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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

小池百合子都知事候補は政治資金パーティ継続を明言。神宮外苑の再開発では天下りで癒着の三井不動産に樹木保護策について再質問せず。電通救済の48億円プロジェクションマッピングも継続。まさに自民党政治家だ

2024年06月20日 | 女帝小池百合子を3度も東京都知事にするな
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 本日2024年6月20日、いよいよ東京都知事選挙が告示されます。

 それに先立って、主要な候補と言える3選を目指す現職の小池百合子氏(71)、参院議員の蓮舫氏(56)、前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(41)、元航空幕僚長の田母神俊雄氏(75)による共同記者会見が行われました。

 

 

 私がまず驚いたのは自民党の安倍派などによる政治資金パーティを自分もやるかについての回答。

 さすが蓮舫氏は

「やらない。強力な権限を持ってる知事が政治資金パーティーをやって、どんなに透明化しても、それは政官業の癒着が疑われる。疑われることは政治の信頼の失墜に繋がる。私は、政治資金パーティーは一切行なわない」

と答えたのですが、なんと小池百合子氏は

「これはいい機会。いろいろな方々と情報交換なども重ねていっている」

と政治資金パーティのメリットを強調して開催すると明言したんです。

 こんな人に自民党都政のブラックボックスを開け放つとか、自民党の闇の政治を刷新するとか、期待する方が間違いなんですよ。

【新報道2001抄録】自民VS希望 若狭勝氏の刺客宣言に萩生田光一幹事長代行「受けて立つ」 - 産経ニュース

八王子市市制施行100周年記念式典に出席し祝辞を述べる小池百合子東京都知事。左は萩生田光一衆院議員=2017年10月1日午後、東京都八王子市

kojitakenの日記の古寺多見さんも小池百合子=萩生田光一という記事を書いておられて#萩生田百合子とはもうおっしゃらないことに決めたらしいのですが、うちはなりふり構わず品悪く言い続けます(笑)。

【#萩生田百合子】東京都知事選挙への出馬を表明した小池百合子都知事が自民党の支援方針について「自民党の議員が支援する動きは大変心強い」。小池氏と自民党の癒着はいくらステルス応援にしようとしても丸見えだ

 

 

 次に蓮舫氏と小池氏で違いが際立ったのが神宮外苑再開発の問題。

 蓮舫氏が

「再開発は一旦立ち止まる。これを都知事選の争点にしています」

「都民の声をしっかり聞いていきたい。環境アセスメントや、再開発の前提となっている公園まちづくり制度について、厳格に検証したい」

としたのに対して、小池氏が

「争点になりません」

と言い出したのには呆れました。

 都知事選の争点はあなたが決めることじゃないですよ。どんだけ女帝なの?

 

 

 その理由として小池氏は

「民間事業であり、事業者に樹木の保全について投げかけて立ち止まっている」

「むしろ樹木の本数、緑の比率も増える。」

からだというのですが、100年単位で育ててきた外苑の森の木をいったん切って、苗木を植えて本数だけそろえたって、そんなの緑の保全でもなんでもなく、自然破壊そのものなんですよ。

 だから蓮舫氏は、

「伐採をして植樹をしても、ここからまたその木が育つのは100年かかる」

と反論しました。

さすがプロ野球ファン、ヤクルトスワローズをこよなく愛するkojitakenの日記さんより

明治神宮外苑球場の新球場、高層ビルでビル風が相当厳しいから、野球観戦に向かないと思います。私は、高層ビル向かいのスーパーは風がすごいので、なるべく行かないです。(mari氏のXより)

 

 

 さらに、蓮舫氏は外苑のいちょう並木に隣接してスタジアムができることで、日当たりや、根の生育に問題も出てくると主張し、さらに小池氏が

「一度立ち止まって、というのは去年の秋。去年秋、知事が事業者に保全計画を出してくださいと言い、年末か今年の頭には答えが来る予定だったんですけどまだ答えが出ていない」

として

「再要請してほしい」

と小池氏に求めました。

 ところが、この論点で最後にマイクを握った小池氏は蓮舫氏の「再要請」については直接答えず、
 
「政策で都内に緑を増やしている」と主張し、さらに「外苑は人工林だ」とし、「その点もよく理解されていない」

と言い出したんです。

 だから!外苑の森は人間の手で何百年もかけて育ててきた森なんだって。それが「人口林」だからって伐採していい理由になんかならないんです。

 そもそも、東京のど真ん中に原生林があるわけないやろ!てか、本州のほとんどの森や林は人間が丁寧に植えて育ててきた森林なんです。

 それが日本の自然です。

 よく理解されておられないのは小池都知事じゃないですか!

