ボチボチいきる。

ぽいぽいです。癌と10年以上共存、現在緩和ケアへ移行。
詳細はブックマークに年表、動画有り。ピアサポートやってます。

017(最終回)

2005-08-18 07:05:53 | ガンになって(初発時)~連載/未完
カテゴリー「ガンになって~」に付いて

手術が終わった所で書きためていた手記が
追いついてしまいましたw

ブログを始めるまでを連載しようと思っていたんですけど、
再発してしまったので未完のまま「ガンになって~」は終了です。

でも、このままってのもなんですから・・・
術後の経過を簡単に報告ってことで記させていただきます。
あんまり今回の手術後と変わらないんですけどねw


術後翌日、とっとと歩かされました。
これが入院時、一、二を争うぐらい辛かった。
手術の跡は縦に約20センチ、
腹筋がきかないってのがこんなに不便なもんかと・・・

寝返りがうてなくて腰痛にも悩まされました。
退院前には腰痛との戦いでした。

術後、最初に口にしたトマトの擂り卸の味は印象的。

結局、手術後10日で退院。入院日数は14日間でした。

食う事に関しては初発時からアグレッシブにいってました。
まあ、今回よりは気を付けていましたが・・・
お酒は退院後一ヶ月でしたねw

二週間後に初めての診察。補助化学療法で抗がん剤が始まりました。
なめてかかって電車で病院いったんですけど
体力の低下は思いのほか大きく、ちょっと落ち込みました。

病理の結果、低分化腺癌。その中でも粘液ガンって呼ばれるもの。
印鑑細胞も見受けられたという事。
リンパ節に関しては15個の所属リンパ節転移が認められた事を聞く。
目視的には手術的に取りきれたとの事。

抗がん剤はTS-1を変則的に使用していました。
2週間服用の3週間休薬。
ほとんど副作用は感じないと思ってました。

でも、投薬時の倦怠感は否めませんでした。
実際は休薬時でも感じてたんですけど・・・
これは一年後抗がん剤投与を止めて実感しました。
投薬後期には湿疹も出ましたね。

術後、約一ヶ月
経過は順調って感じで会社にも・・・
って感じだったんですけど、ここで落とし穴がありました。

蠕動痛ってのです。
胃の自律神経を取ってしまっているので腸との兼ね合いが
正常に働かなくて連動が取れなくなって苦しみました。
歳を取っているとゆっくり戻っていくから余りないようですけど
若いんでw、運動が活発だから起こるそうです。
大丈夫かなぁと思っていた矢先ですからショックでしたね、
この痛みは・・・

結局、会社への完全復帰は退院後2ヶ月掛かってしまいました。

それ以降は完全復帰って感じで、運動、食事、酒。
ほとんど健常者と変わらない感じ?って言うか
がんばってましたよ。実際にも変わらなかったけどねw
気の持ち様です。
取りきれてんだから俺は大丈夫だって思ってました。

術後5ヶ月後、一泊のキャンプを始め、
旅行にも出かけました。

術後の診察スケジュールは2ヶ月に一度の血液検査。
3ヶ月に一度のCTでした。

全然、マーカーとか上がりませんでしたね。
低分化は上がらないみたいです。
何回かCTを受け、無事に一年過ぎたってコトで
抗がん剤も止めました。

あと、一年大丈夫だったら良い感じかなって言ってました。

で、あとは最近のブログに書いてある様に・・・
一年と3ヶ月の検診で再発が確認されました。
確認くらいな感じで胃カメラを飲んだら・・・
局所再発でした。

同じ粘液ガンでした。結構、たちが悪いらしいです。
悪さはしない?けどジワジワって感じで見えないとこで
広がるらしい。柔らかいスキルスみたいな感じってとこかな?


