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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

リベラルとは人の自由に対して寛容であること。森川弁護士のFB憲法九条の会退会処分事件について。

2016年04月20日 | ラディカルとリベラルの対話

 

 私も自分が所属する日本弁護士連合会から記事の削除依頼が来たり、長年お世話になってきたgooブログに突然記事を公開停止にされたりしています。

 こんなことはホームページや掲示板運営などネットをやりだして20年近く、このブログを書きだしてから8年で初めてのことですから、なにか世の中の動きがおかしいんじゃないかと感じざるを得ないのです。

 そんな中、ラディカルとリベラルの対話シリーズでこのブログの読者にはおなじみでファンも多い森川文人弁護士が、SNS(ソーシャルネットワークサービス)上のリベラル団体であるFB(フェイスブック)憲法九条の会から除名処分を食らってしまいました。

 全国にある九条の会の中でもFB憲法九条の会はネット上の団体ということでユニークなのですが、森川君が自分のブログの更新をしたお知らせをしたところ、いきなりその文章が消失。

 森川君から、削除されたのかなと連絡があったので、もう一回投稿してみたら?と助言して、彼がその通りにしたらまた削除されただけではなしに、今度はいきなり退会処分にされてしまったというのです!

 

 

 彼が同会に投稿して紹介したブログの記事は、マルクスとエンゲルスの古典中の古典「共産党宣言」を紹介する『共産党宣言なう』という記事だったのですが、これが同会の規約第1条の

『(1)当会は、いかなる政党、政治組織、宗教団体とも利害関係を有していません。特定政党または政治組織や勢力の思想やイデオロギーの宣伝や宗教団体、実在のまたネット上の任意の集団への入会あるいは勧誘などは、これを固くお断りします。』

にあたるから、削除、そして退会処分ということなのです。

 しかし、末尾にあげた彼の記事を読んでほしいのですが、この記事は表題のごとく、150年以上前の著作である同著の現代的意義に注意を喚起したもので、特定の政治思想やイデオロギーの宣伝とは言えません。

 ちゅうか検閲はあかん、検閲は!

 

 

 そもそも、九条の会とはその名のごとく、日本国憲法第9条を守るという一点で集まった団体です。

 FB九条の会の規約でも、最初にまず

『当会は、絶対平和主義から専守防衛まで、海外で戦争をせず平和を実現するという意識さえあれば、皆われわれの仲間です。

当会には保守派を排除する意思はなく、保守から左翼、リベラルまで、仏教徒からキリスト者までの大同団結によって、立憲主義の立場から非戦を目指しています。』

と謳っています。

 「立憲主義」だって、「平和主義」だって思想でありイデオロギーであると言えばそうですからね。まさか、FB九条の会は保守派は排除しないけれども、共産主義者は排除するのでしょうか。

 そんな「大同団結」ってありますか?

 

 今回の森川弁護士に対する退会処分は手続き上も非常に問題です。

 だって、一回目の投稿に何も警告せずに削除したから、彼は何かの間違いかと思って二度目の投稿をしたのですからね。それを

「悪質な場合は即時に退会」

に当たるということで、何ら弁明の機会も与えずに退会処分にしてしまって、二度と投稿できないようにするというのは、近代法の大原則であるデュー・プロセス・オブ・ロー(適正手続)の原則に反します。

 そもそも、「リベラル」ってのは自由という意味で、人それぞれの自由を最大限に寛容に許容するところに本質があるはずです。

 というわけで、リベラルが寛容より排除の論理に傾いたら、もうそれはリベラルじゃないと思います。

 政府の言論統制が強まっている今だからこそ、リベラルの真価が問われているのです。



もう一回投稿してみたらってアドバイスして、彼がその通りしたらいきなり退会処分ですからね。

めちゃ責任感じますよ。本人は全然傷ついてないっていうんですが。

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御苑のベンゴシ 森川文人のブログ

2016-04-16 00:27:50 
テーマ:

 本屋に行くと、なぜか、マルクスの名前のつく本が、複数平積みになっています。今、なぜ、マルクス、なんでしょう?

