門司港レトロ地区の一角にある「九州鉄道記念館」は、以前から、ちょっと気になっていた施設です。その理由は「どうしてここに記念館があるのか?」ということでした。その謎を解き明かすべく、現地に足を運びました。
門司港駅から、南に向かって少し歩くと「九州鉄道記念館」という看板とともに、沢山の電車が目に入ってきます。私はこれまで、電車の屋外展示をメインとしたテーマパークなのかと思っていました。しかし、入場料300円を支払って敷地内に入り、辿り着いたメイン会場は、レトロ地区にあるレンガ造りの建物の中で一番大きいのではないか、と思うほどの立派な建物でした。
館内に入ると、まず目に飛び込んできたのは、明治時代に走っていた古い電車の車両。様々な資料をもとに内装まで復元されており、全席、座面が畳となっていたのが印象的でした。また、運転シミュレーターが人気を博しているようでした。
2階に上がると、鉄道史のパネル展示がありました。そこでは、日本で最初に動く電車の模型を目にしたのは、外国との窓口だった長崎県の人だということ。その後、佐賀藩が日本で最初にミニサイズの蒸気機関車を造り、走らせたこと。さらに、グラバー園で知られるグラバー氏が、私有地に鉄道を敷設し、日本で最初の蒸気機関車を走らせた事など、日本の鉄道の歴史において、九州の果たした役割が紹介されていました。
そして、このレンガ造りの建物は、かつての「九州鉄道会社」の本社であるらしく、ここに記念館が建っている理由が分かりました。これまで、門司港レトロに何度も足を運んでおきながら、ここを訪問しなかったのは不覚だったと思いました。
九州鉄道記念館