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映画メモbox

ビデオで観た映画のメモ。直感的感想メモです。

メイヤー・オブ・サンセット・ストリップ

2005-03-28 02:57:43 | ドキュメンタリー
MAYOR OF THE SUNSET STRIP
2003年 アメリカ
監督・脚本 ジョージ・ヒッケンルーパー
製作総指揮 ドナルド・ザッカーマン
製作 クリス・カーター/グレッグ・リトル/トミー・ぺルナ
編集 ジュリー・ジャナタ 音楽 アンソニー・マンネリ
音楽スーパーバイザー チャールズ・ラッジオ/クリス・カーター
ロドニー・ビンゲンハイマー 

出演 ロドニー・ビンゲンハイマー/キム・フォウリー/
デヴィッド・ボウイ/コートニー・ラヴ/ミック・ジャガー/
オアシス/ジョーン・ジェット/ブライアン・ウィルソン/アリス・クーパー
ブロンディ/コールドプレイ/X/他




とっても地味な人だった。
デヴィッド・ボウイを初めてハリウッドに紹介したり、
いまでは有名なミュージシャンたちの曲を
一番最初にラジオでかけてあげたり、
とってもすごいことをやっている
DJ・ロドニー・ビンゲンハイマー。

こんなにすごい人なのに、
このひとの名前を知らなかった。
だけど本国でも
そんなに知られていないらしい。
でもミュージシャンたちは
彼のことをもちろん知っている。
コートニーも
「(売れるためには)まずロドニー・ビンゲンハイマーと
キム・フォウリーに会わなきゃって思ったわ」
と言っていた。
センスの良い人なんだと思う。
まさにDJ中のDJ。
クラブを経営していたときも
同じ曲でも彼がかけると
まったくちがって聞こえると誰かが言ってた。
音楽を愛していて、
誰よりも深く理解していて
よいものをちゃんとよくみせたり
聴かせたりすることができる。
ロドニーの才能。



それから、有名人のそばにいる才能も。
これがすっごく不思議。
有名人の写真の中に、いつもロドニーが映っている。
ジョンとヨーコの写真に。
ポール・マッカートニーといっしょに。
ラモーンズと一緒に。
ミック・ジャガーといっしょに…。
ギャグみたいにいつもロドニーが映っているのだ。

そしてロドニーは
そういう写真をひとにみせるのが大好き。
そんなところがなんだか不思議。
アンディ・ウォーホルと似ているようで、ちがう。
ロドニーは2つの人生を
半分ずつ生きているみたいな感じがするのだ。
ロドニーと
ロドニーのお母さんの。



ロドニーのお母さんは、芸能人マニアだった。
そして、彼をLAに送り込んだらしい。
子供のころはいじめられっこだったロドニー。
だけどサンセット・ストリップにたどりついてからは
苦労いらずというかんじ。

ミュージシャンたちに可愛がられ、
とくにソニー&シェールが
親代わりになってくれていたらしい。
「とっても純真で、そばにいると安心するの」
シェールは言っていた。
不思議なロドニー。
音楽を紹介していないときの彼は
おどおどしていて
オーラがないというか、
魅力があんまりわからない。



でも、やってきた功績は大きいので、
ロドニーのまわりには
いろんな人が群がっているけど
彼が利用されているだけのように
みえなくもない。

ずっと可愛がっていたミュージシャンが
ロドニーのようにラジオ番組をもったとき、
ロドニーは怒りを炸裂させていた。
自分のやり方がマネされた言って。
裏切られたと感じるのはわかるけど、
もし彼にマネをされていたとしても
ロドニーが長年かけてやってきたことは
そんなことくらいで
揺らぐはずがないのでは…?





彼はもっともっとメジャーにならなくちゃいけないのかもしれない。
自分が世に出してあげたミュージシャンたちと
同じくらい有名に。

有名人の写真の中に入っているロドニーではなく、
ロドニー1人だけで写真におさまるべきなのだ。



お母さんの遺灰を海に撒いて、
この映画ができて、
ロドニー・ビンゲンハイマーは
自分だけの人生を歩き始めているのかもしれない。

(すべてあくまでも勝手な予想。)






ロドニー・ビンゲンハイマー氏のHP
1976年に、LAのFM局KROQにて「Rodney On The ROQ」がスタートしたらしいです。
放送の翌週にはオフィシャル・サイトにロドニーがかけた曲リストが紹介されるそうです。
この情報はHighest Trails Aboveさんの
『 RODNEY BINGENHEIMER / RODNEY AND THE BRUNETTES』の記事から
写させていただきました。
他にもロドニー・ビンゲンハイマー氏の半生や仕事内容など
ものすごく詳しく書かれています。ご興味のあるかたはぜひこちらを。





