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福岡応援blog

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九州交響楽団の「第九」コンサート(2024年版)

2024年12月31日 | 音楽

毎年の楽しみとして欠かせない「第九」の演奏会。九州交響楽団(以下、九響)の「第九」は、既に何度か聴いているのですが、今年はどうしても行きたい理由がありました。それは、ソプラノ歌手・鈴木玲奈さんが登場されるからです。全日本音楽コンクール優勝の実績を持ち「九響こうもり」や「九響ニューイヤーコンサート」に出演された玲奈さん。その歌声を、再び生で聴ける貴重な機会でした。

それにしても、全国各地で「第九」の演奏会が開催されるこの時期は、歌手にとってのピークシーズン。そんな中、玲奈さんをゲットできた「九響」とその観客は、まさに「勝ち組」だと言えるでしょう。そして、バリトンとテノールの力強い歌声も素晴らしく、アルトの方は(派手なソプラノと異なり、慈愛に満ちた感じというのでしょうか)雰囲気が素敵でした。

そして「第九」と言えば「合唱」のイメージが強いですが、今回気付いたのは、意外にティンパニーの見せ場が多いこと。演奏された森首席の雰囲気もあるのでしょうか、九響の「カミナリサマ」とか「雷神」と呼びたくなるような、迫力と緊張感がありました。

そして、合唱隊が早くからスタンバイし、姿勢を正して舞台上に待機していました。この長い「待機時間」は「不自由な世界」や「抑圧された世界」を象徴しているようにも感じられます。その後、力強く歌い始める「合唱」によって「自由な世界」が表現される。このコントラストが、作品全体のメッセージ性を際立たせているように思いました。

「第九」は、ベートーヴェンが人生最後に作った交響曲です。晩年の彼が「(神様の世界は素晴らしいというが)人間の世界も悪くない」と言っているようにも思えます。クラシック音楽は、聴くたびに新たな発見があると感じます。

演奏会終了後、出演者がお見送りをしてくれるというサービスがありました。その中には玲奈さんのお姿もあり、多くの女性ファンに囲まれていました。リカちゃん人形が着ているような濃いピンクのドレスをまとった彼女は、ピーチ姫のように華やかで愛らしく、気品に満ち溢れていました。サインを頂くためのペンを用意していなかった事が悔やまれました…

 

 

 


マルティグラスの鏡餅

2024年12月30日 | 暮らし

県指定伝統工芸品として知られる「マルティグラス」は、色とりどりのガラスを何層にも重ね合わせた多重積層ガラス(Multiple Layer Glass)を、その語源としています。1919年に「中島硝子製造所」として創業し、1937年のパリ万博で、日本のガラス製品として初のグランプリを受賞しています。

ガラス製品といえば、食器のイメージが強いですが、マルティグラスは「干支の置物」や「雛飾り」「飾り兜」といったオブジェが主力商品で、独特の存在感を放っています。私の母もマルティグラスのファンで、家にはいくつかの作品が飾られています。

そんなマルティグラスの製品の中で、最近注目していたのが「鏡餅」です。ふるさと納税の返礼品になっており、毎年候補に入れていましたが、ついに母が買ってきました。以前はガラスのみのデザインでしたが、最近の商品には水引飾りが付いており、おめでたい雰囲気が増幅しています。近所の方から頂いた、縁起の良い葉っぱを下に敷いて飾ると、さらに豪華な雰囲気になりました。

価格は6,000円からと、高価に感じられますが「鏡餅は大きくて食べにくいし、1回購入すれば、毎年飾れるから元が取れる」という母の言葉に納得しました。そして、スーパーで買った鏡餅とは、高級感が全然違うことに気付きました。こんな事なら、もっと早く手に入れておけばよかった。


 

 


久留米第九と地域の未来

2024年12月29日 | 音楽

昨日の記事で書いた「久留米第九」は、ソリストはプロの方でしたが、オーケストラと合唱は一般市民によるものでした。当初、演奏と合唱については(プロではないので)あまり期待すべきではない、と思っていました。しかしその演奏は予想を超えていました。特にトランペットの首席奏者がぶっちぎりに上手かった。九州交響楽団の松居首席が海外に移籍された後、後任を務められる人がいるのかと懸念していましたが「この人ならいけるかも?」と思ってしまうほどでした。そして「なぜ一般市民がこんなに上手いのか?」と考えていた時、ある事を思い出しました。