 『共産党宣言』は、まあ、いわゆるベストセラー中のベストセラーだから読んでいる人も多いでしょうが、資本主義社会の偏見で手にも取ったことがないという「ブルジョア自由主義者」も多いでしょう。それ自体、まったく自由ではない態度にもかかわらず・・・。ともかく、書いたのはマルクスとエンゲルス、1848年の作、今から150年以上も前の本です。

 いろいろ、今読んでも、刺激的かつ今日的な言葉が凝縮しています。

 「共産主義者の理論的命題は、けっしてあれこれの世界改良家が発明したり、発見したりした思想や原理にもとづくものではない」、つまり、机上の発想ではなく、現実に根ざした表現だということです。マルクスやエンゲルスが描こうとしたのは、「おい、資本主義って、結局は、こういうことだぜ、こんなんでいいのかよ」みたいな現実の暴露です。それを150年前に既に行っていたということです。最初から、搾取、階級対立、という現実は存在したし、ピケティじゃないけど、むしろ拡大していく一方なのでしょう。

 それから、共産主義といえば、「私有財産制の廃止」ですが、その点についても、核心が語られています。
 「われわれは、自分の生命そのものを再生産するために、労働生産物を個人的に取得することじたいを廃止しようとするものではまったくない。・・・われわれが廃止しようとするのは、資本を増殖させるためにのみ労働者が生き、支配階級の利益が必要とするかぎりにおいてのみ労働者が生きていける、というこの取得の惨めな性格である。」

 資本主義の反共産主義キャンペーンでは、あらゆるものの私有が廃止され、すべて共有になっちゃうよ、そんなの嫌でしょ、共産主義は全体主義だ!みたいのがありますが、そんなくだらないことは最初から考えられていません。歯ブラシまで共有、なんてありえないでしょ?個別に使われるべきものは当然にあるのです。

 ただ、今の世の中みたいに、1%の人(法人を含む)が富の源泉を独占し、残りの99%がギリギリで生きていくことを強いられるような地球の上の人類のあり方=資本主義は乗り越えられる、というのが『共産党宣言』で語られている共産主義。ソ連や中国みたいなヘンテコな制度とは違います。

 フランスでは、非常事態宣言の最中、高校生もバリケードストライキをやりながら、労働法制改悪反対の120万人規模のゼネストが行われているし、同じくゼネスト状況が続く韓国でもパククネ政権が選挙で敗れ、混乱です。

 こんな搾取と階級社会やってらんないぜ!ということで、マルクスの言葉を今、意味を再び持っているのでしょう。

 万国の労働者団結せよ!という言葉が、21世紀の今、インターネットで可能になっているわけです。今一度、自由に発想し、大胆に思考するために、『共産党宣言』の発想をドグマとしてではなく、学ぶことは意味があると思います。
 
 

 


【FB憲法九条の会の規約】

当会は、絶対平和主義から専守防衛まで、海外で戦争をせず平和を実現するという意識さえあれば、皆われわれの仲間です。当会には保守派を排除する意思はなく、保守から左翼、リベラルまで、仏教徒からキリスト者までの大同団結によって、立憲主義の立場から非戦を目指しています。

「FB憲法九条の会」では、意見や活動報告、質問、写真、動画等々の投稿、イベントの呼び掛け大歓迎です。みなさんのお知り合いで、趣旨にご賛同の方がい らっしゃいましたら、いつでも皆さんが「招待」してください。ただし、レイシスト、ネトウヨ、アラシ等はお断りします。

このグループの会員から投稿される貴重な情報は、是非グループ内で留めておくことなく、共感した場合には、皆さんのウォールなどにシェアや拡散願います。それが、運動の波及効果になります。