一回始めた開発を止められるのは勇気ある蓮舫氏だけ。

小池百合子東京都知事の神宮外苑前再開発という「木を切る改革」に対して蓮舫候補が「1度決まった再開発でも、首長の判断で立ち止まることはできると思っている」。東京都知事にふさわしいのは蓮舫氏一択だ

 

 

 そもそも、この外苑前再開発の「事業者」というのは三井不動産なんですが、三井不動産には東京都庁から何人も天下りしていることが暴露されています。

 その三井不動産にこの大事業を注文して、儲けさせ、ろくろくチェックもしないというのがまさに自民党のゼネコン政治、利権誘導そのものです。

小池都政はすべてが自民党政治の劣化版。

小池百合子氏が都議会定例会の最終日に東京都知事選出馬表明。答弁拒否が凄まじく都合の悪いことは答弁しないと指摘した立憲民主党議員の発言をさらに動議で取り消しさせる小池都知事は議会制民主主義の破壊者だ。

 

 

 この4人の中で小池都知事だけが東京都庁の建物を極彩色に染めるプロジェクションマッピングを今後も継続すると答えたんですが、これだって、東京五輪汚職で東京都の事業に参加できない電通を救済するために、電通の子会社「電通ライブ」に丸投げで2年間で48億円もの血税を使って儲けさせているのだそうです。

 だから、蓮舫氏は

「住民税非課税世帯の子供3人世帯に月2万円の家賃補助をした場合、1年間で24万円、これでだいたい48億円かかる。どちらに使うかと言われたら家賃補助に使いたい」

と答えました。

 この住民重視の蓮舫氏に引換え、大企業べったりの小池百合子という政治家は徹頭徹尾、根っから、心底、自民党政治家なんですよ。

 もうこんな自民党小池都政は要らないです。

村野瀬玲奈の秘書課広報室さんより小池百合子東京都知事肝いりのプロジェクションマッピングのお値段

 

まさに小池百合子は自民党政治家。

村野瀬玲奈の秘書課広報室さんが物凄いのを発掘してきた!

2010年に小池百合子が自民党を利する世論を演出するSNS工作員を募集したツイート(メモ)

 

自民党ネットサポーターズクラブ(J-NSC ネトサポ)のネット世論誘導 ネトウヨその世界5

 

小池氏以外の3人が全員反対したプロジェクションマッピングなんて、日本維新の会が推薦させてくれと懇願し、維新創設者の橋下徹氏がいまだに推している石丸氏にさえ
 
「即時中止すべきだ」「いま何万人集まろうとも、やめたら何も残らない。私なら48億円をもっと有効に使う」
 
と言われる始末。
 
大阪万博以上に刹那的なこんな金の使い方、まさに小池氏による電通救済でしかありません。
 
(それにしてもスポーツ紙の石丸持ち上げが異常。何か裏があると思う)
 
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任期満了に伴う東京都知事選が20日、告示される。これに先立ち、主な候補者4人が19日午後4時半から、東京都千代田区で、日本記者クラブ主催の共同記者会見に臨み、都政に取り組む方針を語った。
出席したのは、3選を目指す現職の小池百合子氏(71)、参院議員の蓮舫氏(56)、前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(41)、元航空幕僚長の田母神俊雄氏(75)。
特に、神宮外苑の再開発問題をめぐって小池氏と蓮舫氏が対立したほか、都庁のプロジェクションマッピングについては小池氏以外の全員が反対した。政治資金パーティーの開催をめぐっても、各候補の考え方の違いが鮮明になった。(東京都知事選取材班)

<1>4候補が都政への取り組み方針を表明(このページ)
<2>小池氏は他候補に質問せず、蓮舫氏は小池氏にテレビ討論を要求
<3>少子化対策「間違いでは」の質問に小池氏は…
<4>神宮外苑の再開発でヒートアップ
<5>都庁プロジェクションマッピング継続は小池氏のみ
<6>最後に再び火花

