路傍の露草 ~徒然なる儘、読書日記。時々、映画。~

“夏の朝の野に咲く、清廉な縹色の小花”
そう言うに値する小説や映画等の作品評。
及び生活の単なる備忘録。

瀧波ユカリ『臨死!!江古田ちゃん 2』

2007年07月18日 | Comic[漫画]
2007年4月23日 第1刷
講談社アフタヌーンKC


いつの間にか2巻が出ていたことに今日気付き、購入。
今月の新刊かと思いきや、もう3ヶ月も前の発行。

表紙だけキャラが違う(別のマンガか?と思うくらい丁寧に描いてある)が、中身は相変わらず、一重でツリ目の江古田ちゃんがブラックなセリフを吐きまくる。

その鋭さは1巻よりパワーアップ。
4コマ漫画というのは、次第にネタ切れして段々と質が落ちるものなので、あまり期待せず購入したのだが、裏腹面白かった。


この1年のうちにすっかり人気を得た『江古田ちゃん』。
シュールで辛辣な江古田ちゃんワールドに「わかる・わかる」と共感する殺伐系一人暮らし女子というのは案外世の中に多いのか!?

主人公・江古田ちゃん(江古田駅界隈に住んでいるから江古田ちゃん。本名は不明)は、世に繁殖している“愛され系”スウィートなOLを“猛禽”と名付けて、こっそり敵愾心を持つ。
このマンガが支持を得るということは、エビちゃんOLに反発心を抱く女性は、意外に多いということで、「CanCam」「AneCan」全盛の今の情勢を見れば非常に興味深い。
さて、一体どちらがマジョリティなのだろう。



オンナの赤裸々な生態と思考を暴く『江古田ちゃん』もいいが、同じ“毒”系ショートストーリーなら、私は『サイボーグサラリーマン メカ☆アフロくん』(ダ・カーポ連載。単行本は2冊刊行中。マガジンハウス発行)のほうが好きだ。
シュールな展開の中に、サラリーマン社会の寂寥すら滲む名作。


Amazon.co.jp:瀧波ユカリ『臨死!!江古田ちゃん 2』


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