まあ、これからは日常のブログで報告で~す。

「ガンになって~(未完)」連載終了。


016

2005-05-29 22:17:05 | ガンになって(初発時)~連載/未完
回復室で再び目がさめる。

腕の痛みは幾らか緩和されていたけど身体が重い。

周りを見渡すと隣のカーテン越しに戦友が寝ている

自分は鼻に酸素の管、お腹からも管、おしっこの管。
いろいろくっついてる。

咽が乾く。唇がぼろぼろだ。日焼けした次の日みたい・・・


もう、日は暮れそうになっていた。


再び友人医師が訪れる。手術の概要を説明してもらう。

胃の表面には病巣は出ていたけど
すい臓には浸潤がなかったので切らなくてすんだこと、
胆臓も摘出する必要がなかったこと。

当初、2/3切除ということであったが8割程切除したこと、
残念ながら第二リンパ節まで転移が認められたこと。
しかし、目に見える範囲に於いて全て廓清したとのこと、

そのために4時間だった予定時間が7時間に伸びたことを聞いた。
そして、脂肪が多くて大変っだった事を聞いた。



そりゃ、夕方になるよねぇ・・・

015

2005-05-23 02:21:09 | ガンになって(初発時)~連載/未完
「ぽいぽいさん!ぽいぽいさん!」


徹夜続きでやっと寝れた次の日に起こされる感じで目が覚める。

「眩しいぃ~ここどこ?」
手術用の照明が目に入る

「解りますか?解りますか?」
「終わりましたよ」

声にならない声でうなずく。

「あぁ~終わったんだぁ」

腕が・・・腕が痛てぇ~!
動かない。痛い。

でも、お腹はず~んと重い感じだけであんまり辛くない。


麻酔の力って偉大だ。


ストレッチャーにのせられて回復室に向かう。

次第に意識は朦朧とはしてるモノの
状況が理解できてくる。


それにしても腕がもげそうに痛い!痛い!
手術中、長い間十字架の貼付け状態でいたせいか?

エレベーターで9階へ。窓から光が長く差し込んでいる。
友人医師が近寄って来るのが見える。

結構、冷静に?最初に口にした言葉は・・・

「すい臓は?すい臓はある?」うわ言のように訴えかける。
ホントに糖尿病になりたく無いと考えてた。


「大丈夫だよ!切らなくても大丈夫だったよ」
「良かったぁ・・・」ほっとする。



ちょっと安心してまた、意識が薄れていった。

014

2005-05-13 11:33:09 | ガンになって(初発時)~連載/未完
戦友と病室を出て手術室へ向かう。

手術準備室で再び最終の確認って言うか顔合わせみたいな事。
神妙な面構えのY先生から説明を受ける。

そして手術室へ。寒い。メチャメチャ寒い。

手術台へ通される。思ったより狭い感じがする。
横向きになって背中に硬膜外麻酔。
腹切る時は全身麻酔だけどこれが一番恐かったっす。

Y先生がやったわけじゃないので、さして痛みも感じず仰向けに・・・


「手術の照明ってかっこいいなぁ」


周りでテキパキと先生たちが動いてる。

はりつけの様に左右に腕を広げた状態で右には点滴、左には血圧計。
「やっぱり寒いなぁ~」と思っていると口元にマスクが・・・


「マスク.....」と思う間もなく、意識が遠のいていった。

013

2005-04-28 01:58:00 | ガンになって(初発時)~連載/未完
手術当日


朝、5時に目が覚めてしまった。
意識ははっきり。まあ、ここまでくると落ち着いてる感じですな。

6時を過ぎると結構慌ただしくなる。

術後、回復室に移るので荷物を一つのロッカーにまとめたり
最終の確認が有ったり、浣腸したり、体重計ったり・・・

同室で同じ時間に大腸ガンの手術を受ける患者さんの奥さんが来訪。
この患者さんとは入院日も一緒。互いに順調なら退院日も同じになるらしい。
「戦友ですね!」等とお互いにエールを送りあう。

間もなく友人医師も就業前に病室に顔を出してくれた。
「9時からだから13時位には終わる感じだよね?」
「大丈夫だよ」笑顔で返される。

手術着に着替える。いよいよって感じ。

ここでストレッチャーに乗って運ばれるのかと思いきや、
6階の手術室までは歩いて行くらしい。

なんか、ドラマとかの運ばれて行く感じを期待していたのに残念。

「何かあったら、頼むわ」
友人医師に声をかけて病室を後にした。

012

2005-04-15 23:24:01 | ガンになって(初発時)~連載/未完
手術前日(2)


カラカラと点滴をしながら面会室へ
やっと病人?らしくなった。
「これで病人ぽくなったでしょ?」
胃潰瘍ってことになっている友人たちにおどけてみせた。

その日は面会時間ギリギリまで友人たちが
ひっきりなしに現れる。

友達はありがたいねぇ・・・・


明日は9時から手術。
両親には盲腸程度っていてあるので立ち会いはさせない様にした。
もしもの時の為に友人医師が勤務の傍ら待機してくれる事になった。


その夜、睡眠剤をもらって眠りについた。

011

2005-04-13 03:53:56 | ガンになって(初発時)~連載/未完
手術前日 つづき1


紫斑病で入院していた時を思い出した。
あの時たしか看護士さん、血管がなかなか見つからなくて苦労してような・・・・

「ちょっとチックとしますよぉ」
注射に弱い?方じゃないけどやっぱり針が太いって感じ。

血管に入るまでは左手は拳をギュと握った状態。

でも、いつまでたっても楽にって声が掛からない・・・?

