はなのしたにて

日本スピッツのぷり(♀17歳)、小辰(♂3歳)と東京下町で暮らしています。二匹との日々をつづります。

神はサイコロをふらない

2006-06-15 23:42:49 | 本のこと
また、TVドラマの原作。
ドラマでは小林聡美が主演で、好きな女優なので一度、見ました。
(帰宅時間が間に合わず、ビデオにもとらず、その後は無理)
原作は、ドラマと設定が違っていて、残された時間は3日間。
途中まで読んだ段階では、
死者がよみがえるのは生者のため、生者のための小説って感じてました。
”黄泉がえり”のように。
もともと私は死者にかかわる儀式は生者が納得するために行われるもの。
死は無に帰すのだから、死者に対する思いは生者の気持ちを慰めるためと考えていました。
だけど、この小説は死者のための小説でした。
突然に理不尽に訪れた死を死者が受け入れるための3日間。
同時にそれは生者も救う時間でした。
文章も設定も傑作とはいえないけれど、死者が自分のために時間を使ったところが素敵でした。

癌になって、このような突然の理不尽な死に襲われることなく、
死の準備と覚悟を出来ることには感謝。

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