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福岡応援blog

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福岡城に天守閣はあったのか

2025年05月01日 | その他文化
最近「福岡城に天守閣は存在したのか?」という謎について、福岡市が本格的な調査を始めたそうです。このことはローカルニュースでも報道され、福岡市の歴史に新たな光が差し込むかもしれない期待感に包まれています。

ですが、実のところ、私自身は「なかった派」です。理由はシンプルで、お城とは、とても存在感があるもの… 天守閣が実在していたならば、誰かがその姿を絵に残していてもおかしくないと思うからです。江戸時代には浮世絵の文化が栄え、各地の城や風景が描かれました。実際、この地域を代表する景観として、海の中道や志賀島、西公園は描かれています。それなのに、福岡城の天守が描かれた絵が見つかっていないのは、どういう事かと思うのです。

また、城といえば天守閣のイメージが強いですが、それは織田信長・豊臣秀吉・徳川家康の時代に広まったスタイルで、それ以前は、天守閣のない城が一般的だったといいます。なので、天守閣を持たないタイプの城だったと考えても、おかしくない気がするのです。

いずれにしても、天守閣の有無をめぐる議論により、こうして福岡城址に注目が集まり話題になっている。このこと自体に、大きな意義があるのだろうと思います。ピラミッドの謎を解き明かすようなロマンを感じます。



 

大名ガーデンシティと白い獅子

2025年03月16日 | その他文化

福岡の新しいランドマーク「大名ガーデンシティ」を訪れた際、ひときわ目を引くアート作品がありました。それは、真っ白な獅子のオブジェ。堂々とした佇まいで横たわり、訪れる人々を迎えていました。誰の作品かと思って説明を読んでみると、なんと「第30回・福岡県文化賞」を受賞した博多人形師・中村弘峰さんでした。

このオブジェがどのように制作されたのかは分かりませんが、まるで干支の置物を「ドラえもん」のビッグライトで大きくしたような、親しみやすさと存在感を感じました。

私が、美術館や博物館の前に設置されたアート作品を目にして思うのは「地元アーティストの作品が、どうしてもっと飾られないのだろう?」ということです。海外や国内有名アーティストの作品も素晴らしいのですが、国内外から福岡を訪れる観光客は、もっと福岡らしいものを見たがっているのではないだろうか? と思うのです。

その点、福岡には「博多人形」という、素晴らしい造形アートがあります。これを大きなオブジェにして街に飾ることは、福岡らしさを表現するうえで、とても魅力的なアイデアだと感じます。大名ガーデンシティだけでなく様々な所に、地元の博多人形師がデザインしたアート作品が設置されたら、福岡の街がもっと楽しくなりそうだな、と思いました。

 

 


梅が枝餅と太宰府天満宮

2025年01月03日 | その他文化

新年あけましておめでとうございます。初詣に太宰府天満宮を訪れた方から「梅が枝餅」をいただきました。ところで「太宰府天満宮」や「梅が枝餅」は、なぜこんなに有名なんだろう? 由緒がある事は知っているけれど、どんな由緒なの? と疑問に思い、調べてみました。

太宰府天満宮に祀られている菅原道真は、平安時代を代表する学者であり文芸家だったそうです。藤原氏の血を引いていなかったにも関わらず、学問を身に付けることで天皇の信頼を得て「右大臣」という役職に就きました。これは「太政大臣」や「左大臣」とともに天皇を支える、現在でいう「総理大臣」を支える「副総理」のようなポジションにあたります。

しかし、それを妬んだ人々が、道真の罪をでっち上げ、彼を太宰府に左遷させてしまいました。当時の太宰府は、外国との窓口や防衛拠点として重要な場所で、九州を一つの国にたとえるならば、その「首都」のような存在でした。それでも、道真にとって、太宰府は「無念の地」でありました。そして、学問や文芸に打ち込みながら、余生を送ったといいます。そんな彼を地元の人々が励ますため、梅の枝を添えたお餅を献上した、という伝承に基づいて作られたのが「梅が枝餅」なのだそう。

道真が亡くなった後、都では天変地異が相次ぎ、人々は「道真を不当に扱った罰だ」と恐れるようになりました。そして、彼の霊を鎮め、功績を称えるため、各地に「天満宮」が建設されました。その中心となったのが「太宰府天満宮」でした。なので「太宰府天満宮」には、勉強を頑張っている人を応援してくれる「学問の神様」がいるとされ、現在も合格祈願に訪れる人で賑わっている、という事でした。

その逸話を知って、ふと気づいたことがあります。今は生涯学習の時代であり、勉強は「学生だけがするもの」ではなく「生きている限り続けるもの」だとされています。道真も、生涯にわたって学び続けた人です。なので「太宰府天満宮」は、受験生だけでなく、全ての人の学びを応援してくれる神社なのだろうと思います。

 

 

 


北九州市の鉄道遺構、どうなるの?

