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算額(その905)

2024年05月02日 | Julia

算額(その905)

一〇〇 桶川市小針領家 氷川諏訪神社 明治30年(1897)

埼玉県立図書館:埼玉県史料集 第二集『埼玉の算額』,昭和44年,誠美堂印刷所,埼玉県与野市.

球の中に「蕎麦の実」が入っている。球の直径が 3 寸のとき,蕎麦の実の一辺の長さはいかほどか。

注:「蕎麦の実」というのは,正四面体のことである。

球の半径と中心座標を r, (0, 0, 0) とする。
正四面体の一辺の長さを a とする。

頂点を A, B, C, D として 3 次元座標を割り当てる。
A: (x1, 0, z1)
B: (x2, y2, z1)
C: (x2, -y2, z1)
D: (0, 0, z4)
r = z4 および a = 2y2 である。
4 点は球の表面上にあり,どの2点間の距離も等しく a である。
以下の連立方程式を解けば,4点が決まる(a も決まる)。

include("julia-source.txt");

using SymPy
@syms a::positive, r::positive,
     x1::positive, z1::negative, x2::negative,
     y2::positive, x3::positive, z4::positive

a = 2y2
eq1 = x1^2 + z1^2 - r^2
eq2 = x2^2 + y2^2 + z1^2 - r^2
eq3 = (x1 - x2)^2 + y2^2 - a^2
eq4 = x1^2 + (r - z1)^2 - a^2
eq5 = x2^2 + y2^2 + (r - z1)^2 - a^2
solve([eq1, eq2, eq3, eq4], (x1, z1, x2, y2))

   1-element Vector{NTuple{4, Sym{PyCall.PyObject}}}:
    (2*sqrt(2)*r/3, -r/3, -sqrt(2)*r/3, sqrt(6)*r/3)

正四面体の一辺の長さは 2r*√6/3 = 球の直径 × √6/3 である。
球の直径が 3 寸のとき,正四面体の一辺の長さは √6 = 2.449489742783178 である。

r = 3/2
x1 = r*2√2/3
z1 = -r/3
x2 = -r*√2/3
y2 = r*√6/3
a = 2y2  # = 2r*√6/3

   2.449489742783178

術は「2 を 3 で割り,その平方根を求め,球の直径を掛ける」 sqrt(2/3) * 2r = √6/3 * 2r である。


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