英の学者に欧米が注目
さて、今週の本コラムは、これまでから何度もご紹介している人工知能(AI)のお話でございます。
本コラムは産経WESTの2012年7月29日付で、米国のメディア業界では“コンピューター記者”が大活躍しているというお話をご紹介して以来、2014年の3月30日には「記事3分間で完成“ロボ-ジャーナリズム”…あらゆる職業の半数が機械任せとなる“驚愕の未来”」
http://www.sankei.com/west/news/140330/wst1403300050-n1.html
といった記事や、車いすの天才宇宙物理学者で知られる英のスティーブン・ホーキング博士(74)の「完全なるAIの開発は、人類の終焉(しゅうえん)をもたらすかもしれない」といった“AI脅威論”をいち早くお伝えしてきたわけですが、今週は、これまでよりさらに驚きのAI絡みのお話です。
4本足や2本足で歩くロボット開発…米国防総省も資金を提供
記者もこの記事を読んでブッ飛んだのですが、英の著名なコンピューター・サイエンティストが“AIの進化があまりにも急速に進めば、将来、AIを搭載したロボットと結婚する人々が登場する”との自説を2月12日付英紙デーリー・メール(電子版)で披露し、欧米で物議を醸しているのです。
この発言、2月9日の産経WESTでご紹介した昨今のホーキング発言よりイッちゃってる気がしないでもないですが、これから本コラムを読めば、みなさんも「確かにそうかもしれない…」と考えを改めると思います。
さて、デーリー・メールの取材に対し、前述した驚きの自説を唱えたのは、世界最大の電気・電子に関する非営利の技術者組織「米電気電子学会(IEEE)」のシニアメンバーで、AIなどの分野で指導的立場にいる英アルスター大学のコンピューター・サイエンティスト、ケビン・カラン博士です。
博士はデーリー・メール紙に、クラウド・コンピューティング(インターネット上にあるコンピューターからサービスを受ける利用形態)の技術がAIを変革する可能性を秘めており、その影響でAIを搭載したロボットは人間に限りなく近づくだろうとの考えを示唆(しさ)。
そして「こうしたロボットが(AIを駆使して人間の)成人のように行動し、(クラウドを介して)互いに相互作用し合い、リアルタイムで(人間と)会話すれば、ロボットは(会話からえた知識でどんどん学習し)完璧な友人や仲間になると思われる」と述べました。
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