路傍の露草 ~徒然なる儘、読書日記。時々、映画。~

“夏の朝の野に咲く、清廉な縹色の小花”
そう言うに値する小説や映画等の作品評。
及び生活の単なる備忘録。

小泉堯史監督『明日への遺言』

2008年04月12日 | Movie[映画]
仕事に追われて、なんやかやで、2月6日からブログ放置状態。もう4月。 なのに、テンプレートが「雪の華」(和装女性に降る雪)はないだろうと、 「アジアン」に変えてみた。土色に、浅葱色の文様。蓮の花はよい。 アジアへ旅行にいきたい今日この頃。 旅行はもちろん、興味があっても、金もないが時間もない(涙)ということで、 昨年秋から今年春にかけて、ひさびさに観たい映画が目白押しなのだが、 観られないうち . . . 本文を読む

林真理子『ミルキー』

2008年02月06日 | Book[小説]
2007年2月15日第1刷発行 講談社文庫 (2004年1月に単行本として刊行) 【裏表紙より】 ≪人妻とのつき合いは、いろいろな味をそのつど男に与える≫。 産休明けで諸橋陽子が職場復帰した。 広告代理店に勤める奥村裕一は、妊娠前の陽子と数回関係をもっていた。 子どもを産んで、以前より美しくなった彼女を、裕一は誘うが……。 表題作「ミルキー」を含む、女の秘密がぎっしり詰まった12作の短篇集。 . . . 本文を読む

成瀬巳喜男『銀座化粧』(1951年)

2008年02月04日 | Movie[映画]
監督:成瀬巳喜男 出演:田中絹代、香川京子、花井蘭子ほか 公開:1951年/モノクロ 収録:87分 【パッケージあらすじより】 銀座のバーで働きながら、一人息子を育てている主人公(田中絹代)を中心に、 その妹分(香川京子)や元同僚(花井蘭子)など様々な女の人生を描いた作品である。 夜中に、お店に花やお土産を売りに来る子供たちも登場し、終戦からまだ間もないころ、 子供も働かなければ生活できなかっ . . . 本文を読む

溝口健二『祇園囃子』(1953年)

2008年02月03日 | Movie[映画]
出演:木暮実千代、若尾文子、浪花千栄子ほか 公開:1953年/モノクロ 時間:85分 【パッケージあらすじより】 「赤線地帯」など、女性が中心の特殊な社会を題材にした映画を得意にした溝口健二監督が、 京都の花街・祇園を舞台に、そこで暮らす人々を描いた人間ドラマ。 母を亡くし舞妓志願で頼ってきた娘(若尾文子)を引き受けた売れっ子芸者(木暮実千代)は、 特定の旦那も持たずに祇園の中で頑張っていた . . . 本文を読む

林真理子『幸福御礼』

2008年02月02日 | Book[小説]
林真理子『幸福御礼』 2001年4月25日 初版発行 (1999年3月に朝日文庫として刊行) 角川文庫 【裏表紙より】 由香の夫・志郎はさえないサラリーマンだが、実は地元の河童市では名家の御曹司。 そんな志郎に、姑の春子がある日突然、河童市市長選挙に立候補しろ、と言ってきた。 姑は「政治は家業」と大はりきりだが、由香は断固反対! やがて3人は選挙の渦に巻き込まれて……。 地方都市の選挙をめぐり . . . 本文を読む

林真理子『葡萄が目にしみる』

2008年01月29日 | Book[小説]
林真理子『葡萄が目にしみる』 1986年3月10日初版発行 角川文庫 【裏表紙より】 葡萄づくりの町。地方の進学高校。自転車の車輪を軋ませて、乃里子は青春の門をくぐる。生徒会の役員保坂に寄せる淡い想い。ラグビー部の超スター岩永との葛藤。冴えない容姿にコンプレックスを抱き、不器用な自分をもどかしく思いながら過ごした思春期―。 目にしみる四季の移ろいを背景に、素朴で多感な少女の青春の軌跡を鮮やかに . . . 本文を読む

美人猫にひとめぼれ

2008年01月29日 | Diary[呟き]
気づけば、明日でちょうど、このブログを始めて半年、と1ヶ月だ(中途半端)笑 まぁ、更新しない日のほうが多いのだけど…。 ということで、ブログデザインを変えてみた。 ずっと、青地に赤の金魚と黒の金魚、という夏の壁紙だったので。 臙脂色の背景と、着物の娘の横顔にしんしんと雪の降る。 若干、渋いかしら…とも思うけど、寒波で寒さの厳しい最近にはぴったりかも。 春が待ち遠しい日々だ。 とこ . . . 本文を読む