会員のみなさんに、いくつかお願いがあります。

(1)当会は、いかなる政党、政治組織、宗教団体とも利害関係を有していません。特定政党または政治組織や勢力の思想やイデオロギーの宣伝や宗教団体、実在のまたネット上の任意の集団への入会あるいは勧誘などは、これを固くお断りします。

(2)特定の病名を批判の比喩として使うことは、本来の病態についての誤解を生み、その患者さんやご家族にとって心痛むものと考えられますのでご留意ください。

(3)管理運営に関する投稿、コメントはご遠慮下さい。

(4)閲覧者に著しく不快や嫌悪の念を催す、残虐あるいは露骨な画像や動画の貼り付けはできません。

(5)
(a)差別や偏見を助長する表現(在日特権、ユダ金、ユダヤ人やフリーメーソン、イリュミナティ、イエズス会などの陰謀説また各種の蔑称等)や触法の可能性のある投稿、
(b)暴力、殺人や傷害等の非合法活動の教唆、挑発行為の扇動と見なし得るもの、
(c)無意味な挑発によってテロリズムなど不測の事態を誘発しかねないもの、
(d)名誉毀損や侮辱罪(首相など権力側の人間に対しても例外としない)また威力業務妨害罪などに抵触する蓋然性がある書き込み、
(e)メンバーに対する個人的誹謗中傷あるいはつきまといなどの迷惑行為、
(f)他者の不幸や凶事を願ったり喜んだりするもの、
(g)占い、まじない、呪殺、オカルトなど呪術的行為またその扇動、
(h)仏教、キリスト教、イスラム教など信仰を持つこと自体を侮辱すること、
(i)「憲法九条」の平和主義を冒涜する発言、
(j)政府与党の「戦争法案」に反対している野党間また支持者同士の誹謗中傷、
(k)特定の政党や組合あるいは政治組織など党派的利害に基づく投稿やコメント、
(l)本人が FB やタイムラインなどで公開していない個人情報の暴露、またメールやメッセージ欄でのやりとりなどを許諾なく公開するような公表権の侵害、
(m)真偽不詳の情報や風説の流布、
(n)「出典の明示」のない、あるいは同一性の保持違反等著作権法(同一性保持権は、著作者の人格的利益を保護するための制度)に抵触する疑いのある投稿及び、盗稿(他人の投稿を勝手にコピーして自分の投稿にする)、
(o)同一文ないし類似文を繰り返し貼り付けるなどの異常なマルチポストやスパム行為、
(p)同一記事のシェアの繰り返し(同じ日に3回以上は厳禁)
(q)他のグループ、FB や掲示板でのトラブルや私的な情実、内情や個人情報の暴露等を持ち込むこと、
(r)根拠のない断定や意味不明な独白の類、
(s)記事の内容と無関係な画像を貼り付けること、
(t)個人の日記や身辺雑記のようなもの、
(u)当会の品位を汚すもの、
(v)他所で当会に対する誹謗中傷に加担すること、
(w)商業宣伝、商品の広告、また当会の設置趣旨とかけ離れた投稿は厳禁とさせて頂きます。

(6)自公政権の安保法制及び原発再稼働に賛同される方の入会申請はお断り致します。

(7)「タイムライン」「友達」「基本データ」のプロフィール等が不明である場合。また登録名は「入会」申請の際のものから変更しないで下さい。二重ないし多重アカウントは認められません。やむを得ない事情がある場合は、管理人に届け出て下さい。

上記の規約に違反した投稿やコメントはすべて削除され、悪質な場合は即時に退会して頂くこともありますので、あらかじめご了承下さい。なお、関連するコメントも削除致しますのでご了承ください。

※ 当会では、皆様方と連帯して地域活動を展開していきたいと考えております。できましたら、会員の皆様のお住まいの住所(都道府県名だけでもかまいません)をプロフィールに明記していただけるとイベント等の招待のときに助かりますので宜しくお願いいたします。

(管理人一同)