「あれっ?やっぱり血管でないかなぁ」
「スミマセン・・・」と一本目の針を抜くY先生
「まぁ、しょうがないっすね」と、自分。


「もうちょっと上の方でやってみようかなぁ」
Y先生、ちょっと弱気?


2本目のトライが始まる・・・・。

やっぱり駄目。

Y先生、額に汗かきまくりで「すっ、すみませ~ん」
「どうします?違う先生にしてもらいますか?」訴える先生。
すっかり弱気。                        

今思えばこの時・・・

「じゃ、後一回トライしてダメだったらそうしましょうか・・・」と男気?を見せた自分。
「ハイ!」と先生。返事は元気だけど、もう余裕が無さげ?あれっ?

注射針を刺す前に念入りに血管を探る先生。

汗があごの方まで滴り落ちている。

お見舞いの友人が遅いので見に来る。目で合図して待ってもらう。

「ちっ、ちょっとチックとしますよぉ~~」
針が三たび、腕に入って来る。



「あっ痛!」・・・今度は探りやがった!?失敗だったぁ!

やっぱり、血管には入らない。
「本当にすみません、すみません」先生、涙目?

スペアの注射針も使いきって、その場にうなだれるY先生。

言葉に力なく「他の、他の先生呼んできますね・・・」
間もなく、スペアの注射針を持ってY先生、女の先生と登場。


隣の科の研修医。
結構な美形、凛とした感じで個人的に好みのタイプ?。

女先生、さっさと注射の準備。
「チックとしますよ」針が入って来る、
っと「楽にして下さい」???もう入ったらしい・・・
テープで針をテキパキと固定。

「お待たせしました」ペコリと頭を下げてニッコリ。
さっさと病室を後にする。

横でぎこちなく笑うY先生・・・・

「後で明日のスケジュールをお教えしますから・・・」と引きつった
笑顔で告げて逃げる様に病室を後にする。


アィタタァ・・・
一生懸命は判るけどぉ、しょうがないなぁ・・・・


010

2005-04-11 17:44:43 | ガンになって(初発時)~連載/未完
手術前日


朝、体重を計る・・・増えてる?入院して太るかぁ?

朝食、病院のお粥。予想はしてたけどやっぱりマズッ!
お粥と金時豆と卵、半分以上残す。

食後、Y先生と話す。「昼もこんな感じなんですか?」
「だいたい同じです」
「消化良いもんて事でしょ?それならお昼抜いてあんみつたべていい?
お見舞いで貰って残しておくのも勿体ないし・・・」
先生、しぶしぶながら
「良く噛んで食べて下さい。ばれると困りますから・・・」

やな患者でスミマセン。

あっという間にお昼。病院は朝食から昼食の間が早っ。

牛乳だけ飲んで食器を返す。その後は隠れてあんみつを食す。
ホントにこれが術前最後の食事?、ちゃんと良く噛んで食べました。
Y先生サンキュ!

今日もお見舞いに大勢来るらしい。
術後は辛いから会いに来るんだったら前にってして友達に言ってあった。

昼食後ベットでマッタリしてると、Y先生登場。
「これからはしばらく点滴で栄養を取る事になります」ってことで
手術準備も兼ねて点滴のために少し太い針を刺しておくらしい。
最近?の点滴は一回一回、針を外さずにそのままと聞いて驚く。

「入院した事はあったけどそれは知らなかった・・・」
「左腕の方が邪魔にならなくて良いよね?」と、Y先生。

見舞いの友人たちがちらほらと病室に顔を出しはじめる。
「すぐ終わるから面会室で待ってて!5分も掛からないでしょ?先生」
「うん、大丈夫だよ」
二の腕のところをゴムで縛って静脈を探し出す。


と・・・、先生顔色が変わる。

なんかイヤ~な予感。(つづく)

009

2005-03-29 20:01:54 | ガンになって(初発時)~連載/未完
入院2日目


昼前に外出。神社でおみくじを引く。「凶」が出た・・・左手一本で木に結ぶ。
こうすると苦行をした事になるから昇華されるなんて言ってたけど・・・。

顔は笑ってても、ちょっとショックでした。

昼飯へ。ごま油で揚げた天丼を食う!
濃い味。当分は食べれなくなるんだろうなぁ
こんなに量も食べられなくなるんだろうなぁ

センチになりながらも頑張って食う!

