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三遊亭金馬の噺、「七草」

2015年05月13日 | 落語・民話


三遊亭金馬の噺、「七草」(ななくさ)
 

 明けましておめでとうございます。

正月の7日には「七草粥」を食べますが、前日に新しいまな板に七草を乗せて、すりこぎ、柄杓を並べ、家族を従え囃子に合わせて、「七草なずな、唐土の鳥が日本の土地に届かぬ先に、トントンぱたりトンぱたり、トントンぱたりトンぱたり。(家族が)オテテッテッテッテ・・・・」と歌われているそうです。
 大陸から渡ってくる鳥の翼にはいろいろな害虫や病気があるので、日本に渡って来る前に七草粥を食べて厄を落とし、元気に1年間を過ごそうというらしいが、今は何処もそんなことはしていない。

 昔、吉原が有る当時、七越(ななこし)花魁が居た。彼女は大変な美人だった上に、芸事が出来た才女。どうゆう訳か初会が付くが裏が付かない。商売、裏が付いて初めての花魁なのに。調べてみると、七越花魁はお客さんの前で料理をパクパク食べてしまう。ま、つまみ食いをするという悪い癖があった。御内所に呼ばれて、キツく注意をされた。七越花魁も利発な人だから約束を守った。その為、欠点が取れた花魁、引く手あまたの絶世の人気者になった。

 正月7日、野田のお大尽が芸者、幇間、末社を引き連れて豪遊。そこに七越花魁も呼ばれていた。大尽、宴の途中でトイレに立ち上がり、おべっか連中がお伴して同道した。残ったのは七越花魁だけ。ふと、お膳を見ると尾頭付きという小骨の硬い”ホウボウ”の塩焼きが乗っていた。この魚が寝そべりながら花魁に何か言っているような目つきだった。「花魁、私を食べて下さいよ、そうすれば二度のお勤めをしなくてイイのです」と言っているように見えた。花魁、昔のクセがムラムラっとわき起こり、一口二口と口に含んだその時に、お大尽が戻ってきた。あわてて、魚をひっくり返し、箸跡を隠しゴクリと飲み込んだのは良いが、小骨の多い魚ですから喉にそれが刺さってしまった。吐き出そうとしたが取れず、苦しがったので周りの者が驚いて「医者だ、薬だ」と大騒ぎ。お大尽、騒がず見ると、ホウボウの寝姿が左右逆になっていたので、「騒ぐことは無い。私が治してあげよう」と粋な判断をした。

 象牙の箸を持って花魁の背中を叩いた。「七越泣くな、ホウボウの骨が刺さらぬ先に、二本の箸でトントンぱたりトンぱたり」、七越花魁が「イテテッテッテッテ・・・」。

 

 

 

    

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