最近、ニュースを見て驚きました。石けんが「第一種指定化学物質」の候補に挙がっており、北九州市に本社を置く「シャボン玉石けん」さんが、業界を代表し、政府への要望書を提出されたというのです。もし指定されてしまえば、規制対象になる可能性があるとのこと。思わず「えっ?」と思ってしまいました。
私は小学生の頃、石けんと合成界面活性剤の違いを調べる理科の実験を見たことがあります。生物に与える負荷が明らかに違っていて、衝撃を受けたのを今でも覚えています。もちろん、すべての界面活性剤を石けんに置き換えるのは、現実的ではないでしょう。けれど、洗面所やお風呂場のボディソープなど、可能な部分だけでも石けんに置き換えることで、人や環境への負荷を減らすことが出来ると思います。
また、福岡・北九州が誇る「シャボン玉石けん」は、単なる無添加・自然派という枠を超えた存在です。採用時の条件が「合成洗剤を使用しない人」となっており、アレルギーやアトピーに悩む人たちを応援したい、という企業の姿勢を物語っているように思えます。さらに、久留米市にも「まるは油脂化学」という会社があり、筑後川の水を使いながら「美しい水を守りたい」という理念のもと、約80年にわたり、自然派石けんを手作業で製造し続けています。
今、気候変動や乱獲によって、魚が取れなくなっているといいます。そんな中、環境に配慮した商品を作る企業は、本当に貴重な存在だと思います。合成洗剤との比較だけではなく、廃油がそのまま海に流されるのと、回収されて石けんに置き換わってから流されるのでは、環境への負荷は明らかに違うはずです。
水は海を通じて世界につながっているので、美しい水を守ることは、世界中の人の利益になると思います。コロナ禍でも石けんに救われたことを思い出し、こうした企業が守られ、未来へと思いをつなげていける世の中であってほしいと願います。
水は海を通じて世界につながっているので、美しい水を守ることは、世界中の人の利益になると思います。コロナ禍でも石けんに救われたことを思い出し、こうした企業が守られ、未来へと思いをつなげていける世の中であってほしいと願います。