名古屋出張のついでに久々にトヨタ会館に寄りますと、
先日発表したばかりの新型カムリが入口ホールでお出迎え。
ハイブリッドとはいえ、内燃機関のガソリン車らしく、吸気に必要なフロントグリルが強調されたデザインですね。
一方で、先週末から生産開始となったテスラのモデル3は、EVなので内燃に必要な吸気の必要がなく
フロントグリルがつるっとのっぺらぼうになってるのが印象的。
LC500も、フロントグリルがすばらしく造りこまれている。まさにガソリン車ゆえの匠デザインですね。
とはいえ、最近になってガソリン車の販売禁止をインドが2030年までに、フランスが2040年までにと続いて発表し、この流れは、他の国にも拡大波及してゆくでしょう。
そうすると、このLC500しかり、今全盛のハイブリッド車はいずれ店頭から消えることになります。
そしてハイブリッドに代わる未来の車として燃料電池車を推すトヨタですが、他社の多くがEVに軸を据える中、勝算はいかに。
EVは10年もたてば電池劣化で走行距離も落ちて、バッテリーの交換か新車への買い替えを強いられる。
なのでバッテリーコストがどこまで下がるかが普及の鍵なのでしょう。パナソニックはテスラと手を組み未来に向けた取り組みを始めています。
一方で燃料電池車はガソリン車と同様に、充填すれば新車時とそう劣らず走らせることができるだろうけど、
トヨタだけが熱く、インフラが整いそうにない、というか水素ステーションなんてどこかで1度しか見た事がない。
それでも水素車をあきらめない同社には、やはりエコな未来への強いこだわりがあるのでしょう。
2006年のスーパーボウルで流れたハイブリッドカムリのCMでは、
「どうしてハイブリッドに乗るの?」と、米国生まれで流暢な英語をしゃべる息子の問いに
「For Your Future(お前の未来のためだよ)」と、移民してきた父がスペイン訛りのたどたどしい英語でこたえます。
続いて、「お父さんはどうして英語を勉強するの?」という息子の問いに
、
同じく「For Your Future(お前の未来のためだよ)」と父がこたえます。
10年前の、ガソリンからハイブリッドへと移行しようとする時代をうまく捉えたCMでした。
しかしそれから10年、まさかハイブリッドの対抗としてEVがこれほど注目をあびるとは、
そして当時ベンチャーにすぎなかったテスラが時価総額でGMを超えるなんて誰も想像しなかったでしょう。
EVか、燃料電池車か、はたまたまだ知らないテクノロジー車か、そう遠くない10年先、そして20年先の未来にはどんなクルマが走っているのか。
どうであれランクル乗りとしては、ディーゼル廃止という状況にはなってほしくない!というのが実は本音だったりします。
私にはジブリ作品のもののけが想起されました。
対して近頃のルノーも生物的な感じを受けていましたが、こちらは力強いカラリとした感じがします。
陰と陽のような対比におもしろみを感じます。