コーラス

2005-03-22 05:33:39 | 音楽
LES CHORISTES  文部科学省特別選定
2004年 フランス
製作・出演 ジャック・ペラン
監督・脚本・音楽 クリストフ・バラティエ
撮影監督 カルロ・バリーニ(グラン・ブルー/サブウェイなど)
音楽 ブリュノ・クーレ  合唱 サン・マルク少年少女合唱団
出演 ジャン=バティスト・モニエ/ジェラール・ジュニョ/
フランソワ・ベルレアン/マリー・ビュネル/カド・メラッド/マクサンス・ペラン他


(内容についてボンヤリと触れているので、これからみる予定のある方はご注意!。)


またまた『試写会帰りに。』のbakabrosちゃんに
映画『コーラス』の試写会に連れていってもらいました。




才能ってやつは……
と思いながらみてた。
才能ってやつは……
才能ってやつは……
と頭の中でリフレインしてた。

それも神から与えられた
本物中の本物の才能の存在っていうのは
人々に喜びも与えることができるけど
近くにいる人にとっては
非情で冷酷なものに感じることもあるのかも…。



おじさん先生は音楽家になりそこねた人。
荒れ果てた寄宿舎にいる
最悪のいたずらっ子は音楽の天才。

そして、その天才モランジュ少年が
自分の持つ才能に気づいてゆく。
自分の持っているすばらしいものを
おじさん先生に引き出され
それを開花させていくさまは
一種、不気味なほどの生々しさと
痛々しさと喜びがまじりあっていて
こわかった。



それは、モランジュ少年が変わってしまうことだからだ。

イモムシからサナギに、
そして蝶々になるみたいに。
もうそばにはいてくれない。
1人で飛び立っていく存在に
なりかけていることを知るからだ。



おじさん先生も、そう感じてる。
自分が発見して開花させたすばらしい才能。
でも、それを手元において
自分の楽しみの音楽のために
使うことはできないってことを。


いたずらをした罰として
おじさん先生はモランジュ少年から
ソロ・パートを奪ってしまう。

「きみがいなくても合唱はりっぱにやれる」

それは自分自身に対してのコトバのような。
そして、こんな小さなところで
満足しているモランジュ少年に、
もっと大きなところへ
目を向けさせるための
非常手段のような。



この映画はモランジュ少年が
偉大な指揮者となって
活躍しているところから始まる。

もう白髪のいい年になってるモランジュ少年が、
おじさん先生の書いていた日記を
初めて読むところから回想が始まるのだ。

モランジュ少年は天才だから
天職についているのは
当然のように思っていたかもしれない。
あらためて自分の道を
開かせてくれたひとがいたことを
いま思いだしたかも。

私たちはここで描かれるものが
もう失われた時間だと
知りながらみている。
だから、そのモランジュ少年の気持ちを思うと
ちょっとさびしくてせつない。






私はここに書いたドラマの部分に
非常に興味を引かれてみていたのですが、
ストーリーとしては1部分です。
だからかたよった感想だと思います。
校長先生をやっつけろ!みたいなエピソードとか
もっといろいろあるのです。

全体としてはちょっと雑な感じがしました。
ストーリー全体については
bakabrosちゃんの「コーラス」もっと聴かせて!の記事をどうぞ!

「おじさん先生」という呼び方はあまりにもぴったりだったので
bakabrosちゃんの記事からマネさせてもらいました。






ジャック・ペラン・ファンの
シロのママさんがお作りになった『コーラス』特集サイト。
情報がいっぱいです。
『ジャック・ぺランの部屋』というコーナーも見逃せません。 
こちらもすごい!! の一言です!
シロのママさんの愛を感じるすばらしいサイト。



リトル★ニッキー

2005-03-17 02:19:55 | コメディ

Little Nicky
2000年 アメリカ
監督 スティーヴン・ブリル 
脚本 ティム・ハーリヒ/アダム・サンドラー/スティーヴン・ブリル
製作総指揮 ロバート・エンゲルマン/アダム・サンドラー
撮影 テオ・ファン・デ・サンド 美術 ペリー・アンデリン・ブレイク
編集 ジェフ・ガーソン
出演 アダム・サンドラー/パトリシア・アークエット
ハーヴェイ・カイテル/リス・エヴァンス/クエンティン・タランティーノ
リース・ウィザースプーン/カール・ウェザース/オジー・オズボーン!

