シリーズ平成の本音 保守本流自民党のキャッチフレーズは復古調!
12月16日の総選挙に向けて、各党が選挙用ポスターやTVでの宣伝や論戦を開始した。
自民党のポスター等でのキャッチフレーズは、“新しい日本を、取り戻す”だ。経済、教育、外交、安心を“取り戻す”と、“取り戻す”を連呼し、政権を取り戻すということなのであろう。
ということは、民主党が政権を取った2009年8月以前に逆戻りするということであろうが、有権者は2009年8月以前の自民・公明政権の復古調政治にダメだしをしている。その自民・公明政権で作られた経済、教育、外交、安心などを“取り戻す”というのであれば、またダメ出しされる可能性がある。
経済にしても、900兆円近く公的債務を積み上げ、年金を破綻させ、改革を先送りし長期の経済停滞を結果した。そして公明党と共に、消費増税と国債増発で公共事業を増加し経済成長を図るとしているが、いずれにしてもその負担のツケは国民に回されることになるので、改革作送りの旧来手法と変わらない。国民は、もうそこには戻りたくはない。
教育は、ゆとり教育が破綻し、いじめも蓋をされ、問題は先送られていた。国歌が流れても起立しない教師がいることは非常識としか言いようがないが、国旗にいちいち頭を下げて壇上に上がり、或いは“日本は天皇を中心とする神の国”と言ってみたり、復古調も教育の場に持ち込まれた。国民は、もうそこには戻りたくはない。
外交にしても、竹島、尖閣、北方4島問題ともに自民党政権下で半世紀余りにわたり先送りされてきた。そのつけが民主党に回され、その未熟さと軸がないことからつけこまれているたけだ。対中関係にしても、国防軍創設や集団的自衛権の実現を標榜する安倍体制では好転の可能性は低い。米国頼みの外交となろう。対ロシア外交についても、日本側が日米集団安全保障体制に向かうのであればロシアとの関係は冷え込むであろう。国民は、もうそこには戻りたくはない。
北朝鮮が12月12日ミサイル発射実験を敢行したことを受け、保守系紙等が盛んに安全保障問題が争点として浮上しているとしてタカ派的安全保障論を後押ししている。だが国防軍を創設し、兵力を増強するとなれば、それでなくても少子化等で自衛隊に人が集まらない状況を考えると、徴兵制度導入も視野に入っていると見て良いだろう。多くの国民は徴兵制には戻り、国防という名の下で戦争をし、多くの命を散らしたく北朝鮮が12月12日ミサイル発射実験を敢行したことを受け、保守系紙等が盛んに安全保障問題が争点として浮上しているとしてタカ派的安全保障論を後押ししている。だが国防軍を創設し、兵力を増強するとなれば、それでなくても少子化等で自衛隊に人が集まらない状況を考えると、徴兵制度導入も視野に入っていると見て良いだろう。多くの国民は徴兵制には戻り、国防という名の下で戦争をし、多くの命を散らしたくはないだろう。
安全にしても、原子力の安全神話を作り、市町村を交付金、補助金漬けにし、“原子力で豊かな村つくり”など原子力発電を宣伝、普及させ、福島の原発事故を招いた。国中をコンクリートで固めて来たが、ゆる~い防災対策で三陸大津波の大被害を招いた。国民は、もうそこには戻りたくはない。
そして“新しい日本を、取り戻す”とは何なのだろう?“新しい日本”であれば、これから「創り出す」ものであって“取り戻す”ものではない。言葉で清新さを出そうとしているのだろうが、古い日本を持ち出して来て、新しいと言われてもピンと来ない。保守性、復古性がにじみ出ている。国民はもうそこには戻りたくはない。
今回の選挙で、同党がある程度勢力を回復するだろうが、今後の日本を創り出して行くためには、過去のあやまちをきちんと評価して、反省すべきことは反省してリセットしなければ前へは進めないであろう。(2012.12.05.)(All Rights Reserved.)(不許無断引用)