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14 コメント

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酷い!どうして…。 (リベラ・メ(本物の))
2016-04-20 20:56:46
酷いじゃない!どうしてそんな事するの?それじゃ、会員の中に私の様なChristianが居て、“Christ教の精神に基づく”発言をしたら「宗教への勧誘」と見做して即退会?何て根性の狭い…。
FB9条の会、なんかおかしいんじゃない? (バードストライク)
2016-04-20 23:21:22
http://d.hatena.ne.jp/KyojiOhno/touch
【2015-12-12FB9条グル―プに日本会議のスパイ?ー当サイトがFBに有害サイトに】

> この記事を書いた直後に当サイトが「有害サイト」にされてしまっていることが判明した

■維新代表選挙で民主、維新共「日本会議」系とリベラル系分裂?
(部分引用。元に行って見て下さい。)


ネット検索したら、すぐに上記の記事が出てきた。
FB9条の会そのものが変質しているのではないか?
(子どもの権利条約の世話人の東洋大教授 ー名前失念ー とかもおかしい。そういうリベラル系団体に、変な工作員が入り込んでいるのでは)
Unknown (とら猫イーチ)
2016-04-20 23:24:29
 嘗ては、マルクス・エンゲルスにレーニンの代表的な著作は、同意するか否かは問わずに必読でした。 資本主義には、確かに問題が山積ですからね。

 でも、思想には魅力があったとしても、現実にある社会主義は、とてもその思想を実現したようには見えませんでした。 少なくとも私には。 

 そうなると、思想そのものにも魅力を感じることが無くなり、自分の関心が急速に色あせて行くようでした。 

 そもそも、私には、絶対的な政治、経済、等の体系的な思想が存在すること自体を疑う体質、と言うか、疑念が最初からありましたし、現実に存在する社会主義諸国を調べる内に、確信を持つようになりました。

 今回御掲載の問題に関わる「共産党宣言」も、文書としては、確かに「古典」で、矛盾の多い現代資本主義国家に住む者には、魅力の多い書でしょう。 

 でも、それだけでしょう。 矛盾を解消するものではありません。 

 それは、二酸化炭素地球温暖化仮説を科学と信じ、地球環境の危機を叫ぶ人々の主張と似ています。 同じく資本主義の矛盾を攻撃するにしても、寧ろ、此方の方が現代的でしょう。 

 何方も「科学」では無く、一種の宗教でしょうがね。

 政治では無く、宗教にしても「九条の会」にしてみれば、排撃すべき対象に観えたのでしょうか。 それとも共産党系団体と一般に観られることを忌避されたのでしょうか。

 規約から観れば、確かに、社会主義の古典を紹介するのは、違反する行いでしょう。 憲法改悪反対の一点で一致する人々に、運動上の障害になるもの、と受け取られる恐れのある行いでしょう。

 ただ、退会措置は、如何にも性急ですね。 別に共産党の宣伝では無いのですから、行き成り退会、とは。

 
右派の暴走は嫌だけど、左派の暴走はもっと嫌だ! (K)
2016-04-21 01:31:29
> 私も自分が所属する日本弁護士連合会から記事の削除依頼が来たり、長年お世話になってきたgooブログに突然記事を公開停止にされたりしています。

これに関してはただ一言。
「負けずに頑張ってください」しか無いです。
左右問わず、こういうやり方は気に入らない!


> そもそも、「リベラル」ってのは自由という意味で、人それぞれの自由を最大限に寛容に許容するところに本質があるはずです。
> というわけで、リベラルが寛容より排除の論理に傾いたら、もうそれはリベラルじゃないと思います。

その通りだと思いますが、コインの表裏と一緒で油断するとすぐに裏返ってしまうものなんだと思います。
ですので、自分は大丈夫と思わずに、常に意識を持ち続けるという事が必要だと感じます。
左派の暴走って、今の世にあるのか? オイラは右派の暴走は許せん! (バードストライク)
2016-04-21 02:03:39
ネット工作員 K へ


