
昨年1年間で読んだ本を数えてみたのですが、230冊!
我ながらよく読んだものです。
その中で、ベスト10を選んでみました。
1位:楽園のカンヴァス:原田マハ
17年前と100年前、時空を超えた、スケールの大きな美術ミステリーです。
特に絵画に知識があるわけではなく、アンリ・ルソーのことも全く知らなかったのでかったので、ネットで画を確認しながら読みました。
陰謀が渦巻く美術取引の世界で、真にルソーを、芸術を愛する人たちの情熱が伝わってくる、何とも爽やかな作品でした。
ラストが良いですねー。
2位:晴天の迷いクジラ:窪美澄
絶望の淵で出会った3人が、田舎のおばあちゃんと迷いクジラをきっかけに心を触れ合わせ、ギリギリ踏みとどまるお話。
所詮親の前で子どもは無力、無理強いが限度を超えれば曲がるしかない。まずは正子の母親を心療内科に連れてけって感じです。
でも、これは終わりではなく、始まりの物語。
君の行く道は果てしなく遠い、ドラマの「若者たち」の主題歌のようなシチュエーションだけど、君の行く道は希望へと続くはず、きっと。
3位:君の友だち:重松清
重松さんらしい、良いお話でした。
小5の時に足に後遺症が残る大怪我をした和泉恵美、この彼女を中心に短編の連作が続いていていきます。
由香によって心を開いた彼女が、人気者の弟やその友人、周囲ばかりを気にするクラスメートたちに本当の友だちを教える話、といったら端折りすぎだろうか。
フィクションとは思えないくらいに緻密に書きあげられた秀作と思う。
4位:And then there were none/そして誰もいなくなった:アガサ・クリスティー
まず原書で読んで、それからハヤカワノベルズの翻訳本を読みました。
登場人物の皆さん、折り目正しい英語をしゃべってくれるので、読みやすかったです。
翻訳も良かった。名訳と思います。
中盤から息もつかせぬ展開と最後の大どんでん返し。ミステリーとしては古典だけど、文句なしに名作です。
登場人物の性格も際立って良く書かれているし、心理描写もうまい。
5位:永遠のゼロ:百田尚樹
映画をきっかけに3年ぶりに再読しましたが、結構細部まで覚えていたので、それだけ初読で感動的したということなのでしょう。
官僚化した軍部と、商業主義に走った新聞が引き起こした戦争という武田の見解には賛成。
硬直化した組織というものは、非常時には恐ろしいほど無能になり、現場に不条理な犠牲を強いるもの。
あの戦争が歴史的必然だったとしても、指揮官が有能であれば違う結末があったはず。
吉村昭の「零式戦闘機」も読んだが、百田さんの詳細な記述には感心させられた。
この本が、日本人があの戦争のことを再考するきっかけになってくれればと思う。
6位:終物語(下):西尾維新
はー、長い間お付き合いをしてきた「物語」シリーズ、ついに完結ですね。(中)で夏頃の伏線をすべて回収して、この(下)でそれ以降の伏線をすべて片付けました。
焦点は忍野扇の正体にほぼ絞られてたわけで、それもくらやみ関係の何かとまではほぼ予想がついていたわけですが、そう来ましたか。
自分なりにありとあらゆる可能性を考えてはいたのですが、そのやや斜め上をいかれた感じです。
自分自身が怪異を生み出してしまわぬよう、Take it easyで行こうと思いました。
西尾さんには、ちゃんと良い完結をしてくれてご苦労様、ありがとうと言いたいです。
7位:イニシエーション・ラブ:乾くるみ
やられました。
ミステリーだっていうから気を付けて読んでたんだけど、結局最後の数行まで気が付かなかった。
あれって思うところはあったんだけど、そう来たか。かなり緻密に作りこまれてますよね、これ。確かに再読したくなりました。
そうか、女性もここまでやるのか。まぁ、男もやりますけどね。
「男女七人夏物語」とか、ケータイのない時代、懐かしいです。
8位:星やどりの声:朝井リョウ
ちょうどこの本の前に読んだ重松清さんの「ポニーテール」にちょっと似た話。
六人の兄弟姉妹の亡くなった父への想い、一見全然性格の違う子供たちが、それぞれに抱える複雑な心情が繊細に描かれている。
父の残した店「星やどり」に隠された秘密、そしてそれを守ろうとする兄弟姉妹。
鎌倉・湘南っぽい海辺の街の心温まる家族の物語でした。
9位:一瞬の風になれ:佐藤多佳子
06年の本屋大賞受賞作。
今では故障もちのおじさんランナーですが、夏のレースに向けて気合を入れようと思って再読しました。
自分は都立高校のバレー部で、ギリギリで関東大会まで出たので、これはまさに自分の青春時代、共感というか、読んでてのめりこみ具合が半端なかったです。
県大会のマイルリレーには涙しました。
新二だけではない、春高のみんなに元気をもらいました。感謝です。
10位:神様のカルテ:夏川草介
2010年本屋大賞2位は伊達じゃない、良いお話でした。ほんわかしました。
安曇おばあちゃんの健気さに泣けました。終末医療の在り方、考えさせられました。
嵐ファンの娘が映画のDVDを持っていたので、借りて見ましたが、やはり原作の方が良い。
我ながらよく読んだものです。
