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財閥憎し「世論」が裁いたナッツ姫 大韓航空裁判から見える韓国社会

2015年02月24日 | ニュース

財閥憎し「世論」が裁いたナッツ姫 大韓航空裁判から見える韓国社会「国民は自分が土下座させられたように感じたはず」

 一審で懲役1年の実刑判決が下された大韓航空の趙顕娥(チョ・ヒョナ)前副社長らの裁判は、初公判から判決公判まで韓国各メディアが熱のこもった報道を展開し、“世論裁判”の色合いが濃いものだった。趙被告側の控訴で、二審へと引き継がれる裁判。ナッツ姫(趙被告)や一族支配の財閥に対する猛烈なバッシングの半面、一連の騒動と裁判からは、韓国社会特有の世論による“裁きの風土”が感じられた。 (ソウル 名村隆寛)

判決は軽いか、重いか

 財閥3世の女性副社長が離陸直前の自社機内で、客室乗務員のナッツの出し方に激怒し、乗務員ら2人を罵倒、暴行。揚げ句に、旅客機を引き返させ、「降りろ」と客室責任者に命令し、無理やり降ろさせた事件。求刑「懲役3年」に対し、判決は「懲役1年の実刑」。これを重いと見るか、軽いと見るか。

 ソウル西部地裁での判決公判(2月12日)で、裁判長は、「乗務員を奴隷のように考えたりせず、人に対する最小限の礼儀の気持ちがあれば、決して事件は起き得なかった。金と地位で人の自尊心を傷つけた事件だ」などと判決理由を述べた。

 判決前、韓国メディアや法曹界では、猶予判決の見方が強く、公判当日も「執行猶予が付くかどうか」が注目されていた。フタを開ければ、執行猶予なしの実刑判決だった。

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