近くの遊園地へ、壊れそうで有名なジェットコースターに乗る。
ホントに入院中の外出かよ!

元気になってまた来れると良いなぁ・・・


一旦病院に戻る。ちょっと貧血気味だ。


少し日が傾く頃にゾロゾロと見舞客?が訪れる。
「で、どこ行くの?やっぱり酒は飲めないよねぇ」「あんまり早いと店やってるかな?」
なんだこりゃ?気分はほとんど宴会気分。
最後の晩餐じゃないけど、しばらくは好き勝手に食事が取れなくなるから外飯のハシゴ。

まだ、腹へって無いけど・・・まあ、常食最後の日だからネ。

本当の事を話しているTが大きい身体を丸めて携帯で店の予約を取る。
全然隠れていない・・・おい!ここは病院だって!

17時半オープンを繰り上げて17時にしてもらった。なぜかメニューはタイスキ。

昨日の夜は日本酒屋さんとか言ってたけど
さすがに手術2日前に酔っぱらって病院に戻ってきちゃまずいだろうって事で
病院近くのタイ料理屋さんに決定。
まあ、一、二本ならって事でビールで乾杯?総勢7名の宴会状態。
めでたいわけじゃないけど皆、飲んべえって事で盃を酌み交わす。

やっぱり食が細くなってる。ビールもグビグビ飲めない。
でも、明るく振舞ってくれる友人の気持ちはうれしい。

外出して良かったなぁ・・・


その日はちょっとだけ赤ら顔で病院に戻った。

008

2005-03-23 02:22:00 | ガンになって(初発時)~連載/未完
入院 初日(2)


晴れて景色の良いレストランでカキフライ定食をモリモリ食う。

窓が広くて気持ちいい感じでサービスもホテルっぽい。

でも違和感。


客にちらほらと寝間着姿の人たち・・・

まあ、自分もそうだけど。
左手首のネームタグを見て思う。

食事を終えて荷物の整理をしていると三々五々、先生、看護士のオンパレード。
手術執刀医、麻酔科、手術室看護士。

各々に挨拶や説明を受けたり承諾書にサインを書き込んでいく。
こりゃ、知り合いに医者がいて知ってたり、自分で調べられるのならいいけど
判んない人は大変だ。


夕方、主治医が訪れる。
ミーティングルームへ場所を変えて詳しい手術の説明を受ける。

手術は9日9時から胃の切除と胆臓の摘出、
第一のリンパ節廓清であれば4時間くらいで終わるであろう事。
その場合、術後10日から2週間で退院可能であろう事。

ただし、すい臓まで浸潤していれば
部分摘出及び消化器官のバイパス手術をおこなう拡大手術になるであろう事。
その場合、術後臓器とバイパスの結合の経過が悪い場合があると言う事。
そして入院期間も延長されるであろう事を聞く。

理解しながら説明を受けるけど段々ブルーになってくる。


「すい臓は切りたくないなぁ・・・」
すい臓の事なんて意識したの初めてかもしれないと思った。


説明の終わり際
「食事は普通にとれるんだって?明日は夜、早めに帰ってくるなら外出しても良いよ」

先生の言葉にほんのちょっとだけ元気が出た気がした。


俺って、単純。

007

2005-03-13 16:45:02 | ガンになって(初発時)~連載/未完
入院 初日(1)


思ったより大荷物になってしまった・・・
2月6日金曜日の朝、入院受付に並びながらちょっと後悔。

受付で入院者カードを受け取る。「これで9階に行って下さい」
エレベーターで9階へ、そして病室へ案内される。
「着替えてお待ち下さい」
間もなく担当の看護士さん登場。
簡単な説明を受けて腕にタグを付けられる

「何か病人らしくなってきたなぁ」担当研修医の紹介もそこでされる。

「担当のYです。よろしくお願いします」
画に描いたような研修医先生、ハンサムだけど激務でぼろぼろな感じ。
細かいとこはこの先生がやるんだろうなぁ「よろしくお願いします」と挨拶。

今日は手術に向けての血液検査と手術担当関係のインフォームドコンセントがあるらしい。
手術までの簡単な流れの説明を受ける。
土曜日いっぱいは常食、日曜日の昼間までは消化に良い物を出されるようだ。
それからは絶食、手術用点滴の針を入れると言う事だった。

