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『 人間性の解剖 』  栗原 得二 著  自 序

2019-01-04 23:42:07 | 今日の光明法語

< 私は人間を解剖して、その奥にひそむ所の暗黒なるリビドーを突きつめあげた
あげく、その奥にもっと聖き所の神秘なるものがあることを発見したのである。>

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『 人間性の解剖 』  栗原 得二 著 ( 昭和24年2月1日発行 ) 日本教文社

( 本カバー 推薦文 )

医学博士 徳久克己氏 曰(いわ)く

余(よ)の共同研究者たる栗原氏が 深い信仰と該博(がいはく)な分析の
知識・経験とを以て 徹底的に人間性の奥底を解剖し、真の幸福が奈辺に
有(あ)るかを説く。余(よ)は 確信を以て本書を推薦したい。

自 序

此書は驚くべき人間の心の秘密の書である。
この書は人間を知ろうとするものの必読の書である。
この書は人間性の深刻なる研究である。

フロイドがその驚くべき天才をもって、美しく見えるところの人間の仮面を
剥(は)いで、その奥にどんなに深刻なる‘あるもの’があるかを剔抉(てっけつ)した。

人間性を研究せんとする者はその深淵の泥沼のような醜くさの奥から
人性の研究をはじめねばならない。そうでないと次のような深刻な問題は
解決がつかないのである。

何故良妻があるのに良人は放蕩するか。人間は何故嫁と姑とは争わねばならないか。
何故一人の貞淑な妻に満足しないで、却って容貌や、品位や、美しさの劣っている
ような娼婦型女性に魅せられねばならないか。

何故互に愛していながら父親や母親と子供との間に葛藤が展開され、
何故、ある娘は婚期がおそいか。何故ある息子は放蕩をするか、金銭を盗むか。

何故人間は太宰治のように自殺を計りたくなるか。何故人間は病気となるか。
何故人間は不幸災難にかかるか。

誰でも知らなければならないことで、滅多に書物には書いていない人間性の
秘密がある。この秘密は、近頃流行する性問題の書を読んでも、
肉体的なエロテチシズムばかり書いてあって、その奥にある人間の深い本性などは
書いていない。本書はこれらの問題を解決せんとして書かれたものである。

更に又、本書は人生の価値創造に最も根本的な土台となるものを
人間性の奥から掴み出して来ようとしたものである。

人生の価値は、人間が自己の中に建設した所の理想の高さだけのものである。
もし人間が人格の理想を失ってしまうならば、それは人生の破壊であり、
地獄への墜落である。

終戦以来、人間の解放が性的自由の解放にまで及んで来た時、ややもすれば、
人間の内的理想は崩れようとするのである。

人格の理想の建設こそ吾々の住む人生の真の意味に於ける建設であるのである。
しかし、性の解放は人格の理想と衝突しないであろうか。
性の自由奔放こそ、本当に人格の解放であるであろうか。

ここに吾々は深く沈思して自己内在の世界に目を向けなければならない時期に
到達していることを感ずる。

青年はいと高き世界に憧憬しながら、性欲の悪魔的誘惑によって、それとは逆な
世界に墜落しようとしているのである。それを調和せしむる道はないであろうか。

私はこの書に於て、恋愛と性欲と結婚との問題を取り扱い、
それを精神分析の光に照らして、人間とは如何なるものであるかということを
知ることによって、一度もっとも見苦しき面を通過することによって、
光の世界を指示せんとしたのである。

フロイドの精神分析は如何なる文化も、文明も、如何なる高尚と見える精神作用も
悪くリビドー(性本能)の昇華であるというのである。これは一面に於ては正しい。

私は本書の最初の部分にこの面から人間なるものを、その奥底の内臓の
もっとも見苦しい所までも解剖したのである。しかし解剖するだけでは
救いがない。フロイド的分析には救いがないのである。

その解剖された暗黒面を通して輝いてくるところの光、解剖されたる肉と肉とが
縫い合わせられて癒着して健全なる肉体とならしめるところの不思議な力は
どこから来るか、それは既に性本能の世界ではないのである。

私は人間を解剖して、その奥にひそむ所の暗黒なるリビドーを突きつめあげた
あげく、その奥にもっと聖き所の神秘なるものがあることを発見したのである。
性欲と恋愛とは人生のもっとも大いなる問題である。
この問題を解決することによって、あらゆる人生の不幸、病気、家庭の不調和が
癒されんことを念願するのである。

1948年12月17日
著 者 識

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谷口雅春先生は、 『 私はこうして祈る ー 人と時と場合に応じた祈り ー 』 はしがきに
栗原得二氏について書かれております。 




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