ノバルティス社のSMARTに関する論文疑惑?スマートの名前 が報道されていないからでしょうか?
STAP(スタップ)細胞と間違っている人がいるのではないでしょうか?
きちんとした調査を…
2014年6/14の
毎日新聞
偽りの薬:バルサルタン事件/下 臨床に製薬会社関与 不正は氷山の一角
毎日新聞 西部朝刊
http://mainichi.jp/area/news/20140614ddp012040011000c.html
「でたらめで本来ならごみ箱行き。一流の科学者なら読まないようなレベルの低い論文だ。そのどこが悪いかを調べるなんてナンセンスだが……」。京都府立医大から論文データの検証を依頼された臨床試験のある専門家は、こうこき下ろし、苦笑した。そして続けた。「多くの研究者が実力もないのに『科学』を利用して地位と名誉を追いかけている」
降圧剤バルサルタン(商品名ディオバン)の臨床試験の「成功」は、松原弘明・府立医大教授(当時、昨年2月に退職)の業績の一つとなってきた。だが、実態はノバルティスファーマの社員だった白橋伸雄容疑者(63)にデータ解析など試験の根幹部分を「丸投げ」していた。
本来は研究者が自前で研究チームに必要な人材をそろえ、不自然なデータを見逃さない程度の勉強をしておかなければならない。「松原氏ら府立医大の研究者には、試験を行う能力や体制がないのだから、そもそもやるべきでなかった」(関係学会の幹部)。別の研究者は「製薬社員にデータを触らせるのは論外。白橋氏がやったことだからと言い逃れできない」と批判する。
日本では年間5000件近くの臨床試験が行われているという。この中には、自社製品を継続的に使ってもらうために、あるいは結果を宣伝に利用するために、製薬会社が一線を越えて関与したものが相当数あるといわれる。「今回の事件は氷山の一角。臨床試験不正がまだまだ眠っているのは間違いない」(上昌広・東京大医科学研究所特任教授)
「同一試験の学会発表と論文なのに、紹介しているグラフが一致していないのは不思議だ」。今年1月、バルサルタン論文の科学的な問題点を指摘してきた京都大病院の由井芳樹医師が、別の臨床試験で思案していた。
武田薬品工業の降圧剤「カンデサルタン」(商品名ブロプレス)を使った臨床試験。学会発表のグラフは「カンデサルタンを長期間服用していると、他の降圧剤を服用した患者よりも脳卒中などの発生率が当初は高いが、やがて逆転して下回る」ことを表していた。
武田薬品の宣伝ではこれが「ゴールデン・クロス」と称され、カンデサルタンの長所として強調されてきたが、論文のグラフではこの傾向はみられない。