経済なんでも研究会

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トランプ大統領の 頭のなか (下)

2018-06-13 07:36:55 | トランプ
◇ 1-3月期の対日赤字は151億ドル = G7首脳会議は滅茶苦茶な結果に終わったが、トランプ大統領はここでも得点を挙げた。というのも、EUとの間で貿易問題を協議する新たなワク組みを創る合意を取り付けたからである。すでに日本とは、7月から貿易協議を始めることが決まっている。トランプ大統領も6対1では大変だが、個別の交渉に持ち込めばアメリカの力を十分に発揮できると踏んでいるわけだ。

トランプ大統領の頭のなかには、こんな数字がぎっしり詰まっているに違いない。米商務省の集計によると、ことし1-3月期の貿易収支は合計で1556億ドル(約17兆円)の赤字。その内訳は対中国が934億ドル、対EUが304億ドル、対日本が151億ドルの赤字といった具合。これらの赤字を、2国間の個別交渉で減らそうとしているわけだ。

モノの輸入を減らせば、国内の生産は増える。このことは理論的に正しい。しかし相手国が報復措置としてアメリカ製品の輸入を制限すると、その分アメリカ国内の生産は落ちる。だがトランプ大統領は、鉄鋼や自動車の生産が伸びて選挙の票につながれば、それでいい。たとえば報復関税で電子機器の輸出が伸び悩んでも、それは民主党の地盤だから構わないと考えているように見受けられる。

中間選挙に勝って、自身も2年後の選挙で再選される。歴代の大統領が出来なかったことを成し遂げ、歴史に名を残す。トランプ氏の頭は、その将来像でいっぱいだ。だからシンガポールでの米朝首脳会談も成功させなければならなかった。その勢いをかって、7月からの日米貿易交渉にも臨んでくる。日本側は、どう対抗するのか。

       ≪12日の日経平均 = 上げ +74.31円≫

       ≪13日の日経平均は? 予想 = 上げ


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