GREATWALL, GREAT MEDICNE/漢方道 2002年 中国・日本
制作 江戸木純 監督 ニュウ・ポ
出演 チュウ・シュイ/渡辺篤史 /リ・レン
市川一雄 /ノーマン・リーダス 他
とんでもない映画だった。
どうかしている作品なのだった…。
どんな感じかといえば、NHKの「ひとこと英会話」みたい。
ワンテンポずれて会話やアクションがあるような。
おまけに中国語をしゃべれない日本人観光客
という設定だったひとが、途中からなぜかいきなり
中国語を全部理解できる設定になっていたり
(通訳を通すのが面倒になったんだと思う)
キャラクターの後始末もメチャクチャだし
時間軸もなんだか変だし。
自主映画でもありえないくらいのおかしなことがいっぱい。
ラストは渡辺篤史さんの、
まるで寝てるところを突然起こされて
うつろにしゃべってるみたいなナレーションで終わるのだが
それがすごいスピードで、映像と合わせてみるのが
笑っちゃうほど困難なのだった。
しかも耳慣れた渡辺篤史さんのナレーションだけど
あんなに適当にしゃべっているのは聞いたことがない。
(たぶん渡辺篤史さんとしては映像の邪魔にならないように
配慮してしゃべった結果、そうなったのだと思う)
特典映像もへんてこだった。
なぜか撮影中に現れたというUFOの映像。
王様の漢方とはなんの関係もないのに。
こんなのを特典にするくらいだから
よほどはっきり映っているんだろうなと期待してみたけど
UFOか光の加減かわからないくらいでガックリした!
この映画がへんな理由は、よくスタッフの名前をみればわかる。
制作は江戸木純さんだった!
江戸木純さんはエド・ウッドの作品とかを愛してるみたいなので
ちょっとぐらい狂ったかんじがないと、逆に変だというのが
彼のふつうの基準なのかもしれない。
でも、内容は悪くないと思う。
これをみながら私は、
中国はあんまり好きな国ではないと思っていたけど
漢方というすばらしい知恵を持った国を
好きとか嫌いとか思うなんて
間違っていた、、、と反省していた。
いまだって風邪をひいたら漢方薬のお世話になったりしてるのに。
中国にすばらしい知恵の漢方があるように
世界中のあらゆる国がそれぞれの特質を生かした
すばらしいものをもっている。だから、それを尊敬し合って
みんなで仲良く共有しあったらいいんじゃないか?
というより、この世界はそうやってみんなが仲良くひとつになるべきだ…
などと考えていたのだから!
それから、漢方にすっごい興味が出た。
図書館に行って、漢方の本を3冊も借りてきたくらいだ。
だから江戸木純さんがこの作品を作ったのは
いいことだと思う。
特典の、江戸木純さんと渡辺篤史さんの対談も必見です。