない」 尾身氏、政府に説明求める

衆院厚生労働委員会で答弁する新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長=国会内で2021年6月2日午後4時5分、竹内幹撮影

 政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は2日の衆院厚生労働委員会に出席し、東京オリンピック開催について、「今の状況で普通は(開催は)ないが、やるということなら、開催規模をできるだけ小さくし、管理体制をできるだけ強化するのが主催する人の義務だ」と主張。その上で、「こういう状況の中でいったい何のためにやるのか目的が明らかになっていない」と述べ、開催する場合は感染予防に向けた政府による丁寧な説明が必要だとの認識を示した。

 尾身氏は「感染リスクを最小化することはオーガナイザー(開催者)の責任。人々の協力を得られるかが非常に重要な観点だ」と指摘。その上で「なぜやるのかが明確になって初めて市民はそれならこの特別な状況を乗り越えよう、協力しようという気になる。国がはっきりとしたビジョンと理由を述べることが重要だ」と五輪開催に向け、菅義偉首相による説明を求めた。

 また、衆院内閣委員会で、感染の最小化に向けて尾身氏は「オリンピックをやるのであれば、国や自治体、国民に任せるだけではなく、組織委員会も最大限の努力をするのは当然の責任だ」と重ねて強調した。

 パブリックビューイングについても、「自分のひいきの選手が金メダルをとったりすれば声を上げて喜びを表すこともあるだろうし、そのあとみんなで『一杯飲もう』ということもありえる」と指摘。感染拡大のリスクを高めるような行為に対し、「一般の市民には理解しにくいというのがわれわれ専門家の意見だ」と述べた。

 2日夜には、新型コロナ対策について厚生労働省に助言する「アドバイザリーボード」でも五輪・パラリンピックについて議論があり、座長の脇田隆字・国立感染症研究所長は会合後の記者会見で「大きなイベントによって国内の感染状況にどういう影響があるかリスク評価し、それに基づいた必要な対策が行われるべきだという意見があった。私自身もそう思う」と語った。

 東京五輪・パラリンピック開催を巡っては、感染状況が「ステージ3(感染急増)だと無観客を含め大会の規模を縮小しないと、再び感染拡大につながるリスクがある」「ステージ4(感染爆発)では医療の逼迫(ひっぱく)がさらに深刻化する」などとした意見が、分科会の専門家の間で出ているという。【阿部亮介、村田拓也】

 

 

 

2021年6月3日(木) しんぶん赤旗

東京五輪 中継会場 全国250超で計画

衆院委 畑野議員質問で判明

専門家も人流増懸念

写真

(写真)質問する畑野君枝議員=2日、衆院文科委

 今夏の東京五輪・パラリンピック大会中、会場外で競技を大型スクリーンで中継するライブサイトが全国250会場余りで計画されていることが2日、衆院文部科学委員会の畑野君枝議員の質問で明らかになりました。

 東京五輪・パラリンピック組織委員会の布村幸彦副事務総長が答弁しました。

 さまざまなイベントも行うライブサイトは、自治体と組織委が共同して行うものが19自治体30会場で計画され、地方自治体独自のものは145自治体227会場(2019年8月時点)の申請があります。

 組織委は「現在、コロナ対策のあり方を含め、各自治体で調整を進めている状況」としていますが、これに加え、1日からパブリックビューイング(PV)の申請も始まっており、今後さらに増えることが予想されます。

 ライブサイト、PVについては、コロナ感染症の専門家から「人流が増えることが懸念される」「これはもう論外だ」と共通して感染拡大につながるとの指摘があり、さらなる批判が起きそうです。

 東京都渋谷区の代々木公園のライブサイト計画には反対署名が広がり、都は1日に五輪期間中の中止を決めています。都の当初の計画では、都内10会場で1日9万5千人以上、総計で285万人の来場を想定していました。

 

 

これからもぜひ一日一回、上下ともクリックしてくださると大変うれしいです!!!

コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 尾身茂会長の東京オリパラ「... | トップ | 【東京オリパラ パブリック... »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
まず、抗議(笑) (時々拝見)
2021-06-06 19:39:41
 ブログ主殿、某政治家のマスクなしの顔のドアップ写真は公序良俗に反しますぞ(笑)。または写真の前に、画像を含め不快な表現がありますと注釈を入れるとか。
 本題、スポーツの力を信じて日本のコロナという人災・政治問題が解決するなら政治家いらん、と思います。
 大阪での感染者・死者の比率が下がったとはいえ、20人に1人が亡くなってます。保健所を減らす医療に妨害とも思えるような余計な圧力をかけるというイシンの悪政が招いた一つの結果ではないでしょうか?
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

打倒!菅義偉!」カテゴリの最新記事