◆石丸氏「政治屋の一掃」

共同記者会見では、まずは冒頭に、それぞれ自身の考え方を短く表明した。
トップバッターの石丸氏は「私の政策のさらに上にある掛け声」だとして、「政治屋の一掃」を掲げた。「仕事をするふりをして一向に成果をあげない、そんな政治屋を一掃したいと、これまでずっと考えてきました」と語った。「恥を知れ恥を。これが国民の思いだ」として「東京の政治が変われば、日本の政治が確実に変わる」と力を込めた。
4候補が出席した共同記者会見=19日

4候補が出席した共同記者会見=19日

◆小池氏「首都防衛」

小池氏は「未来を担う命、そして子どもや子育てを守る、その世帯を守っていく」と表明。物価高からの生活防衛や、自然災害からの防衛を掲げ、「東京の未来を守る戦い、これを都民の皆様に訴えていきたい」と述べた。

◆蓮舫氏「若者の手取り増」

蓮舫氏は若者の手取り収入を増やすとともに、都政を「ガラス張り」にすると強調した。都の財政に東京版行政事業レビューシートを入れ、「約6000の事業をどこで誰がいつどのように使ったのか、契約どんなあり方なのかもしっかりと公表する」と表明し、「納めた税金が何に使われているのか。もしそこで果実が出たら躊躇なく若者に現役世代にシニアに振り分けていきたい」と述べた。
共同記者会見に臨んだ4候補=19日

共同記者会見に臨んだ4候補=19日

◆田母神氏「結果を出す」

田母神氏は「結果を出す政治」と記した。
「都政は都民の安全と豊かな暮らし、これを実現しなければならない。しかし、この十数年を見るに、都はより安全になったのか、暮らしが豊かになったのかというと、なっていない」と指摘。
その上で「私は自衛官だった。防衛省における行政経験を通じた行政をどのように改善していくかというノウハウはわきまえている。ぜひ私に任せてほしい」と語った。
 

◆小池氏はほかの候補に質問せず

続いて、登壇者が質問したい相手を指名する質疑応答の機会が設けられた。
最初に順番が当たった小池氏は「皆さんの声も伺いたいので、質問は特にございません」とだれも指名しなかった。

◆蓮舫氏は小池氏とテレビ討論を要求

蓮舫氏は、小池氏に対して、今後の都知事選での討論のあり方についてただした。
テレビ番組が都知事選に絡んで小池氏と蓮舫氏による討論会を企画したところ「(テレビ局関係者から)『小池都知事側から断られた』と言われている」と指摘。「小池氏の考えを伺いたいところがたくさんある。テレビ番組が企画した討論会に出ていただけないか」と求めた。
これに対し、小池氏は公務の多忙に言及しながら「今回は50人以上が出馬しており、(2人による討論会の開催で)公平性をどう担保するのかは大きなテーマだ」と指摘した。

◆石丸氏の実績は「政治再建」

続いて田母神氏は石丸氏に、安芸高田市長時代に「何を目標にし、現実に成功された事例は」と尋ねた。
石丸氏は「政治再建」として、政治に興味関心を持ってもらうよう努めたと説明。成果として、「中高生が選挙に行きたい、選挙に行けないならどうしたらいいんだと質問された」と答えた。
これに対し、田母神氏は「市民がより安全でより豊かな生活ができるようになったのか、具体的な成果について聞きたかった」と述べた。

◆小池氏「2期8年をブラッシュアップ」

石丸氏は小池氏に質問。「これまでの2期8年で改革、何ができなかったのか」「なぜ次の4年をやると、それができるようになるとお考えなのか」とただした。
小池百合子氏

小池百合子氏

小池氏はこれまでの2期8年で164の政策目標を掲げてきたと説明。新型コロナウイルス禍で約10ほどの項目が達成できなかったが、139の項目を達成したと強調しながら、次の任期中での改革を「加速させていきたい」とPR。「2期8年の実績をもとにさらにブラッシュアップし、バージョンアップをしていきたい」と訴えた。
 