林真理子『テネシーワルツ』

2008年01月27日 | Book[小説]
林真理子『テネシーワルツ』 1988年5月15日初版 講談社文庫 【裏表紙より】 戦後間もないころ、いつも街角に流れていた甘美なメロディー。 その大ヒット曲「テネシーワルツ」を歌ったスター歌手・葉山サチと 異父姉・向井とき江。 この二人の交錯する人生を織りなす光と闇のドラマを追いながら、 人間にとって、また女にとって幸せとは何かを問いとめる衝撃の長編モデル小説。 ************* . . . 本文を読む

皆川博子『倒立する塔の殺人』

2008年01月02日 | Book[小説]
皆川博子『倒立する塔の殺人』Murder of the Upside-Down Tower 2007年11月第1刷発行 理論社 ≪カバーより≫ 戦時中のミッションスクール。 図書館の本の中にまぎれて、 ひっそり置かれた美しいノート。 蔓薔薇模様の囲みの中には、 タイトルだけが記されている。 『倒立する塔の殺人』。 少女たちの間では、 小説の回し書きが流行していた。 ノートに出会った者は続きを . . . 本文を読む

瀬戸内晴美『花芯』

2007年12月31日 | Book[小説]
瀬戸内寂聴『花芯』 2005年2月15日第1刷発行 講談社文庫 ≪裏表紙より≫ 「きみという女は、からだじゅうのホックが外れている感じだ」。 親の決めた許婚と結婚した園子は、ある日突然、恋を知った。 相手は、夫の上司。そして……。 発表当時、著者に「子宮作家」のレッテルが貼られ、以後、長く文壇的沈黙を余儀なくされた表題作ほか、瀬戸内晴美時代の幻の傑作五編を収録。 ************** . . . 本文を読む

瀬戸内寂聴『源氏物語 巻十』

2007年12月03日 | Book[小説]
瀬戸内寂聴『源氏物語 巻十』 2007年10月16日第1刷発行 講談社文庫 ≪裏表紙より≫ 宇治の山荘を訪れた匂宮は、薫の君を装い浮舟と契ってしまう。 当代一を競う二人の間で、身も心も揺れ動く浮舟は、 苦悩の果てに死を決意。 入水するが助けられ、受戒、出家してしまう。 消息を知った薫にも、決して会おうとはせず……。 愛の大長編小説「源氏物語」、圧巻の完結篇。 **************** . . . 本文を読む

島村洋子「色ざんげ」(新潮社)

2007年10月22日 | Book[小説]
島村洋子『色ざんげ』 2001年4月20発行 新潮社 ≪データベースより≫ 「BOOK」より 十五歳で処女を喪い、芸者、女中、娼婦、妾と、男から男へ、店から店へ、転々としつつ、ついにあの事件を起こした伝説の“悪女”、阿部定。転落していく女の軌跡を描く連作短篇集。 「MARC」より その女の名は、阿部定。彼女との奔放な情交に耽溺し、何がしか人生を狂わされた男たちが、嘘かまことか、定の記憶を語る . . . 本文を読む

宮尾登美子『天璋院篤姫』上・下巻

2007年09月27日 | Book[小説]
宮尾登美子『天璋院篤姫』(上)(下) 2007年3月15日第1刷発行 講談社文庫 (1984年9月刊行の新装版) 【裏表紙より】 ≪上巻≫ 十八歳で藩主斉彬の養女となった篤姫は薩摩島津分家に生まれた学問好きな姫であった。その才覚、器量を見込んだ斉彬は画策の末、篤姫を十三代将軍家定の正室として江戸城に送り込んだ。 形ばかりの結婚に耐え、病弱な夫を支え将軍御台所として大奥三千人を見事に統べる篤姫 . . . 本文を読む

横溝正史『山名耕作の不思議な生活』

2007年09月11日 | Book[小説]
横溝正史『山名耕作の不思議な生活』 2007年8月15日初刷 徳間文庫 (1977年3月 角川書店より刊行の復刻) 【裏表紙より】 なぜ彼はあんな妙な所に住まうのか。新聞記者の秘密とは?(表題作)夫がいつの間にか双子の弟と入れ替わっている!妄想に囚われた夫人の恐怖(双生児)……横溝正史は短篇の名手でもあった。当初江戸川乱歩名で発表された作品を含む傑作集! ******************* . . . 本文を読む

行定勲監督・沢尻エリカ主演『Closed Note』

2007年09月04日 | Movie[映画]
『Closed Note(クローズド・ノート)』 監督:行定勲 出演:沢尻エリカ、伊勢谷友介、竹内結子、サエコ、永作博美 他 原作:雫井脩介 配給:東宝 【パンフレットより】 あなたは他人の秘密を覗いてしまったことがありますか? 前の住人が残した一冊のノート 読んでしまった「日記」 覗いてしまった他人の心 「日記」の恋に導かれるように彼女の恋が始まる そして、伊吹先生の「日記」は彼女の心の親友に . . . 本文を読む