> (管理人氏) そもそも、「リベラル」ってのは自由という意味で、人それぞれの自由を最大限に寛容に許容するところに本質があるはずです。
>(管理人氏) というわけで、リベラルが寛容より排除の論理に傾いたら、もうそれはリベラルじゃないと思います。

(K) その通りだと思いますが、コインの表裏と一緒で油断するとすぐに裏返ってしまうものなんだと思います。
ですので、自分は大丈夫と思わずに、常に意識を持ち続けるという事が必要だと感じます。


だから言っておるだろうが(怒)
管理人氏の意見に、自分の汚い意味不明な言葉をおっ被せるのは、
や・め・れ!

もうあんたの正体はバレている。
これ以上、恥を晒すな。
何の影響も受けていない人はいません。 (からしだね)
2016-04-21 09:04:23
ざっと読ませていただいただけですけれど、この「FB憲法九条の会」の規約の、「イデオロギーの宣伝」に該当しないかと言えば、見方によっては該当するのではないでしょうか。でも、そういうことを言い出したら、世の中の誰もが何らかの考え方の影響を受けて発言をしているわけで、見方によってそれは特定の思想の宣伝だ、と言われたら誰も反論できないのではないでしょうか。
それから何の説明もなしにいきなり退会処分はどう考えてもおかしいです。平和を大切にするために憲法九条を守ろうと集まった仲間同志なのに冷たすぎませんか。

この集りの方たちがどんな方たちなのかはわかりませんが、入会しようと考えていた方もこのようなことがあると入会しにくくなって、この会そのものにもプラスにならない気がします。
蛇足 (とら猫イーチ)
2016-04-21 09:54:53
 澤藤統一郎弁護士は、同じ範疇の誤謬になるのでしょうか、同じリベラルの汚点を見逃さず徹底的に追及されました。

 澤藤統一郎の憲法日記 宇都宮健児君、立候補はおやめなさい。2013年12月21日(宣戦布告)
http://article9.jp/wordpress/?p=1742

 私も、及ばずながら勝手に助太刀したものですが、肝心の「ちきゅう座」がバージョンアップ中で編集委員会に原稿が届かない等の不手際があったようで困りました。 其処で、他のブログで持論を述べたものでした。

 この国は、民主主義が未だ根付かずに居ますので、封建時代の残滓が影響力を復活させる現象もあるようです。

 私も、地域の自治会活動でそれらを経験しましたが、ただ、歳の功で、難なく皆さんを宥めることは可能でした。 

 昔と違って、少し自己の権利を侵害された、と思われると、沈黙される方々ばかりではありませんからね。

 仕事で、こうした権利の調整には、細心の注意を要すると言う事実を承知していることもあり、また、昔のように沈黙を強いるのみでは済まない現実は身に沁みて理解しています。  

 ただ、御分かり頂けない場合には、裁判所の利用をするのも仕方が無いでしょう。 簡単なものなら弁護士さんに依頼せず、簡易裁判所の利用を考えるのも良いでしょう。 

 裁判では無く、調停制度を利用して話し合いをするのも良いでしょう。 行政庁でも、この制度を利用する場合もあります。 

 簡易裁判所の裁判では、多くは一日で解決です。 私自身が利用した経験では、金融機関、それもサラ金の利用が多かったです。 私は、交通事故でした。 自宅の屋根を壊して、そのままでしたので、止む無く訴訟提起したのでした。 相手は、途中で損害賠償をしたので、訴訟は取り下げましたが。 

栗原康 「現代暴力論」 (バードストライク)
2016-04-21 16:33:40
以前、「はたらかないで、たらふく食べたい」が紹介された時、その本がなかったので代わりに買ってきた本。少し読んでみた。文体は読みやすそうだ。