◆少子化対策「間違いでは」の質問に小池氏は…

登壇者同士の質疑応答が終わり、記者からの代表質問に移った。
最初のテーマは、東京都の出生率が0.99と全国最低に落ち込んだことを受けた少子化対策だった。
「政策の目標が間違っているのではないか。どのように統括するのか」との質問に対し、小池氏は「間違いとは思いません」と断言。「全国の出生率の低下が、東京都の自治体の低下よりも上回っている」と主張し、18歳以下の都民1人当たり月5000円を給付する「018サポート」や、授業料の実質無償化などに取り組み「若いママさんパパさんたち、これから結婚しようかなと思っている方々にも大きな希望を与えてきた」と話した。
蓮舫氏は記者から「少子化対策はどこに政策目標あてるべきか」と問われ、少子化は「非婚化が進んでいるから」との見方を披露。「基礎支出が高い東京は手取りがぐっと減る」として「今から10年かけてでも今の子どもたちが社会に巣立つときに不安と負担のない東京都をつくることが長い目でみた少子化対策だ」と述べた。
蓮舫氏

蓮舫氏

田母神氏は「結婚しなければ子供は生まれない」として若者については都民税を半額にするなどの施策をとって所得をあげることが大事だと主張。結婚した人に対しては「第一子100万円、第二子200万円、第三子400万円」などの「大胆な政策」を「インセンティブ」として導入するべきだと持論を展開した。
石丸氏は同様の質問に対して「未婚者をどう婚姻に結び付けていくかは都市への集中、過密が大きな背景」になっており、この問題への「取り組み、視点が欠かせない」と述べた。

◆蓮舫氏「自民党の応援候補に負けたくない」

続いて、小池都政と自民党の関係が取り上げられた。
蓮舫氏は「自民党が独自の候補者を擁立しないことに失望している。その自民党が応援している方がおられるなら今の自民党に負けたくないという思いを持っている」と、自民党が支援を表明している小池氏への対決姿勢をあらわにした。
この答えに絡み、「今の自民党をどう評価するか」と問われた小池氏。「都政を現実に進めていく上で、(国政の政権与党とは)いろいろな連携が必要。国道の関係、規制の関係、税の関係、これは政権与党の方にしっかりと要望を入れていく」と述べたものの、自民党の評価については正面からは答えなかった。
石丸伸二氏

石丸伸二氏

同じ質問に対し、石丸氏は「ダメです」と自民党を一刀両断。そのうえで「党利党略、政治のための政治を続けていたから国民が興味を失った」とし、「都知事選で国政の代理戦争などというバカげた真似はやめてもらいたい。都民にとって、自治体において迷惑千万」と厳しい言葉を連ねた。

◆田母神氏「小池さんは戦後保守」

一方、保守層の受け皿を目指して出馬表明した田母神氏は「昔の日本を取り戻す、自立した国家を取り戻すという伝統保守とですね、戦後アメリカによって作られた現体制を守るという戦後保守がある」と説明。自身を「伝統保守」としたうえで「小池さんはどちらかというと戦後保守に近い」と違いを強調した。

これに対し、小池氏は「変えるべきは変え、守るべきは守るという両方があってこそ、本当の保守だ」と反論した。

◆小池氏が学歴を説明

続いて、記者から学歴詐称疑惑について問われた小池氏は「カイロ大学そのものが(自身の卒業を)認めている」とこれまでの主張を繰り返した。「すでに証明するものは証明して、カイロ大学が声明も出している」とした上で、選挙直前の時期に疑惑が浮上したことについて「選挙への妨害と言わざるを得ない」と述べた。

◆政党による支援

蓮舫氏に対する選挙支援の枠組みについても記者から質問があった。
蓮舫氏は、共産党の支援が入ったことで国民民主党と連合東京の支持が離れたと言われていることについて問われると、「支援者を私から排除することはしない」と強調。「枠組みにとらわれない支援者を求めている」と述べた。
続いて、小池氏と蓮舫氏が国政政党の支援を受けていることについて問われた石丸氏は「ご本人の意思、支援する方の意思で私がとやかく言う話ではない」と述べながらも、「そのような支援がないからこそ広く都民の声を聞き、政策に反映できる。自分の強みとして捉えている」との見方を示した。

◆神宮外苑の再開発問題でヒートアップ

小池氏と蓮舫氏の主張が、大きく食い違ったのが明治神宮外苑の再開発問題だった。
蓮舫氏は「再開発は一旦立ち止まる。これを都知事選の争点にしています」と強調。「都民の声をしっかり聞いていきたい。環境アセスメントや、再開発の前提となっている公園まちづくり制度について、厳格に検証したい」と述べた。
これに対し、小池氏は「争点になりません」とぴしゃり。「民間事業であり、事業者に樹木の保全について投げかけて立ち止まっている」と主張。「むしろ樹木の本数、緑の比率も増える。これらの情報も伝えていきたい」と続けた。
再開発に揺れる東京・明治神宮外苑地区。右下から国立競技場、解体が進む神宮第二球場、神宮球場、秩父宮ラグビー場が並ぶ。中央上はイチョウ並木=2023年12月8日、本社ヘリ「あさづる」より