それは、久留米市には「吹奏楽コンクール(一般の部)」の全国大会常連&金賞受賞の「ブリジストン吹奏楽団」がある事です。ここは(ヤマハ吹奏楽団と並んで)全国でトップクラスの実力を誇る、企業の吹奏楽団の双璧の1つです。さらに、福岡県には「春日市民吹奏楽団」という「吹奏楽コンクール(一般の部)」全国大会常連&金賞受賞の市民楽団も存在します。パンフレットには何も書かれておらず、真偽のほどは分かりませんが、そういったメンバーが参加しているのではないか、と思う程の演奏でした。

また、会場となる「久留米シティプラザ」も、この演奏会を特別なものにしていました。ホールは4階席まであり、木材をふんだんに使った美しい内装と格調高いデザインで、スペインのコロシアムやパリのオペラ座を彷彿とさせる豪華さでした。それに、鉄骨むき出しの渡り廊下や鉄格子のフェンスが相まって、ロックやパンクのコンサートにも合いそうな「かっこいいホール」となっていました。

コンサートは完売御礼で、立ち見でもいいから聴かせてほしい、とお願いしている方もいる程の盛況ぶり。しかし、その横の商店街は寂しい雰囲気でした。この人気に便乗して、階段下の「六角堂広場」で、バームクーヘンやザッハトルテ、ジャーマンポテトやハムやソーセージ、ビールなどを販売したらいいのに。そうすれば、演奏会前後の楽しみが広がるし、商店街も一緒に盛り上がれるのに、と思いました。

「第九」といえば、岩手県の「釜石市」が有名ですが、このようなイベントが恒例となり、やがて「第九といえば、福岡・久留米」と言われるようになるといいな、と思います。久留米シティプラザの「ザ・グランドホール」とともに、地域の歴史や文化を未来へつなぐイベントとして、成長していくのを楽しみにしています。

 

 

 


久留米第九と地域の歴史

2024年12月28日 | 音楽

久留米市で開催された「第九」コンサートを聴きに行きました。今年の9月に、九州大学が、日本人が初めて「第九」を演奏してから100周年を祝う「記念演奏会」を開催したばかりですが、主催団体である「久留米第九を歌う会」は「日本国内で日本人が『第九』を初めて聴いたのは、105年前の久留米である」と発表しています。これは一体どういうこと?

それは、105年前に久留米で「第九」を演奏したのは、当時久留米に設置されていた「捕虜収容所」のドイツ人によるものだったから、なのだそう。ベルサイユ条約が締結された1919年、久留米の女学校で行われた演奏会で「第九」の第2楽章と第3楽章が披露された事が、記録に残っているようです。歴史解説のため登壇された久留米大学の教授によると、第2・3楽章だけが演奏された理由については明らかになっていないそうですが、個人的な見解として「時間配分や(第4楽章の「歓喜の歌」には合唱が必要だという)編成の問題ではないだろうか」と述べられていました。

そして個人的には、他の演奏曲が「結婚行進曲」や「真夏の夜の夢」といった曲だったことを考えると、鬼気迫る「第1楽章」は(戦いをイメージするため)相応しくなく「歓喜の歌」を歌うのはまだ早い、という思いから「第4楽章」を避けたのではないか、と感じました。

「久留米第九」は、音楽を楽しむだけでなく、地域の歴史を伝える演奏会でもありました。自分は学生時代、福岡以外の地域に住んでいたため、学校で福岡の歴史を学んだことがありません… しかし音楽を通じて、自分の住んでいる地域が持つ、歴史的な価値を再発見することが出来ました。

 

 


焼き鳥の美味しい店 ~八兵衛~

2024年12月22日 | グルメ

福岡で、ブランド力ナンバー1の焼き鳥店といえば、かつて、地元ローカルテレビ局の「焼き鳥が美味しい店」ランキングで1位に輝いていた「八兵衛」が、候補に挙げられるのではないでしょうか。

以前から行ってみたいと思っていたのですが「おじさんが多そう」「高そう」というイメージがあり、躊躇していました。

そんな中、ソラリアプラザの6階に出店されているのを発見。明るく洗練された店構えで、覗いてみると、若い人や女性客が沢山入っていました。ランチタイムには、気軽に八兵衛の味を楽しめるメニューが提供されており、プチ贅沢を堪能する事ができました。注文したのは「焼き鳥4本セット(900円台)」。これに、300円で「ごはんセット(ごはん、味噌汁、漬物)」を追加すると、満足感たっぷりの定食になります。

今回は注文しませんでしたが、単品で、1本300円以上する高級串もありました。全てがロール巻きになっており、単に肉を串に刺しただけの料理でなく、こだわりの感じられる芸術作品のようになっていました。次回訪れた際は、単品も試してみたいと思っています。