前書きより

反原発デモに行ったときの話。
国会議事堂前、大変な参加人数だが、警官が駅の出口を封鎖し、ひとつの出口からしか外に出られない。

苛立った若者が「ジャマなんだよ」と警官に食ってかかると、スタスタと腕章を巻いた20代とおぼしき女性がやってきた。デモ主催者か、ボランティアスタッフだろう。「まあまあ」といなすのかと思いきや、その女性は大声を出してこう言った。

「おまわりさんの言うことを聞いてください。お仕事の迷惑でしょう。」

30分ぐらいしてようやく地上に出ると、あまりの混雑に歩く場所さえありはしない。暑い。苦しい。ぎゅうぎゅう詰めだ。隣のおじさんがうめき声を上げている。だいじょうぶか。その瞬間、おじさんはブツブツ言いながら、ひとり警官隊に突っ込んで行った。

みんな、待ってましたとばかりおじさんに続いて車道になだれこんだ。解放感に酔いしれている。大きな歓声が上がる。道路占拠だ。わあい、涼しい。うれしくて小躍りする。

しかし間もなく、スピーカーから
「今日のデモはこれで終わりにします」
の声が。やっと楽しくなったのに。
主催者の腕章をつけた人が叫んでいる。
「おまえら、何をしたいんだ」
「これでデモができなくなったら、どうするんだ。おまえらのせいで再稼働をとめられなくなるんだぞ」

何度も首相や議会に圧力をかけるため、問題を起こさないようにデモをしたい、それはわかる。でも、そのために人をモノみたいにあつかってもいいのだろうか。これでは震災直後に政府がやっていたこととかわらないのではないか。

またスピーカーから声が聞こえた。
「暴力行為はやめてください」
ちくしょう。
ポンポンとペットボトルが宙を舞っているのが見えた。警官や主催者のほうに飛んでいく。わたしは率直にこう思った。
ざまあみやがれ。

そして、暴力に関する考察へと続いていくのですが、取り敢えずこの本はここまでにして、図書館から借りた本を先に読まねばならない。

そう、この本のタイトル、副題として、

「あばれる力」を取り戻す

って、ついているんです。

栗原さんは言う、「われわれは一方的に暴力を振るわれている」
大江健三郎氏も同じことを語っていた。
森川弁護士も、おそらく同じような考えをお持ちなのではないか。

唯々諾々と体制側の秩序に従うのではなく、魂の求めるところに従って行動したって、いいじゃないか。
特に、昨今の、こんな危機的状況に於いては。
いつもお行儀の良い、いい子ちゃんを演じなくても。

そういう気がする。
Unknown (名無し)
2016-04-23 12:37:35
日本も大量の難民や移民を受け入れるべきである、目指せ寛容な社会!
お二人の印象 (バードストライク)
2016-05-01 10:29:14
その後、この件は進展があったのでしょうか? ぜひまたご報告をお願いします。

写真から受けた印象・・・

森川弁護士。
お顔のパーツが全部大きい。実証タイプなのだろう。(実証 = 一義的には、心身とも丈夫、ってこと)
性格は激しいのだろうけど、統制も効いている方に見えます。(当り前か w )
引き締まった細身の身体は、さすがフルマラソンをこなすだけありますね。父上も家永訴訟に関わってきた弁護士さんだというし、精神的には筋金入りで、こんなこと、この方にとっては傷つくどころか、笑い話なのでは? でも闘うだろうけど。

そのお隣の方。
目から額にかけて、何とも言えず聡明そうです。
明るい空だけ眺めてきたような眸ですね。もっとも、人間、50にもなれば、修羅場経験がない訳ないんですけど、そういうものを乗り越えてなお、って意味です。褒め言葉です w

お洋服が、オシャレですね。バードも夏になると、毎年白のパンツを買おうと思うのですが、試着するとどうも内腿の付け根辺がなまなましくて w 結局断念します。

ブログ管理人をやっていると、突然手乗りの小鳥さんに噛み付かれたりして、大変でございますね w
衷心よりご同情申し上げます。
今後も期待しています。

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