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水道水や下水の放流水の落差を活用したマイクロ水力発電を

2009年11月24日 15時32分24秒 | 下水道
2009年11月23日
島根県の下水道発電
島根県では県民の声として、下水道でのマイクロ水力発電の提案があっていました。それに対する県からの回答もあわせてご覧下さい。


水道水や下水の放流水の落差を活用したマイクロ水力発電を

【提案】

 水道は、高い位置にある浄水場から落差を利用して各家庭に配水されています。今、水道を発電に利用する「マイクロ水力発電」が注目されているそうです。川崎市では、日本自然エネルギーと協同で、浄水場と配水池の間の落差を使った「マイクロ水力発電」に取り組んでいます。一方、下水処理水を発電に利用する動きがあります。東京都では、下水処理場からの放流水の落差を使ったマイクロ水力発電を計画しています。水道水や下水処理水は、24時間流れており、風力や太陽光のように天候に左右されることもなく、安定的な発電が可能です。島根県内では今後、下水道の整備が進みます。県では江の川水系などで水道事業もなさっています。日本自然エネルギーなどの発電事業者と連携して、水道水や下水の放流水の落差を活用したマイクロ水力発電を設置してはどうでしょうか。


【県からの回答】

 島根県企業局が行っている水道事業は、水道用水を高い位置にある配水池にポンプで圧送し、そこからの落差を利用して市町村の受水地点まで送水しています。この落差は、遠く離れた受水地点に水道用水を送るために必要なエネルギーです。
 仮に、配水池からの落差を利用してマイクロ水力発電を行いますと、その発生した電気エネルギーに相当する量は送水に必要なエネルギーの減少につながります。そのため送水の水圧は低下することとなり、受水地点までの送水が困難となります。
 また、ご提案にありました川崎市の事例は、浄水場の方が配水池より高い標高に設置されており、その落差を利用して発電するものです。しかしながら、本県では浄水場の方が低い標高に設置されているため、その間の落差を利用したマイクロ発電も不可能です。
 しかし、島根県企業局は、地域に分散している地域新エネルギーを積極的に活用した中小水力発電並びに風力発電の開発に携わっており、これからも身近にある未利用エネルギーの活用に目を向けていきます。(企業局経営課)

 下水処理場を活用した新エネルギーの開発は、重要な課題であると考えています。下水処理場での新エネルギーとしては、汚泥を活用したバイオマスエネルギーと風力、太陽光、水力等の自然エネルギーが考えられます。
 現在、島根県では下水処理場から発生するガスを燃焼させ汚泥発酵槽を加温するなど、新エネルギーの活用に努めています。
 マイクロ水力発電は、これまで発電に適さないと考えられていた低流量、低落差でも発電できるものであり、下水放流溝で発電が可能となりました。
 しかし、島根県内の下水道は整備途上であり、下水放流量の増加に見合った発電設備を整備する必要があり、その建設コスト並びに導入時期を含め、その実現の可能性を検討中です。(下水道推進課)