再開発に揺れる東京・明治神宮外苑地区。右下から国立競技場、解体が進む神宮第二球場、神宮球場、秩父宮ラグビー場が並ぶ。中央上はイチョウ並木=2023年12月8日、本社ヘリ「あさづる」より

石丸氏は「基本的な認識は小池さんがおっしゃった通り」と述べ「外苑の問題にとどまらず、広くまち作りの発想として、人と自然の調和を重視していくべきだ」とした。田母神氏は「外苑は、都民にとっても神聖な場所」と主張し、「神聖なものはできるだけ残して、元の形を守っていった方が良い」と述べた。
4人の発言が終わった後に、再びマイクを握った蓮舫氏は、「伐採をして植樹をしても、ここからまたその木が育つのは100年かかる」と反論。いちょう並木に隣接してスタジアムができることで、日当たりや、根の生育に問題も出てくると主張した。
さらに「一度立ち止まって、というのは去年の秋。去年秋、知事が事業者に保全計画を出してくださいと言い、年末か今年の頭には答えが来る予定だったんですけどまだ答えが出ていない」として「再要請してほしい」と小池氏に求めた。
最後にマイクを握った小池氏は蓮舫氏の「再要請」については直接答えず、「政策で都内に緑を増やしている」と主張。さらに「外苑は人工林だ」とし、「その点もよく理解されていない」。また「根系調査も行っている」と述べた。

◆都庁プロジェクションマッピング継続は小池氏のみ

都庁のプロジェクションマッピング問題では、小池氏とほかの候補たちの違いが鮮明になった。
田母神氏は「(プロジェクションマッピングに2年間で費やす)48億円は結構なお金だ」と指摘。「少子化対策に充てたらいい」との考えを示した。
東京都庁の壁面に映し出されたゴジラのプロジェクションマッピング=2024年04月27日

東京都庁の壁面に映し出されたゴジラのプロジェクションマッピング=2024年04月27日

蓮舫氏は「住民税非課税世帯の子供3人世帯に月2万円の家賃補助をした場合、1年間で24万円、これでだいたい48億円かかる。どちらに使うかと言われたら家賃補助に使いたい」と主張した。
小池氏は「まあ、そういう論法はよくある」と蓮舫氏を皮肉り、「今回のプロジェクションマッピングで、都庁広場は人でいっぱいになった」と強調。「無から有に変えていくことが知恵であり創意工夫だ」と自賛した。
これに対し、石丸氏は「即時中止すべきだ」と反対。「いま何万人集まろうとも、やめたら何も残らない。私なら48億円をもっと有効に使う」と批判した。

◆政治資金パーティーは「いい機会」と小池氏

自民党を揺るがした裏金事件に絡み、4人が政治資金パーティーを開催するかについても問われ、見解が分かれた。
石丸氏は「開催しない」と回答。
小池氏は透明化を確保した上で開催する考えを強調し「これはいい機会。いろいろな方々と情報交換なども重ねていっている」と話した。
蓮舫氏は「やらない。強力な権限を持ってる知事が政治資金パーティーをやって、どんなに透明化しても、それは政官業の癒着が疑われる。疑われることは政治の信頼の失墜に繋がる。私は、政治資金パーティーは一切行なわない」と述べた。
田母神氏は「必要があればやる」と回答。「アメリカ大統領だって政治資金パーティーをやる。やっぱり金はかかる」と語った。

◆半減中の知事給与はどうする

小池氏が都政改革の一環として半額にしている知事給与をどうするかについての共通質問に対しては、石丸氏は「胸を張って全額もらう」としながら、「知事なればYouTubeの広告収入で自分の年収分ぐらいはそこで稼ぎたい」と述べた。
小池氏は「これまで続いてきた既得権を切っていくということで、(毎年度)1000億円の財源を捻出し、この8年間で8100億円にのぼった」と説明し、子育て支援などの政策に「生かしていくという形でやっている」と強調。半額にしている知事給与については「まず自らの身を切るということをこの形で象徴させてもらっている。議会の皆様方にもご協力をいただいている」と語った。
これに対し、蓮舫氏は、1000億円の財源捻出については「疑わしいと思っている。第三者の評価は入っていない」と疑問視。知事給与については、議会とも相談しながら「考える」と述べるにとどめた。
田母神氏は知事の給与は元に戻すべきだと明言。「給与を元に戻し、きちんと緊縮財政に別れを告げるという姿勢をとらなければ、景気は良くならないのではないか」と話した。
東京都知事選の告示を前に共同記者会見に臨む(左から)石丸伸二氏、小池百合子都知事、蓮舫氏、田母神俊雄氏

