勇者の旅記録

感謝のスリッパ一万匹

愛のVIP戦士

2009年05月06日 15時09分55秒 | RO
僕達人間が生きる上で、枯渇しているものはなんだろうか。

60年前―――。
まだ戦後といわれたあの頃の人々と、今を生きる僕らの違い。
情報技術の発達や電器製品の発達など、様々な発展を僕らは遂げてきた。
過去になくて今あるもの。それは間違いなくある。

だが、今になくて過去にあるものも、確かにあるのではないだろうか。


もしそれを言葉に具現できるのならば、それは"愛"だ。

人を思いやるキモチだ。

戦後まもない頃の人々の心には、間違いなく"愛"があったのだ。


僕らはその愛をいつの間にか忘れ、愚かな生物になってしまっていたのだ。


だからこそ、声高に主張したい。


"愛"こそが人間が生きる上で最も重視すべき、至高のものであると。




常日頃から僕達VIP RO へ鯖住民は愛を求め、愛のために生きていたといっても過言ではない。

だが、僕ら……具体的には僕、ういろう、とうふ屋の三人は見てしまった。

"愛"を失ってしまった愚かな人間を。

彼らは身体から禍々しいオーラを放つ、Haijinと呼ばれる人種だ。
彼らは強靭な体力と装備、それから足の速さを持つ。

その力を利用し、楽しくアヌビスやイシスを殺していたPTにモンスターをなすりつけ始めたのだ!



……許せない。

他者に迷惑をかけ自身が利益を得るなど、一体どこの愛なき者の仕業かッ!
これが人の為すことかッ!


とうふ屋とういろうから情報を聞きつけた僕は、早速ピラミッド4Fへ急行した。




いるいる、大量のモンスターをかかえたロードナイトがところ狭しと駆け回っている!
移動速度の遅いマミーが次々と漏れ、他のPTや僕にまで襲い掛かってくるではないか!
これは放ってはおけない!

素早く残影でロードナイトを追跡するが、僕の気配に気づいたのかロードナイトはハエを使って逃亡した。
話によるととうふ屋(ピクミン)に追われたときは逆に突進してきてとうふ屋を殺したという。
強者を畏れ、弱者をいたぶるなど人の所業とはいえない。


さらに追跡するためにピラミッド4Fをまわっていると、何と他にもパラディンが同じことをしているではないかッ!
彼にも説教をしなければならないと追ったが、彼もハエにより逃亡してしまった。


僕の追跡は続く。


仲間であるういろうから報告が入り、ロードナイトとパラディンはグルであることが判明した。
しかもキャンプをはり、そこにモンスターを送り込んでいるらしい。

僕がそこへ辿り着くと、既にういろうは到着していた。
彼らの引き連れてきたモンスターをダブルストレーピングで射殺し、彼らへ自身のした愚かな行為がいかに人非道的かをアピールしていた。

僕も口頭で注意を呼びかけるが、彼らはPTチャットで何かをヒソヒソと話すだけで、反省の色はみえなかった。


しばらくすると非道メンバーの一人、-幹夫-が「あれの時間だから戻るぞー」とさもボスを狩るような発言をした。
恐らくこれは正義の戦士である僕らを騙すための嘘なのだが、そのまま彼らはポータルを出して逃亡した。

残ったのは平和になったピラミッド4F。

僕がいる限り、ピラミッドを愛なき者の手に染めることは許さないのだ。

最新の画像もっと見る