(リトル・ニッキーは地獄の大魔王の息子。
悪魔なのに天使のようなやさしいこころを持っている。
地獄から逃亡した兄2人を追って、地球に行くの巻)



とうとう中古ビデオで手に入れた
『リトル・ニッキー』。
数年前に見たときは
かなりイカれた(良い意味で)作品だと思ったけど
今見直したらかなりふつうに見えたことが
おどろきだった。

きっとこの数年で
イカれた映画をいっぱいみたんだな。
こういう映画が増えたのかもしれない。



アダム・サンドラーの出演作の中では
これがいちばんすき。
作品の出来の最高(?)だし、
アダム・サンドラーの魅力も全開!
豪華なキャストがいっぱいでてくるけど
この作品の中ではどうでもいいと思っちゃう。
それくらいアダムな風が吹き荒れている。




アダム・サンドラーはアメリカでは
子供に人気があるらしい。
それってとってもよくわかる。

私は、アダムサンドラーの
大人っぽくない「笑い」がすき。
いやらしくない「笑い」というか
エゴのない「笑い」というか
本能からの「笑い」というか
切りっぱなしの「笑い」というか…。
……………。
純粋! 
ひとことでいうと、「純粋な笑い」!

「純粋」ってコトバがでなくて
こんなにダラダラ書いてしまった…。

「純粋」なんてコトバを
かんたんに出させてくれない
アダム・サンドラー。
悪魔になりそうな天使。
リトル・ニッキーにぴったり!





アダム・サンドラーの映画はいつも
荒削りのように感じなくもないけど
見るたびに
心がキレイになれる気がする。

そうか!
だから私はアダム・サンドラーの映画をみるのがすきなんだ!!





リトル・ニッキー@映画生活




ヒース・レジャー

2005-03-13 09:33:30 | 俳優
Heath Ledger  
1979年4月4日 オーストラリア・バース出身
主な出演作
『ブラック・ロック』1997年/『トゥー・ハンズ 銃弾のY字路』1999年
『恋のからさわぎ』1999年/『パトリオット』2000年
『チョコレート』2001年/『ROCK YOU!』2001年
『サハラに舞う羽』2002年・『ケリー・ザ・ギャング』2003年
『悪霊喰』2003年    画像元site: www.smh.com.au



とうとうテレビで『ROCK YOU ! [ロック・ユー!]』をみた。
ヒース・レジャー主演だけど
苦手な時代ものだからといって
今まで敬遠していた私がバカだった!

ヒース・レジャーがいれば
どんな世界の中にだって
簡単に連れて行ってもらえるのに。



『ROCK YOU!』はヒース・レジャーのために
あるような映画だった。
他の俳優の『ROCK YOU!』なんて
ぜんぜん想像できない。
でも、ヒース・レジャーが出ていれば
(マトモな監督が撮った作品ならば)
きっとすべての作品にたいして
「ヒース・レジャーのためにあるような映画だ」
って思うのかもしれない。



なんてすばらしい俳優なんだろう!
ヒース・レジャー。
こんなカタカナで名前を書くのは
まちがってるとさえ思ってしまうほど。
(意味不明…。)

ほんとうに天性の俳優だ。
目の奥の奥まで
その役のヒース・レジャーがいる。
どんな役のときでも。
どこかに「ヒース・レジャー」本人が
いるんじゃないかと
アップになるたび目の中をのぞきこむけど
「ヒース・レジャー」は
1パーセントもみえないのだった。
それは「いませんよう」と
必死に隠れているんじゃなくて。

他の俳優のような思い込み(ひとりよがり)や
痛々しさがなく、自然。
そして安定感があって
みんなを映画の中の世界に夢中にさせてくれる。
だから大好き! ヒース・レジャー。



たとえ身体をイスに縛りつけられて
口にガムテープを張られたとしても
ヒース・レジャーは目だけで
作品丸々1本分の演技を
余裕でみせてくれるだろう。
演技の出てくる源泉が確かなのだ。
(ベタ褒め。)




『チョコレート』でのヒース・レジャーも最高だった!
他のキャストも演出ももちろん良かったけど、
あの作品があんなに成功しているのは
ヒース・レジャーのおかげだと思う!
ちょっとしか出てこないけど
息子役の彼の存在がリアルだったからこそ
その後のドラマがうまく成り立っているんだと思います。




ROCK YOU ! [ロック・ユー!]@映画生活



エターナル・サンシャイン

2005-03-09 05:02:02 | いろんな「愛」のかたち
Eternal Sunshine of the Spotless Mind
2004年 アメリカ
監督 ミシェル・ゴンドリー 脚本 チャーリー・カウフマン
原案 ミシェル・ゴンドリー/チャーリー・カウフマン/ピエール・ビスマス
撮影 エレン・クラス 美術 ダン・リー
編集 ヴァルディス・オスカードゥティル
出演 ジム・キャリー/ケイト・ウィンスレット
キルスティン・ダンスト/イライジャ・ウッド
マーク・ラファオ/トム・ウィルキンソン

 (ストーリーの行方が書いてあるので、これから観る予定のある方はご注意!!)


