2010年5月10日大統領選、上院議員選、下院議員選、知事選、その他の地方選挙が同時に行われる。
5月10日の総選挙の有権者数は約5000万人。約1万7000のポストに8万5000人以上が立候補。
初めて電子投票が導入され、これまで最長で1カ月かかっていた開票作業は3日に短縮すると期待されている。が・・・・・・・
世論調査では、大統領選は、故コラソン・アキノ大統領の長男、ベニグノ・アキノ上院議員がトップ、ビリヤール上院議員が追う人気。アロヨ大統領の後継与党候補、チョドロ前国防相は、エストラーダ前大統領にも届かぬ人気で大苦戦中。
誰が次期フィリピン大統領になっても、財政再建、インフラ整備、イスラム過激派との和平、汚職根絶など、難題は山積。
今回の大統領選挙立候補したユニークな方々。
選挙管理委員会に1番目に出馬を届け出たのはリゴベルト・マデラ(Rigoberto Madera)氏(62)。
「ダイヤのエース元帥、地球軍最高司令官、皇帝、最後の救世主」と自己紹介。マデラ候補は、6年間のフィリピン大統領の任期は将来への足がかりでしかない。「バラク・オバマ(Barack Obama)大統領の次を目指して、米大統領選にも出馬するつもりだ」と報道陣に豪語。
マデラ氏と先を争って届け出たもう1人の候補。ジョージ・サミア(George Samia)氏(60)。
本名よりも「サミア・マノク(Samia Manok)」のニックネームで「ニワトリのサミア」と呼ばれる。
パーティー用のラッパを吹き、Tシャツを配りながら届出に来た候補。ダニエル・マグティラ(Daniel Magtira)氏(49)。
Tシャツに、「ダニエル・マグティラに一票を」のメッセージをプリントそのTシャツを着用して届出にきた。
マグティラ氏が立候補した理由。フィリピンの電圧を220ボルトから110ボルトに減らすためで、「米国みたいに110ボルトにすれば、わが国も進歩する。万が一誰かが感電した場合にも悪くない政策だと思う」と「改革」を説明している。
ただし通常、選管はこうした候補たちの多くは「当て馬候補」だと宣言し、公布前に立候補者名簿から除外されることが多い。
懲りないというか分かっていないというか、出馬を表明しているジョセフ・エストラダ(Joseph Estrada)前大統領。98年にB級映画俳優から大統領になったが、3年後に無血クーデターで追放され、不正蓄財で終身刑判決を受けながら、恩赦で釈放されたというなんとも「カラフル」な経歴の持ち主で貧民街の人気はいまだに相当なもの。
誰が当選しても新大統領が直面する問題
フィリピンはアジアで最大の財政赤字国。第1は財政の立て直し。アロヨ政権は世界経済の後退期に景気刺激策をとる必要から、2010年までに予算を均衡させる目標を放棄し、09年の財政赤字は国内総生産(GDP)の3.7%に相当する2985億フィリピンペソ(約6200億円)だった。
公然と新税を公約に掲げる候補者は誰一人いない。財政の健全化は極めて重要案件。
第2はインフラの整備。フィリピンは電力、道路、鉄道、港湾、空港など、フィリピンのインフラ投資がGDP比3%であるのに対して、マレーシア、シンガポール、タイは同5~7%。フィリピンは東南アジアで最も低い水準。
第3はイスラム過激派との和平。南部ミンダナオ島の独立を目指す「モロ・イスラム解放戦線」と和平合意に達することができなければ、頻度は低いものの暴力事件はますますエスカレートし続くことが予想されます。
極めつけは汚職の根絶。フィリピンは汚職のため、行政の質が非常に低く、国際ビジネス環境の順位付けで常に低位に甘んじている。すべての候補が汚職根絶への意欲を表明しているが、アキノ氏が「クリーン」な公約で最も信頼できる候補だ。が、汚職は多岐にわたっている問題で、公務員資質改革、司法改革を網羅しないと意味を成さないかも。
アロヨ政権の末期、フィリピンではさまざまな難題に直面している。経済環境の悪化が原因とみられるものもあるし、アロヨ政権末期の無策によるものなのかな。
現在、アキノ候補がビリヤール候補に対して優勢を保っているが、同国の政治制度の仕組みを考えると、たとえば、アキノ候補が大統領選に勝利を収めても、主要経済政策で劇的な変化をもたらす見込みは非常に少ないのかもしれません。
今回の投票日前夜にばら撒かれる茶封筒の中身は、果たして?