説明を受けてるうちに昼食の時間。
「まだ元気だし、しばらく普通の物が食べられないから病院食はパスしたいなぁ」

なにげに入院案内のパンフレットを見ていると
最上階にホテル直営のレストランが入っているらしい。
「どうせならここで・・・」

担当研修医にその旨を伝えようと受付を覗いてみると呼ぶ前にY先生が出てくる。
「すみません。潰瘍が大きいから常食は辛いですよねぇ、
夜からはおかゆにしますから・・」と、心配気味にY先生。

「??。いえ、普通に食べられるし、おなか空いてるから
上のレストランで食事してきていいっすか?」
「だっ、大丈夫ですか?」
「平気です。できれば夜も・・・良いですか?」
「はっはい。だ、大丈夫なら問題ないです」
あう、あう、している先生。

踵を返してエレベータに向うと
「夕方、主治医の先生から手術についての説明があるので戻ってきて下さいねぇ」

と、裏返ったY先生の叫ぶ声が聞こえた・・・。

006

2005-03-10 02:20:08 | ガンになって(初発時)~連載/未完
入院準備

金曜日に入院、月曜日に手術。
問題なければ術後10日から14日で退院予定。

これで入院は三回目、前は中学生の時複雑骨折で、
その前は血小板減少性紫斑病。
紫斑病は5歳の時。
当時は治療法が無くて医者には覚悟して下さいと言われたらしい。

年寄りに癌とか言ったら助からないと思うんだろうなぁ。
まあ、とりあえず胃潰瘍ってことに・・・

友人医師へ両親にホントの病状を伝えない事を告げる。
電話の向こうで取り乱してる・・・

この狼狽の仕方じゃ他の友人たちにもバレちゃうな~
困った・・・・


でも、そんな悪いのかぁ・・・
まあ、開けてみてって事かな?

なんかの時のために誰かに言っておかないとダメだな。
ここ迄くると結構冷静。

高校時代からの腐れ縁の野郎二人と
友人医師のフォロー?の為しっかり者の呑み友達に話す。
「まあ、なんかあったら頼む・・・」って感じ。

それと相談した看護士にも報告。薄々は悪い感じかもと思っていたらしい。


両親に入院の報告。「ちょっと潰瘍を切るだけだから大丈夫!」
「盲腸に毛が生えた程度だよ・・・・」


入院に必要な物を買いそろえる。
問題なければ2週間。
先生や本によると社会復帰は早くて退院後一か月って話。

ちょうど花粉の季節が始まる頃か・・・


今年も花見がしたいなぁ。

005

2005-03-08 19:27:11 | ガンになって(初発時)~連載/未完
2004年 1月 告知後


「こちらで手術されます?御身内の方は?」
まだ助手先生の事を気にされてるらしい・・・。

手術に関しては問題ないけど、両親か。。。
「両親へ説明はしません。古い人達なので詳しく説明しても
いたずらに心労を重ねるだけだと思いますので・・・」

翌週に詳しい説明とうける旨を約束して病院を後にした。


入院かぁ

病院を出て会社社長に電話、会社近くの喫茶店で状況を話す。
「部下たちには大きい潰瘍で手術って言っといて」
まあ、今では潰瘍じゃ手術しないけど・・・
「進行中の仕事は?」
「とりあえず、誰か人はたてるけど、今週末の出張は自分で行くわ」
「大丈夫?」
「ま、どーにかなるでしょ」

どーにかなったけど、雪山の出張は辛かったぁ・・・・

まあ、入院を知って連絡してくる友人達にも潰瘍ってことにしとこ・・・。


再び病院で詳しい説明を受ける。

幽門部側(胃の下側)を2/3切除、
胆臓にもポリープが見えるので切除するであろう事。
リンパに転移があった場合切除の可能性
すい臓に浸潤している場合は一部切除をして
消化液バイパス手術の必要がある旨。
術後、2、3年経過した時に胆石の可能性。
すい臓切除の場合、糖尿病の可能性・・・・

でも、正確なところは開けてみないと言う話。


病気なんだなぁ。

頻繁に友人医師から心配の電話が掛かってくるようになる
結構動揺してる感じ?自分がなだめすかす。
どっちが医者だ?

半年位は今までのように食事が取れなくなるらしい。
出張が終わって毎日の様に食べ呑み歩きの日々。
空腹時の胃痛以外はちょっと疲れやすいくらいで元気・・・?

