始まれば終わりがきます。3月2日に始まった南座の花形歌舞伎も24日が千穐楽でした。初めから初日と千穐楽は絶対行こうと思ってて、お友達に千穐楽は取っていただきました。桜が1列10番で松が2列13番。中日近くの16日にも行きましたが、千穐楽までにも何度も23日行こうかと悩んで悩んで戻りチェックを毎日してました。本当に毎日見に行きたいこんな舞台は私には初めてでした。それでも千穐楽あるから我慢をして千穐楽は全てを目に焼き付けようと思ってました。高島屋でお弁当買って南座へ。
中に入って雨も降ってたので傘とかコートをロッカーに入れて、隼会しか入ってないけど番頭さんにご挨拶をして差し入れを渡しました。そして口上はケンケン。ケンケンの口上は2回目だけど、これで最後っていうのがあるのかなんかとても気持ちが入っていた気がします。初回と同じような話やったけどここまでやってきた日々があるので、私も数回見てるからうんうんって感じやった。撮影タイムには壱くんが出てきはって、ああやっぱり最後の日やなあって思いながら彼らの姿をカメラに収めました。
そして始まった女殺油地獄。私、壱くんには申し訳ないけど隼人の姿を一瞬も見逃したくなくて、こんなにずっとガン見し続けたのは初めて。でも芝居の始まりの頃のあほぼんが家を追い出されて借金して、その借金で親に迷惑かけたくないとお金を借りに言って、理不尽に人殺しをする変化を目を凝らして見ました。かぶりで油もかぶるかもやったのでとりあえず配られえたカバーは芝居の邪魔をしないように初めから広げておいた。ケンケンのお吉に対するやきもちも最高潮やったな、今日(笑 家を追い出される時の親の話を聞きもせずお金の勘定してる与兵衛の可愛いらしいこと。瞬きもせずに見たわ。追い出されて花道ふらふら歩いてくる時には既にあほぼんではなくなってて、思い詰めて金を借りるしかないと切羽詰まってやってくる。口調も全くちゃうし、実はこの時には既に殺してでもって思ってるんかなって思ったり。。。でもお父さんとお母さんの話を聞いてちょっとは改心したんかと思うけど、変な屁理屈でお金を無理に借りようとして断られて借金を返す時刻が近づく鐘がなって、いよいよもうあかん殺してでもお金がいるんやとお吉さんに襲い掛かる与兵衛の目が怖い。もうすっかり行ってるの。あんな目がよくできるよまじで。その目と目があったような気がした時は殺されるかと一瞬ゾクッとしました。殺人を楽しむ与兵衛の表情もしっかり目に焼き付けました。お吉が死んだこに気づいた時に一瞬我に返るけどでもお金を盗むことには躊躇せず。懐にお金を全部入れて花道をよろよろ歩く姿も最後まで見届けました。見終わった後ぐったり疲れたわ。でも、隼人くんの与兵衛をしっかり見届けたわ。ニザ様のDVDも持ってますがしばらくは見る気にならへんなあ。上書きしたくないです。。。そして、将門。桜はケンケンと壱くん。ケンケンの踊りキレッキレ。壱くんはあの殺された後にこれを踊るのはほんまにしんどいやろうなあと思うけど、二人の息もピッタリでガマガエルも身体能力素晴らしく、お弟子さんたちのアクロバットも成功でほんまによかった。最後ケンケンも一生懸命舌を出してました。桜が終わった後はまた虎屋でKおりちゃんとお茶をした。ちょっと私は真剣に見すぎてぐったりよ。そして松の部が始まる20分くらい前に中に入って、この大千穐楽は飾ってるポスターとかの抽選があってまずは申し込んだけど、私何がほしいかを選ぶの忘れてもうここで終わった。。。(笑 そして最後の口上は壱くん。壱くんバスガイドのように四条通に飾ってた旗を持ってお弁当やらアクスタやら番附やらどこの売り子さんって感じで最後のセールスに頑張ってはった。お芝居の説明が終わって撮影タイムになったら、みなーみなちゃんと後ろ向けのはーちゃんが!桜で壱くん出てきたし絶対はーちゃん出てくるよねって思ったわ。はーちゃん、ハイテンションに花道で拍子を取って上手にこようとしたら壱くんに時間ないからって止められてた(笑
そしたら、ケンケンも出てきはってわーい三人揃った!
やっぱり千穐楽はええなあと思いつつ、写真を撮らせていただきました。河庄は面白かったよ、初日、先週より治兵衛と孫右衛門のやりとり息があってて。横で泣いてるだけの壱くんも治兵衛の言葉にいちいち反応してはって、ずっとあの体制でほんましんどいと思うわ。。。隼人くんの上方弁も成長が見えたよー。そしてほんまに最後の演目は隼人くんと壱くんの忍夜恋曲者。何が恋は曲者なんかわからん演目やけど、隼人くんも最後やし回転数がすごかった。目が回りそうで。踊りも力入ってたね。ケンケンとこの役をダブルキャストはなかなか勇気がいると思ったけど、隼人くんは隼人の味で良かった。幕が降りた。。。拍手が止まらへん。三人が舞台に正座してご挨拶してくれはった。でもまだ止まない拍手。三階から南座のスタッフのみなさんが降らせた桜の花吹雪が舞いながら、幕が開いたら三人が立ってはった。そして三人がご挨拶。まずはケンケンからでケンケンは南座のハッピをきてはって、壱くんが南座の頭取ですって紹介しはって笑ったわ。ケンケンも南座の人間ですみたいな挨拶から始まって笑わせたけど、本人泣いてはったよ。とにかくすべてに感謝してこれからも愛する歌舞伎のために頑張って行くと。そして次ははーちゃん。挨拶の前からもう胸一杯な顔してはって初めからちょっと詰まってはった。油地獄は秀太郎さんがあんた与兵衛やったらいいわって言われてずうっとやりたくて、その時はおさわするからと言われたけどそれは叶うことができなかったけど、今回やるという夢が叶って嬉しかった。三人の看板役者で本当にどうなるか心配だったけど今日この日を迎えることができて良かったと。涙ぐんではりました。私もうるっとしたわ。そして壱くん。壱くんは4年前の最初から座頭してはるし、この二人ほど感傷的ではなかったけどやり終えたという安堵感はあったよね。油地獄なんてお昼にやるもんじゃないよって。ほんとそうよね。その後滝夜叉姫なんてほんとありえない。でも、最後まで本当にみんな体壊すこともなく最後まで走り抜けてくれて本当に良かった。もう、明日から私はロス。。。って友達に行ったら、え!ロスに行くん?と言われて受けましたが、ロスに行けたら気も紛れるね。私は2021年の初回は香港にいたので見に来れなかったけど、2022年からは通ってます。最近は上方での舞台が増えてきていて、隼人くんも花形、松竹座、顔見世と結構関西に来てくれはるので嬉しいよね。関西での舞台が増えたらお江戸に行く回数も減るし嬉しいわ。(笑 これからも未来永劫続きますように祈ってます!