日本共産党の志位和夫委員長は12日、米英によるイエメン攻撃を批判する談話を発表した。

 米国のバイデン大統領は11日に英国軍と共同でイエメンの反対組織フーシ派の拠点に対して、軍事攻撃を行ったと発表した。

「この攻撃は、フーシ派が昨年10月以来、パレスチナ・ガザのイスラム組織ハマスへの支持、イスラエルとの対決を揚げて民間船舶への攻撃と乗員の拘束を続けていることを理由にしている。フーシ派の行為は決して正当化できるものではない。しかし、米英軍の攻撃は、国連憲章と国際法を踏みにじるものであり、厳しく批判する」(志位氏)

 国連安保理の10日採択した決議は、フーシ派の行為を非難。イエメンの主権と領土保全の尊重と中東情勢の悪化を避けるよう自制を求めている。

 志位氏は「いま懸念されるのは、ハマス支持のフーシ派への攻撃が、中東地域全体の情勢をさらに悪化させ、暴力の連鎖を生みだしかねないことである。わが党は、イエメン内戦の和平に向けた国連を中心とした外交努力の強化とともに、ガザ危機で一刻も早く停戦を実現するためのいっそうの外交的取り組みを呼びかける」とした。