『試写会帰りに。』の bakabrosちゃんが
『エターナル・サンシャイン』の試写に連れて行ってくれました。
映画館で映画を観るのは久しぶり。
最後に映画を観たときも、bakabrosちゃんが
『BIG FISH』の試写会に連れて行ってくれたのだった。




試写会場から出て、カレーを食べながら
bakabrosちゃんが「よかった?」と聞いてきた。

私は『エターナル・サンシャイン』のことを思い出そうとしたけど
それは記憶の奥の奥に隠れてしまったように
思いだそうとすればするほど
手からすり抜けていくみたい。
……この感覚は、朝起きて
さっきまで見ていた夢を
思いだそうとしているときに似てる!

私にとって『エターナル・サンシャイン』は
眠っているときに見る夢みたいな映画だったのだ。
ファンタジックなパラレルワールドの中に
痛いくらいリアルな感情があって。



そして観ていたときに感じていたのは
もしかしたらその逆もアリで、
現実は夢みたいに
ファンタジックなものになり得るだろう
ってこと。

恋人と、行き止まりと思えるところまで
行き着いてしまって、
相手の記憶を消してしまっても
また同じひとに恋をしてしまう。
これって、ほんとにそうだと思う。
映画の中の人物だけじゃなくて、
きっとお互いが本質の部分で恋をしていたら、
現実でもそうなってしまうにちがいない。

そしてまたウンザリなケンカを
くりかえすのかもしれないけど
記憶を消してしまっても
また同じひとを選ぶのだから
2人で変化しあって、
いろんな局面を乗り越えていけば
すごいファンタジックな世界に入っていけるんだ
と、自分が信じてることに気づいた。





隅々にまで「恋」の感情が宿っている映像だった。
それはあやうく波打っていて
でもやさしくて
悪いところへは連れて行かれないことを
知りながら観てた気がする。





チャーリー・カウフマン氏は、ほんとうに夢からアイディアを得ているのかも?
…なんて思いました。いままでの作品群も、思い出すと…。


いっしょに観たbakabrosちゃんの『エターナル・サンシャイン』の記事


エターナル・サンシャイン@映画生活


フォーチューン・クッキー

2005-03-01 05:31:51 | 家族
FREAKY FRIDAY
2003年 アメリカ 
監督 マーク・S・ウォーターズ
脚本 へザー・ハッチ/レスリー・ディクソン
出演 ジェイミー・リー・カーティス/リンゼイ・ローハン
マーク・ハーモン


ケンカばかりしている母と娘の身体が
入れ替わる話だった。

     

これをみたのは一週間くらい前だけど、
ずっと忘れられなくてよく思い出す部分がある。
お母さんの身体に入った娘が、
「大人はなんでいつも忙しいんだと思う?
どーでもいいことばっかりしてるからよ!」
って言うところ。

朝起きて、ベッドを直しているときとか、
時間に追い立てられているような気分になったとき、
このセリフが頭をよぎる。

やらなきゃいけないことなんて
ないんだと思う。
自分が勝手に決めつけてるだけ。
そのほうが楽だから。
そしてグシャグシャになってしまうのだ。
そのグシャグシャはブラックホールに
吸い込まれてしまったみたいに
私をわけわからなくさせて
なまぬるい空気の中
満たされたふりをして
とりあえず本なんか読んでいたときに
足の裏がモヤモヤとして
クッションを蹴っ飛ばした瞬間に
本なんて読んでいる場合じゃなくて
私は静かに考えなきゃいけない!
と気づくのだった。

    

「やらなきゃいけない」じゃなくて
やりたいことしか子供のときはしないのに
どうして大人になると、わざわざ自分から
やらなきゃいけないことをみつけてしまうんだろう?

 

身体は借りものだと
死後の世界をみてきたひとが言っていた。
そう考えると、もっと自由にエネルギッシュに
毎日をおくれるような気がする。
着ぐるみを着て生活しているような気分で。
自分に責任を感じすぎてしまうことが
やらなきゃいけないことをふやしているのかなあ…

などと考えた一週間でした。


    

このセリフのシーンは精神科医である母親が
TV出演をしたときのシーンです。
母の姿をしているけど、中に入っているのは娘。
娘のままこんなことを言っても大人は聞いてくれないのに、
大人の肉体を持ったひとがいうと、
みんなはそれを「なるほど~」とちゃんと聞くんだな~と思いました。

ディズニー映画です。
スカッとできる楽しい作品でした。

フォーチュン・クッキー@映画生活