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下水道整備で新基本構想

2006年07月15日 17時26分47秒 | 下水道
下水道整備で新基本構想 2006.07.15

旧市町分を抜本的見直し
石巻市が策定大詰め/


 石巻市は、合併前の旧市町から受け継いだ下水道の整備構想を総合的に見直し、新市全域の汚水処理事業手法などを新たに定める下水道整備基本構想を策定している。地域特性に配慮して集合処理区をきめ細かに設定するとともに、事業の費用対効果、効率性に重点を置いた長期的なマスタープランにする。建設部を中心に本庁各部と総合支所を網羅した策定作業は大詰めを迎えており、九月にも具体的な構想を描き出し、国、県との調整に入る。

 汚水処理施設は、世帯ごとに浄化槽を設ける個別処理と、地域単位で整備する集合処理に大別される。集合処理はさらに、広い面積をカバーする公共下水道、集落単位となる農業集落排水と漁業集落排水に分類される。

 石巻市に合併した旧一市六町はそれぞれに下水道整備プランを定めて地域・集落に沿った事業手法や処理区を設定。県下水道整備基本構想(一九九五年度策定、二〇〇二年度見直し)と整合させて下水道整備事業を進めてきた。

 新市になったのを契機に、旧市町のプランを検証するとともに、市全域の事業区域設定を点検。既に下水道整備事業が始まっている地域や、いまだに事業手法が決まっていない「空白地帯」も含めて、抜本的な見直しを進める。

 新市の下水道整備基本構想は、地域の特性に適合するかどうかを最重点に策定。処理施設の耐用年数と事業費用が適正か、処理水の放流先と計画の効率性などもしっかりと検証する。

 特に家屋が散在して事業手法を見定めにくかった地域や、下水道幹線までの距離が離れている集落などの空白地帯で、どの汚水処理方式を採用するのか注目される。

 石巻市では、旧北上川を挟んで旧市の西側(旧河南町の一部含む)と東部(旧河北町と桃生町の一部含む)の市街地で流域関連公共下水道を事業化。飯野川地区で単独公共下水道、北上・雄勝・牡鹿(鮎川)の三地区で環境保全公共下水道を事業着手している。さらに旧桃生の倉埣、旧河南の鹿又、和渕などで農業集落排水、半島部の月浦・侍浜で漁業集落排水を実施している。

 市内全体の下水道整備率(〇五年度末現在)は公共下水道42・4パーセント、農業集落排水4・6パーセント、漁業集落排水0・1パーセント、共同浄化槽0・7パーセント、個人浄化槽13・7パーセントで、計61・6パーセントとなっている。