けさ、自民党の高木国対委員長は、立憲民主党の安住国対委員長と会談し、国会での安倍元総理の追悼演説について、野田元総理に要請したいと申し入れました。理由について高木氏は、安倍昭恵夫人を含めた遺族の意向であり、「自民党の総意である」とした上で、「故人は長く内閣総理大臣の経験をし、その重圧と孤独を最も知り得るのは前任の野田元総理である」と説明しました。

その後、泉代表や安住氏と会談した野田元総理は、「誠に荷の重い話ではあるが、受諾させていただく」と返答し、正式に野田氏による演説が決まりました。

民主党政権時代、総理大臣を務めた野田氏は、自民党総裁だった安倍氏と党首討論を行った間柄で、安倍氏の国葬には立憲民主党の執行部が欠席する中で出席していました。

追悼演説をめぐっては、自民党の甘利前幹事長が行う方向で調整が進められていましたが、与野党から異論が噴出したため、前の国会では見送られていました。

国会での安倍元総理の追悼演説は、月内に行われる見通しです。

 

 

安倍氏追悼演説に野田元首相 自民要請を受諾、月内実施へ

2022.10.07
立憲民主党の泉健太代表ら幹部との会合を終えた野田佳彦元首相=7日午前、国会内

立憲民主党の泉健太代表ら幹部との会合を終えた野田佳彦元首相=7日午前、国会内会談に臨む立憲民主党の安住淳国対委員長(左)と自民党の高木毅国対委員長=7日午前、国会内

記者会見する立憲民主党の泉健太代表=7日午前、国会内

 

 安倍晋三元首相の追悼演説を立憲民主党の野田佳彦元首相が行うことが7日、決定した。自民党の高木毅国対委員長が立民の安住淳国対委員長を通じて打診し、野田氏が受諾した。演説は衆院本会議で今月下旬に行われる見通し。
 高木氏は安住氏との会談で「安倍昭恵夫人を含むご遺族、自民党としての総意でお願いしたい」と要請。「故人は長く首相を経験し、その重圧と孤独を最も知り得るのは前任の野田元首相だ。野田氏をおいて他にはない」と説明した。
 これを受け、立民の泉健太代表ら幹部は野田氏と対応を協議。野田氏は「誠に荷の重い話ではあるが、受諾させていただく」との考えを示した。
 泉氏はこの後の記者会見で「遺族の意向、自民党の総意がようやく示されたので、重く受け止めて対応した」としつつ、「政府・与党の考え方、進め方が二転三転している。遺族にとってもよろしいことではなかった」と批判した。
 野田氏は、立民執行部が欠席した安倍氏の国葬に「元首相が元首相の葬儀に出ないのは私の人生観から外れる」として出席した。自民党執行部は8月の臨時国会では同党の甘利明前幹事長が追悼演説を行う案を検討したが、「お友達起用」などとする反発を与野党から受けて撤回した。(2022/10/07-18:05)

 

 

自民、故安倍晋三元首相への追悼演説を立民・野田佳彦元首相に打診 泉健太代表は不快感示す


[2022年10月5日19時56分] 日刊スポーツ

自民党は5日、臨時国会中に予定している故安倍晋三元首相への追悼演説を立憲民主党の野田佳彦元首相に要請する方向で調整に入った。当初は8月の臨時国会で自民党の甘利明前幹事長が有力視されたものの、首相経験者の追悼演説は野党の党首クラスが担当するのが慣例で与野党から異論があり、見送られた。

立民は安倍元首相の国葬に執行部は参列しないことを決定したが、野田氏は「元首相が元首相の葬儀に出ないというのは、私の人生観から外れる」などとして出席した。野田氏への打診について立民の泉健太代表は「岸田政権の延命のためだとか、批判を回避するため、和らげるためにわが党所属の国会議員を利用しようとするのであれば大きな間違い。そんなことのために野田元総理はいるんじゃない」と不快感を示した。