東京都知事選の告示を前に共同記者会見に臨む(左から)石丸伸二氏、小池百合子都知事、蓮舫氏、田母神俊雄氏

◆震災時に虐殺された朝鮮人への追悼は

歴代知事は関東大震災時に虐殺された朝鮮人を追悼する式典に追悼文を寄せてきたが、小池氏は就任2年目の2017年から送付を見送り続けている。これに関連し、式典に出席したり追悼文を送ったりする意思があるかどうかの質問があった。
石丸氏は「いずれもある」と回答。「行政組織として歴史認識を持ち、それに対して意思を示すというのは当然に必要なやり取りだと考える。むしろこれをなぜ厭(いと)うのか、そこに疑問を感じる」と述べた。
小池氏は「亡くなられた方々の慰霊は大法要という形で行い、法要している」とし、朝鮮人犠牲者の追悼式典については言及しなかった。
蓮舫氏は「痛ましい歴史だと思うし、追悼文を出さないと歴史修正主義という見方がされてしまうリスクもある」と話し、「私は追悼文を出す」と明言した。
 
田母神氏は出席も追悼文の送付もしないと答えた。理由について「日本が悪いことをしたという日本悪玉論に拍車をかける」と主張した。

◆東京一極集中

東京一極集中に関する質問について、石丸氏は「15年は東京への過密が進む。過密を止めるのが当面の目的になるはずだ」と説明した。
小池氏は「国政で、より地方に対しての自治を与えなかった結果だ」と、都政ではなく国政の問題だと指摘。「それぞれの知事、市町村長ががんばっているが、交付金を出すことでインセンティブをそいでいる」とし、「地方にこそもっと力を発揮できる環境を整えるべきだ」と訴えた。
蓮舫氏は「都知事として東京を最優先で考えるのはミッションだ」と強調。田母神氏は「地方に十分金を配分すれば一極集中は直ると思う」と指摘した。

◆目指す東京の姿は

記者から最後に、目指す東京の姿についての質問があった。
小池氏は公約で「世界で一番の都市にする」と掲げているが、「何の一番なのか。4年後に達成できるのか」との質問が飛んだ。小池氏は「環境や金融や観光といった、いろいろなランキングがある。国際競争のまっただ中にある東京に磨きをかけて、都民が安全で安心で、やはり東京がいいねと感じるような政策をさらに進めていきたい」と語った。
蓮舫氏は「多様性のある都市を目指す」と主張。自分の力で独り立ちできない人や、食糧支援を受ける若い女性も増えているとし、「この人たちに光を当て、23区も多摩も含めて、皆で一緒に豊かになる東京をつくりたい」と話した。
田母神氏は「実質の所得を上げないと魅力ある都市にならない」とし、「弱い人たちが生活できるようになって初めて都全体に活気が出る。特に若い人が結婚できるように所得を増やす」と述べた。
石丸氏は「世界で一番住みやすい街、学びやすい、働きやすい、暮らしやすい、首都東京であればできる」としたうえで「他の地域も東京が引っ張っていく、そして日本国を支える。これが私の目指している姿だ」と述べた。

◆最後に再び火花散らす

最後は1人ずつ締めくくりの発言を求められた。
蓮舫氏は「若い人たちを徹底的に、時間をかけて長い視点で支援する。何かを諦めないですむ。自分で人生を選ぶことができる。そういう東京をつくらなければいけない」と強調。行政改革を通じて「信頼できる政治をつくっていく」とアピールした。
田母神氏は「公約を述べても実行できないかもしれない。どの人が公約を実行してくれるかという判断をぜひしてもらいたい。私に任せてください」と訴えた。
石丸氏は「ここで東京の政治が変われば、日本の政治が変わります。その意味で、東京都民、皆さんの責任は重大です。今こそ私達の力で東京を動かして、日本を動かしましょう」と述べた。
小池氏は「東京大改革1.0で財政、構造改革を徹底して行った。数字の見える化を徹底している」と主張。蓮舫氏が「いやー」と疑問の声を上げると、小池氏は蓮舫氏を見ながら「全部出ているので。分析を共産党などもよくしている」と反論した。「もっと良くなる東京大改革3.0。もっと都民の命と生活を守り、人が輝く、安心で活力あふれる東京にする。2期8年貯めてきた、これらの政策をさらに花開かせたい」と述べた。
東京都知事選の告示を前に共同記者会見に臨む(左から)石丸伸二氏、小池百合子都知事、蓮舫氏、田母神俊雄氏

