今更ながら「冷静と情熱の間」。
この本は別れた男女が再開するまでの過程を女側の目線で江國香織が、男側の目線で辻仁成が書くという一風変わった作品。今までありそうでなかった(少なくとも自分は知らない)手法だ。他人の書いた作品と整合性を持たすためにテンポが悪くなってしまってる気もするが一流作家のこの二人は無難にこなしている。
一人の作家が一つの作品を書く場合にはあまり気にならないが、この本の場合他人同士が物語をつくるとあって男女の考え方の違いがリアルで面白い。男が別れた彼女に未練たらたらで今の彼女に対してもどちらかというと引いた感じなのに対し、女は別段そんな風に見えない。辻仁成が別れた彼女への思い出と向き合い自分なりの答えを出そうともがいている間、江國香織はその思いに答えることなくトンチンカン(少なくともそう見えた)なことばかり気にしている。
以下ネタバレになるが二人が再会した後女は意味不明な理由で男から去っていくのだが、それに対して辻仁成は理解することができなかったのか結論を出すことなくあいまいな感じで物語を終わらせていた。うーん女はわからん。
文章の書き方も辻仁成が練られた書き方をするのに対し、江國香織は感覚を大事にしているようで違いが面白い。
★★(5点満点)
この本は別れた男女が再開するまでの過程を女側の目線で江國香織が、男側の目線で辻仁成が書くという一風変わった作品。今までありそうでなかった(少なくとも自分は知らない)手法だ。他人の書いた作品と整合性を持たすためにテンポが悪くなってしまってる気もするが一流作家のこの二人は無難にこなしている。
一人の作家が一つの作品を書く場合にはあまり気にならないが、この本の場合他人同士が物語をつくるとあって男女の考え方の違いがリアルで面白い。男が別れた彼女に未練たらたらで今の彼女に対してもどちらかというと引いた感じなのに対し、女は別段そんな風に見えない。辻仁成が別れた彼女への思い出と向き合い自分なりの答えを出そうともがいている間、江國香織はその思いに答えることなくトンチンカン(少なくともそう見えた)なことばかり気にしている。
以下ネタバレになるが二人が再会した後女は意味不明な理由で男から去っていくのだが、それに対して辻仁成は理解することができなかったのか結論を出すことなくあいまいな感じで物語を終わらせていた。うーん女はわからん。
文章の書き方も辻仁成が練られた書き方をするのに対し、江國香織は感覚を大事にしているようで違いが面白い。
★★(5点満点)