12月16日の総選挙に向けて、各党が選挙用ポスターやTVでの宣伝や論戦を開始した。
自民党のポスター等でのキャッチフレーズは、“新しい日本を、取り戻す”だ。経済、教育、外交、安心を“取り戻す”と、“取り戻す”を連呼し、政権を取り戻すということなのであろう。
ということは、民主党が政権を取った2009年8月以前に逆戻りするということであろうが、有権者は2009年8月以前の自民・公明政権の復古調政治にダメだしをしている。その自民・公明政権で作られた経済、教育、外交、安心などを“取り戻す”というのであれば、またダメ出しされる可能性がある。
経済にしても、900兆円近く公的債務を積み上げ、年金を破綻させ、改革を先送りし長期の経済停滞を結果した。そして公明党と共に、消費増税と国債増発で公共事業を増加し経済成長を図るとしているが、いずれにしてもその負担のツケは国民に回されることになるので、改革作送りの旧来手法と変わらない。国民は、もうそこには戻りたくはない。
教育は、ゆとり教育が破綻し、いじめも蓋をされ、問題は先送られていた。国歌が流れても起立しない教師がいることは非常識としか言いようがないが、国旗にいちいち頭を下げて壇上に上がり、或いは“日本は天皇を中心とする神の国”と言ってみたり、復古調も教育の場に持ち込まれた。国民は、もうそこには戻りたくはない。
外交にしても、竹島、尖閣、北方4島問題ともに自民党政権下で半世紀余りにわたり先送りされてきた。そのつけが民主党に回され、その未熟さと軸がないことからつけこまれているたけだ。対中関係にしても、国防軍創設や集団的自衛権の実現を標榜する安倍体制では好転の可能性は低い。米国頼みの外交となろう。対ロシア外交についても、日本側が日米集団安全保障体制に向かうのであればロシアとの関係は冷え込むであろう。国民は、もうそこには戻りたくはない。
北朝鮮が12月12日ミサイル発射実験を敢行したことを受け、保守系紙等が盛んに安全保障問題が争点として浮上しているとしてタカ派的安全保障論を後押ししている。だが国防軍を創設し、兵力を増強するとなれば、それでなくても少子化等で自衛隊に人が集まらない状況を考えると、徴兵制度導入も視野に入っていると見て良いだろう。多くの国民は徴兵制には戻り、国防という名の下で戦争をし、多くの命を散らしたく北朝鮮が12月12日ミサイル発射実験を敢行したことを受け、保守系紙等が盛んに安全保障問題が争点として浮上しているとしてタカ派的安全保障論を後押ししている。だが国防軍を創設し、兵力を増強するとなれば、それでなくても少子化等で自衛隊に人が集まらない状況を考えると、徴兵制度導入も視野に入っていると見て良いだろう。多くの国民は徴兵制には戻り、国防という名の下で戦争をし、多くの命を散らしたくはないだろう。
安全にしても、原子力の安全神話を作り、市町村を交付金、補助金漬けにし、“原子力で豊かな村つくり”など原子力発電を宣伝、普及させ、福島の原発事故を招いた。国中をコンクリートで固めて来たが、ゆる~い防災対策で三陸大津波の大被害を招いた。国民は、もうそこには戻りたくはない。
そして“新しい日本を、取り戻す”とは何なのだろう?“新しい日本”であれば、これから「創り出す」ものであって“取り戻す”ものではない。言葉で清新さを出そうとしているのだろうが、古い日本を持ち出して来て、新しいと言われてもピンと来ない。保守性、復古性がにじみ出ている。国民はもうそこには戻りたくはない。
今回の選挙で、同党がある程度勢力を回復するだろうが、今後の日本を創り出して行くためには、過去のあやまちをきちんと評価して、反省すべきことは反省してリセットしなければ前へは進めないであろう。(2012.12.05.)(All Rights Reserved.)(不許無断引用)