東京都知事選の告示を前に共同記者会見に臨む(左から)石丸伸二氏、小池百合子都知事、蓮舫氏、田母神俊雄氏

◆過去最高の50人が出馬へ

4人を含め、都知事選には過去最高の約50人が立候補の意向を示している。投開票は7月7日。
(終わり)
 
 

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4 コメント

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Unknown (暗黒大将軍)
2024-06-20 21:36:22
まず、上の写真の4人を「4強扱い」することに異議を唱えた者はいなかったんですかね

知名度で選んだ、とも思えません
俺ら昭和のオッサンからすれば「あのねのね」の片っぽの人のほうがよっぽど有名です
でも今は知らない人のほうが多いですね(笑)

正直、あのオードリー・タンが推すAI技術者の安野貴博が無名泡沫扱いで、大したこともしてないのにひろゆきに宣伝してもらって認知度を高め先頭集団入りしてる石丸を比べると強い違和感を覚えますね

まぁ安野も他に推してるのが鳩山由紀夫だったり泉房穂だったりなのがありがた迷惑ですが

あと、ここや古寺多見氏のところでは誰も関心なさそうですが、ネトウヨの最終ランナー、暇空茜(水原清晃)がのこのこ出馬してきたようですね

ゲームクリエイターだそうですが、選管には本人が来たんだろうしいよいよポスターその他で顔出しか、とネットは期待してるようです
政見放送はやらんそうですが

ともあれ田母神、桜井誠、暇空のネトウヨ教組3世代が揃うわけですが何の壮観さもありませんね

まぁへずまりゅうが抜けた後を埋め合わせる程度になら充分な「真打ち登場」になるんでしょ
返信する
本当の名 (ゴメンテイター)
2024-06-21 09:12:20
都知事選の候補が出そろいました。56人も。でも、地方都市で全市を選挙区とする市議会議員選挙ですと、候補者が60人というのはざらにあります。この程度であわてているようでは、都の選管はまだまだです。

新聞紙面であの方のお名前を探しました。萩生田百合子さん。いません。あっそうか、名前を変えたんですね。新しいお名前は、裏自民流浮沈。決して、ウラジーミル・プーチンではありません。くれぐれも。ロシアの大統領は、ウラジーミル・ウラジーミロヴィチ・プーチンです。

今回の都知事選、命名するなら「利権政治決別選挙」でしょうか。
残念ながら、利権政治との決別を正面切って訴えている候補者はいらっしゃらないように思います。

裏金、脱税、ネコババ等々をやらかし、利権政治を支えている政治資金規正法の改悪に手を染めた人たちが喜ぶような結果にだけはならないことを、切に願います。
利権政治拡大選挙になってはいけません。
返信する
へいとワンワン うよニャンニャンニャン (津木野宇佐儀)
2024-06-22 01:14:11
>暗黒大将軍さん
タモガミなんてとうに賞味期限切れですよね
私は「まだいたの?」がタモガミにかんする率直な感想です

カエルもアヒルも…(←昔、オーストリアロケの関西の番組で、ウィーン少年合唱団の前で披露していました)
その相方はブラックバスの駆除に反対だとか言ってた時点でアウトかと…

また、老害、ドクターなんちゃらも…
「諸派」はほとんどネトウヨ・極右ということで了解していいのですよね?
返信する
投稿したか睡魔に投降したか覚えてないので (時々拝見)
2024-06-23 17:29:18
神宮外苑の森、渋沢栄一が関わったことでも有名ですね。それにしても驚くのが、大正時代に植生遷移の考えを取り入れて森を作ろうと考えたことです。実際、土壌動物の組成も、極相林に近い状態だそうです。
マダムスシ、二次林は自然林か人工林か答えられないでしょう。
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