クジラ襲うシャチを撮影 知床沖、観光船長も興奮
7月に世界自然遺産登録10周年を迎える北海道・知床の羅臼沖で27日、シャチがクジラの一種とみられる獲物を襲う珍しい場面の撮影に成功した。目撃した観光クルーズ船「エバーグリーン」の長谷川正人船長(53)は「シャチの捕食場面はめったに見られない」と話し、乗客は「すごい」「運がいい」と興奮した様子でカメラを向けた。
船長によると、午後1時20分ごろ、羅臼沖約1・8キロで、6頭のシャチが小型のハクジラの仲間とみられる約3メートルの獲物に群がっている場面に遭遇。クジラはぐったりして浮いており、船が近づくとシャチは海面から顔を出して警戒したが、8メートル近い大きな雄を中心に、代わる代わるかみつき捕食していた。
羅臼沖では、5~6月が年間で最もシャチに遭遇しやすいシーズンで、観光船は連日、旅行客でにぎわっている。