こういうふうに『 愛と光との生活 』の本の中で私は説明しておいたのでありますが、
黒住教祖の『 あるものは皆吹き払え大空の無きこそ もとのすがたなりけ 』なんて、
実にいい歌ですね。僕は黒住教が好きなのです。
これは仏教の「空」の哲理にも通じます。
「悪があるある」と思っている限り、それを掴んで払い除(の)けようと思っても、
中々それは払い除けられない。
悪いものがあると思うから ー そして、「 心に思えば思う通りに現われる 」 というのが
仏教で説く“三界唯心”の真理であるから、そうなるのです。
三界とは 欲界・色界・無色界という人間が生まれ出て来る三種の現象界のことです。
“三界”即ち現象界は“唯心”即ち心の現わす所であるというのが“三界唯心”です。
自分は罪悪深重の凡夫であると心で思うから、形の世界に罪悪深重の姿が出てくる。
そんな悪い姿を心で掴むからいかんのです。
そこで必要なのは、『 あるものは皆吹き払え大空の無きこそ もとのすがたなりけれ 』ですね。
だからどんな悪いものも、罪悪深重も、罪の子も、こんな失敗した、あああんな悪いことがあった ー
そんなこと皆な大空に吹き払って忘れるんです。そんなものは本当は非実在(ない)んです。
つづく・・・
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