プロ野球 OB投手資料ブログ

昔の投手の情報を書きたいと思ってます

アキーノ

2022-03-28 11:33:35 | 日記
1996年
ロイヤルズ、マリーンズ、エクスポス、ジャイアンツとメジャーを渡り歩き、通算31勝。3度の完封勝利も記録したキャリアを引っさげての入団だ。184センチの長身。長い手をしなやかに使い、真っすぐは90マイル(約145キロ)そこにチェンジアップを織り交ぜる投球術に、佐々木監督は「先発スタッフでバリバリやってほしい」と期待をかける。陽気でハングリーなプエルトリカンがV奪回のカギを握る。


西武・清原が珍しくバットを地面に叩きつけた。近鉄の先発アキーノに二つ目の三振(6回)を喫した時だった。3月31日の西武ー近鉄2回戦(西武)新外国人・アキーノの不思議なボールに西武打線は手を焼いていた。半速球の絶好球!と思ってフルスイングするのだが、ボールはそこから全然前に進まずスッと消えてしまう。清原が空振りしたのもそのボールだった。アキーノ自身が説明する。「あれはチェンジアップ。今日は、低めに決まって効果的だったね」日本人にはチェンジアップというと、タイミングをはずすだけの、あまり変化はしないボールというイメージがあるが、アキーノのチェンジアップこそ正真正銘のチェンジアップ。スピードは95㌔ぐらいで、しかも、手元で大きく落ちる。日本の選手はチェンジアップについてのこれまでの観念を捨てなくてはなるまい。アキーノは速球が145㌔ぐらい出る。ということはチェンジアップとの差が実に50㌔。この時間差攻撃を打ち破るのは容易なことではない。8回1死で清川にバトンタッチするまで無失点、7三振を奪ったアキーノ。近鉄はとんでもない選手を手に入れたものだ。「コントロールには自信はある。これでボクがどんなピッチャーかわかってもらえたと思う。初マウンド?思ったより緊張しなかった」受けた古久保は「あれだけゆるい球をしっかり投げられるのはすごい。チェンジアップは一球一球すべて違った変化をする」と感嘆の表情だった。元巨人のクロマティの親友で、彼から日本に関する知識もバッチリ取材。メジャー31勝はダテじゃなかった。佐々木監督に「ヨッシャ!」を12~13回プレゼントしそうだ。

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