入院準備しなきゃなぁ・・・・。

004

2005-03-06 02:33:04 | ガンになって(初発時)~連載/未完
2004年1月 続き

先生から電話「結果が出たから大学病院の方へ・・・」

検査結果
細胞検査のクラス分け1と2、良性。3、腺種(?)良性。4と5、悪性。
四か所採取したところの三か所はクラス2。もう一か所はクラス2or4?
また、ビミョーだなぁ~

「悪性の疑いがあるのでもう少し詳しい検査をしましょう」

「あさっては大丈夫?」
大学病院ってそんなに簡単に検査ってとれるモンなの?
結局2日間に分けて
再びバリウム、内視鏡、超音波内視鏡、血液、CTの検査。

一日目の帰りに本屋へ寄って病気関係の本を購入。
超音波内視鏡、CT検査は病床の深さや転移を調べる検査って・・・


二日目検査が終わって「では、結果は来週・・・」


で、週末の夜。飲み屋で呑んでると携帯へ電話が・・・
どうやら大学病院から。相手は担当の先生の助手らしい
「ええっと、2月6日入院で9日手術が取れました」
「???どーいうコトですか???」
「あう、あう」なんだそりゃ?
「自分はまだ検査結果も担当医に聞いていないし、入院云々という
インフォメーションも受けてないです!なんですか?2月6日ってのは?」

プチぎれ・・・

そんな感じで、もめながら電話が終わる
切った後「そーいうことかぁ・・・・」
助手先生勇み足って感じだけど実際、悪いんだなぁと自覚

ま、後は実際に状況を聞かないと・・・

週が明けて検査結果

告知・・・・。

その前に先週末の電話の勇み足電話の謝罪を受ける。
主治医、信頼を失わせたのなら転院もやむなしと言う言葉。
潔さに誠意を感じる。このままで行こうと考えた。

もっとドラマチックと思っていたけど淡々と告知を受ける。

「悪性でした」
「スキルスですか?」
「違うけど、早期ではありません」
また、中途半端だなぁ・・・・
「エコーの内視鏡で見るとある程度まで胃壁に浸潤していますね」
「はぁ」

何か中途半端だなと思った。

「手術で部分的に胃を切除する事になります」
「ステージ的には?」
「2もしくは3a。CTを見る限りではリンパ節には転移が無いようですが、
エコー内視鏡で見るとショウ膜、または外に顔を出しているかも」
「?」
「悪性腫瘍と接しているすい臓に浸潤している可能性があります」

本で見た5年生存率の事が気に掛かって質問。
「初期の癌で3%しか亡くならないといっても
亡くなる人は居るし、末期でも助かる方も居るということです」
なるほどと思う。でも、まぁ用意された言葉なんだろうなと思った。

003

2005-03-05 03:13:34 | ガンになって(初発時)~連載/未完
2004年1月

「お医者さん行った?」メールが届く

前より胃に違和感を感じる
太田胃酸じゃなくて胃痛の神経ブロック系の薬を購入する。

そんな時、飲み会の誘い。
友人医師主催。欠員の為の人数合わせ?って事で声がかかる

呑んでるとき「病院、行かないの?」またこの話?
めんどくさいから生半可な返事。「行くって・・・」

早速?次の日、友人医師からメール
「今週の土曜日に検査予約しました。私と同期の消化器外科の先生・・・」
「?、あぁ昨日の・・・」

まぁ、行っても良いかなぁ・・・


小雪散る寒い土曜日、東京のはじっこ
朝8時半。早いのは苦手だ・・・。

バイクで行こうと思ったのに雪じゃなぁ。

生まれて2回目の胃カメラ「アニサキス以来」
いっぱい麻酔みたいのするんだっけ?
注射、飲み薬、喉の麻酔・・・口の中がしびれてくる

初めてのときは大丈夫だったのに
今回は苦しい・・・

先生見ながら「おっきい潰瘍だねぇ!痛くなかった?」
前も思ったけど胃カメラしながらしゃべれないんだよ!
「何か所か取って生検に出すから・・・」

検査後、患部のプリント写真を見ながら説明を受ける
「自覚症状はなかった?」
「空腹時だけ・・・」
「病理に出して悪かったら切る事になるから」

「ハァ?」
悪かったら?何かヤバげ?

「じゃ、結果は来週連絡するから・・・」
「はい、おねがいします」って帰ろうとすると
先生、ナースに「病理に緊急でって言っといて!」

・・・・まじ?


潰瘍の薬を処方してもらって帰り道、
友人医師にお礼と何かヤバげな感じってのメールを打つ

「結果待ちだねっ!」って空元気風な返事・・・・・・・・