前回のマニラ市会議員選挙の際に入っていたのは、ニノイアキノ殿でした。
5月10日の総選挙の有権者数は約5000万人。約1万7000のポストに8万5000人以上が立候補。
初めて電子投票が導入され、これまで最長で1カ月かかっていた開票作業は3日に短縮すると期待されている。が・・・・・・・
世論調査では、大統領選は、故コラソン・アキノ大統領の長男、ベニグノ・アキノ上院議員がトップ、ビリヤール上院議員が追う人気。アロヨ大統領の後継与党候補、チョドロ前国防相は、エストラーダ前大統領にも届かぬ人気で大苦戦中。
誰が次期フィリピン大統領になっても、財政再建、インフラ整備、イスラム過激派との和平、汚職根絶など、難題は山積。
今回の大統領選挙立候補したユニークな方々。
選挙管理委員会に1番目に出馬を届け出たのはリゴベルト・マデラ(Rigoberto Madera)氏(62)。
「ダイヤのエース元帥、地球軍最高司令官、皇帝、最後の救世主」と自己紹介。マデラ候補は、6年間のフィリピン大統領の任期は将来への足がかりでしかない。「バラク・オバマ(Barack Obama)大統領の次を目指して、米大統領選にも出馬するつもりだ」と報道陣に豪語。
マデラ氏と先を争って届け出たもう1人の候補。ジョージ・サミア(George Samia)氏(60)。
本名よりも「サミア・マノク(Samia Manok)」のニックネームで「ニワトリのサミア」と呼ばれる。
パーティー用のラッパを吹き、Tシャツを配りながら届出に来た候補。ダニエル・マグティラ(Daniel Magtira)氏(49)。
Tシャツに、「ダニエル・マグティラに一票を」のメッセージをプリントそのTシャツを着用して届出にきた。
マグティラ氏が立候補した理由。フィリピンの電圧を220ボルトから110ボルトに減らすためで、「米国みたいに110ボルトにすれば、わが国も進歩する。万が一誰かが感電した場合にも悪くない政策だと思う」と「改革」を説明している。
ただし通常、選管はこうした候補たちの多くは「当て馬候補」だと宣言し、公布前に立候補者名簿から除外されることが多い。
懲りないというか分かっていないというか、出馬を表明しているジョセフ・エストラダ(Joseph Estrada)前大統領。98年にB級映画俳優から大統領になったが、3年後に無血クーデターで追放され、不正蓄財で終身刑判決を受けながら、恩赦で釈放されたというなんとも「カラフル」な経歴の持ち主で貧民街の人気はいまだに相当なもの。
誰が当選しても新大統領が直面する問題
フィリピンはアジアで最大の財政赤字国。第1は財政の立て直し。アロヨ政権は世界経済の後退期に景気刺激策をとる必要から、2010年までに予算を均衡させる目標を放棄し、09年の財政赤字は国内総生産(GDP)の3.7%に相当する2985億フィリピンペソ(約6200億円)だった。
公然と新税を公約に掲げる候補者は誰一人いない。財政の健全化は極めて重要案件。
第2はインフラの整備。フィリピンは電力、道路、鉄道、港湾、空港など、フィリピンのインフラ投資がGDP比3%であるのに対して、マレーシア、シンガポール、タイは同5~7%。フィリピンは東南アジアで最も低い水準。
第3はイスラム過激派との和平。南部ミンダナオ島の独立を目指す「モロ・イスラム解放戦線」と和平合意に達することができなければ、頻度は低いものの暴力事件はますますエスカレートし続くことが予想されます。
極めつけは汚職の根絶。フィリピンは汚職のため、行政の質が非常に低く、国際ビジネス環境の順位付けで常に低位に甘んじている。すべての候補が汚職根絶への意欲を表明しているが、アキノ氏が「クリーン」な公約で最も信頼できる候補だ。が、汚職は多岐にわたっている問題で、公務員資質改革、司法改革を網羅しないと意味を成さないかも。
アロヨ政権の末期、フィリピンではさまざまな難題に直面している。経済環境の悪化が原因とみられるものもあるし、アロヨ政権末期の無策によるものなのかな。
現在、アキノ候補がビリヤール候補に対して優勢を保っているが、同国の政治制度の仕組みを考えると、たとえば、アキノ候補が大統領選に勝利を収めても、主要経済政策で劇的な変化をもたらす見込みは非常に少ないのかもしれません。
今回の投票日前夜にばら撒かれる茶封筒の中身は、果たして?
前回のマニラ市会議員選挙の際に入っていたのは、ニノイアキノ殿でした。
本当です。余計なことに巻き込まれないために、決して関わらないが原則です。w
余計な事に巻き込まれたらたまりません。