2024年11月21日 | その他文化
門司区で発見された鉄道遺構を巡り、市民と行政の意見が分かれています。この遺構は、スケールの大きさや歴史的価値の高さから「世界遺産」に登録される可能性があるとも言われており、保存を望む声が日に日に広がっています。署名活動も活発に行われ、多くの市民がその価値を守りたいと訴えています。 ですが、北九州市はその多くを取り壊す方針を示しています。一部は保存や移転が予定されていますが、それは申し訳程度の「ほんのちょっとだけ」な規模のようです。
 
北九州・門司には、鉄道にちなんだ多くの観光名所があります。JR「門司港駅」は、駅舎自体が観光名所として知られており、門司港地区には「九州鉄道記念館」や「門司港レトロ観光線」などの観光スポットがあります。さらに北九州市は「銀河鉄道999」を生み出した松本零士さんとのつながりも深く、JR小倉駅にはキャラクターの銅像が立ち、新幹線の発車時には「銀河鉄道999」のテーマソングが流れます。さらに、JR九州を走る在来線車両の修繕や改造を行う「小倉総合車両センター」には「小倉工場鉄道ランド」という施設があります。

今回見つかった鉄道遺構を、既存の観光名所と組み合わせれば、新たな観光商品を開発することが出来ます。それにより、他の観光スポットとの相乗効果が得られるだけでなく、飲食・物販・交通など、幅広い分野への経済波及効果が発生します。また、この鉄道遺構は歴史的な価値が高いため、遠足や修学旅行の目的地としてもピッタリだし、電車好きな小学生の「夏休みの自由研究」のテーマにもうってつけです。そうすることで「鉄道ファンの聖地」としての北九州市の認知度を、さらに高めることが出来るでしょう。
 
しかし、鉄道遺跡の取り壊しを進める側にも、きっと理由があるはずです。遺跡が見つかった場所が、老朽化した複数の公共施設を総合した新施設の建設予定地になっているそうなんです。しかし、賛成派の声は殆ど報道されていません。それがどのようなものなのか、他の場所ではダメなのか、建替を中止・延期するとどのようなデメリットがあるのか、その説明を聞いてみたいです(責めるような記者会見じゃなくてね)。

一度取り壊してしまえば取り返しがつかないものなので、決断を急がず、多くの人が納得できる判断をして頂きたいと思っています。



 

花と祈願のお寺 ~鎮国寺~

2024年01月13日 | その他文化

鎮国寺(ちんこくじ)は、福岡県宗像市にある「花と祈願の寺」として知られ、四季折々の美しい自然に囲まれた癒しのスポットです。春の桜を始めとする「花」も美しいのですが、鎮国寺は森の中にあるため、境内は大きな樹木に囲まれています。

鎮国寺のもう一つの魅力は、様々なテーマに沿って祈願ができることです。ろうそくを灯したり、絵馬を奉納したりと、願いを形にして祈りを捧げることができ、まるでアトラクションのような楽しさがあります。特に人気なのが「認知症予防」の祈願コーナーで、現代を反映していると感じます。また「学業成就」のコーナーも人気で、多くの人が祈願しています。

訪れる際は、色々な祈願を体験できるように、小銭を多めに持参するのがおすすめです。豊富なお守りや絵馬も揃っており、ご朱印もいただけるので、参拝の記念としてぜひ、お堂に立ち寄ってみてください。

鎮国寺は、西鉄バス「宗像大社前」バス停から徒歩15分。宗像大社から少し歩いたところにある、遊歩道を通っていきます。このお寺は、唐から「真言」の教えを授かって帰国し「宗像神社」に立ち寄った空海が、美しい雲がたなびいているのを見て、ここを特別な場所だと感じ、建てた場所だと言われています。

鎮国寺は、四季折々の自然を感じながら、そんな歴史を学べる場所でもあるといえるでしょう。