その中で、ベスト10を選んでみました。
1位:楽園のカンヴァス:原田マハ
17年前と100年前、時空を超えた、スケールの大きな美術ミステリーです。
特に絵画に知識があるわけではなく、アンリ・ルソーのことも全く知らなかったのでかったので、ネットで画を確認しながら読みました。
陰謀が渦巻く美術取引の世界で、真にルソーを、芸術を愛する人たちの情熱が伝わってくる、何とも爽やかな作品でした。
ラストが良いですねー。
2位:晴天の迷いクジラ:窪美澄
絶望の淵で出会った3人が、田舎のおばあちゃんと迷いクジラをきっかけに心を触れ合わせ、ギリギリ踏みとどまるお話。
所詮親の前で子どもは無力、無理強いが限度を超えれば曲がるしかない。まずは正子の母親を心療内科に連れてけって感じです。
でも、これは終わりではなく、始まりの物語。
君の行く道は果てしなく遠い、ドラマの「若者たち」の主題歌のようなシチュエーションだけど、君の行く道は希望へと続くはず、きっと。
3位:君の友だち:重松清
重松さんらしい、良いお話でした。
小5の時に足に後遺症が残る大怪我をした和泉恵美、この彼女を中心に短編の連作が続いていていきます。
由香によって心を開いた彼女が、人気者の弟やその友人、周囲ばかりを気にするクラスメートたちに本当の友だちを教える話、といったら端折りすぎだろうか。
フィクションとは思えないくらいに緻密に書きあげられた秀作と思う。
4位:And then there were none/そして誰もいなくなった:アガサ・クリスティー
まず原書で読んで、それからハヤカワノベルズの翻訳本を読みました。
登場人物の皆さん、折り目正しい英語をしゃべってくれるので、読みやすかったです。
翻訳も良かった。名訳と思います。
中盤から息もつかせぬ展開と最後の大どんでん返し。ミステリーとしては古典だけど、文句なしに名作です。
登場人物の性格も際立って良く書かれているし、心理描写もうまい。
5位:永遠のゼロ:百田尚樹
映画をきっかけに3年ぶりに再読しましたが、結構細部まで覚えていたので、それだけ初読で感動的したということなのでしょう。
官僚化した軍部と、商業主義に走った新聞が引き起こした戦争という武田の見解には賛成。
硬直化した組織というものは、非常時には恐ろしいほど無能になり、現場に不条理な犠牲を強いるもの。
あの戦争が歴史的必然だったとしても、指揮官が有能であれば違う結末があったはず。
吉村昭の「零式戦闘機」も読んだが、百田さんの詳細な記述には感心させられた。
この本が、日本人があの戦争のことを再考するきっかけになってくれればと思う。
6位:終物語(下):西尾維新
はー、長い間お付き合いをしてきた「物語」シリーズ、ついに完結ですね。(中)で夏頃の伏線をすべて回収して、この(下)でそれ以降の伏線をすべて片付けました。
焦点は忍野扇の正体にほぼ絞られてたわけで、それもくらやみ関係の何かとまではほぼ予想がついていたわけですが、そう来ましたか。
自分なりにありとあらゆる可能性を考えてはいたのですが、そのやや斜め上をいかれた感じです。
自分自身が怪異を生み出してしまわぬよう、Take it easyで行こうと思いました。
西尾さんには、ちゃんと良い完結をしてくれてご苦労様、ありがとうと言いたいです。
7位:イニシエーション・ラブ:乾くるみ
やられました。
ミステリーだっていうから気を付けて読んでたんだけど、結局最後の数行まで気が付かなかった。
あれって思うところはあったんだけど、そう来たか。かなり緻密に作りこまれてますよね、これ。確かに再読したくなりました。
そうか、女性もここまでやるのか。まぁ、男もやりますけどね。
「男女七人夏物語」とか、ケータイのない時代、懐かしいです。
8位:星やどりの声:朝井リョウ
ちょうどこの本の前に読んだ重松清さんの「ポニーテール」にちょっと似た話。
六人の兄弟姉妹の亡くなった父への想い、一見全然性格の違う子供たちが、それぞれに抱える複雑な心情が繊細に描かれている。
父の残した店「星やどり」に隠された秘密、そしてそれを守ろうとする兄弟姉妹。
鎌倉・湘南っぽい海辺の街の心温まる家族の物語でした。
9位:一瞬の風になれ:佐藤多佳子
06年の本屋大賞受賞作。
今では故障もちのおじさんランナーですが、夏のレースに向けて気合を入れようと思って再読しました。
自分は都立高校のバレー部で、ギリギリで関東大会まで出たので、これはまさに自分の青春時代、共感というか、読んでてのめりこみ具合が半端なかったです。
県大会のマイルリレーには涙しました。
新二だけではない、春高のみんなに元気をもらいました。感謝です。
10位:神様のカルテ:夏川草介
2010年本屋大賞2位は伊達じゃない、良いお話でした。ほんわかしました。
安曇おばあちゃんの健気さに泣けました。終末医療の在り方、考えさせられました。
嵐ファンの娘が映画のDVDを持っていたので、借りて見ましたが、やはり原作の方が良い。
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