心のふるさと「伊勢の神宮」と神道のあれこれ@れーじん

日本人の心のふるさとといわれる伊勢の神宮。
伊勢国のれーじんが伊勢の神宮や神道、それに関連することをお伝えします。

豊受大神宮(外宮)8 ~第二鳥居~

2015-07-11 23:40:00 | 神宮
祓所<はらえど>をすぎると、大きな鳥居があります。
表参道の第二鳥居です。


奉幣の祭祀の際、幣帛<へいはく>や勅使の方々の修祓<しゅばつ>(=お祓い)を、この鳥居の手前で行います。
また、皇族方がご参拝の折には、この鳥居の手前で車をお降りになり、修祓をお受けになるそうです。

神宮で執り行われる祭祀は大小さまざまあります。
その中でも特に重要な祭祀では、奉幣が行われます。
天皇陛下のお使いとして宮内庁から勅使が派遣され、神宮に幣帛をたてまつるのです。
こちら↓は、2月17日に行われた祈年祭<きねんさい>での奉幣の儀の参進の様子です。


黒や緑の装束の神職さんが、宮内庁から派遣された勅使や神職の方々です。
幣帛が納められた唐櫃<からびつ>には、黄色い布が掛けられています。
この布の色は「黄櫨染<こうろぜん>」といいます。
少し赤みがかった黄色で、黄土色に近い色です。
この色は、天皇陛下のみがお使いになる、特別なものです。

日本では、古来より冠位により装束の色が定められていました。
聖徳太子が定められたとされる、冠位十二階でも、装束の色が決められていましたよね。
平安時代初期、嵯峨天皇が黄櫨染を「天皇のみが第一礼装として着用する御袍<ごほう>」と定めました。
それ以来、黄櫨染は禁色<きんじき>とされ、天皇陛下以外の下位の者が使用するのを禁じられています。
袍<ほう>とは、束帯装束における上衣のことです。
平たくいえば、伝統的なひな人形のお内裏様の上着ですね。