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ネット通販詐欺・完結編

2011-10-02 03:54:57 | Daily Life
 日本に戻って早1ヶ月。
 シンガポールにいたときに急激にFacebook友達が増えたこともあって、ブログは完全放置状態でした。
 今、相当忙しいので、しばらく放置状態が続くと思われます。。

 ・・・が、どうしても書きたい出来事が起こったので、久々にUP。しかも長文。

 さて、数ヶ月前に私がネット通販詐欺に遭ったという話を覚えている方はいらっしゃるでしょうか。
 ゴミ同然の品を送りつけられて、奴らが詐欺業者だったということが発覚したところで話は終わっていました。
 というのも、それからずーーーーっと戦いは続いていて、ようやく先日終結をみたのです。
 戦いが終わったのを記念して、その後の顛末を書いていきます。

 前回のブログはこちら


5月20日

 完全に騙されたということに気づいた5月20日。
 その日のうちに反撃の狼煙を上げました。

作戦1 まずは業者に返金要求

 怒りが収まらず、朝っぱらからメールをしたためて出勤前に速攻送信。
 日本語で書くと、大体こんな感じの内容です。

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不適切な商品が送付されてきたので返品いたします。
正規メーカーのカスタマーサポートが、この商品は正当な権利のない小売業者によって販売されたものであり、アクティベートすることができないと確認しました。
明らかにこれは不十分で役に立たない代物であり、顧客に販売できるようなものではありません。
もし意図的に販売したのだとしたら、間違いなく詐欺行為です。
これに対して厳重に抗議するとともに、本商品に対して代金を支払う義務はないことはもちろん、貴社が主張する20%の手数料も払う義務はないことを通知します。

(注:ホームページのReturn Policyに返品する場合は20%の手数料を取る旨が書いてあったので)

返金を了承いただいたら商品を返品しますので、至急送付先と返金方法について連絡してください。
なお、このような不当な取引についてクレジットカード会社に対して通知するとともに、支払を停止するよう求めていきます。
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作戦2 カード会社に協力要請

 カード会社に電話して、状況を説明するとともに、交渉がまとまるまでいったん請求を止めてもらうようにお願いしました。
 この交渉はかなり難航。
 電話の相手は「お客様がご自身でカード番号を通知して支払を行った以上、請求を一時的にしろ止めることはできない」の一点張りでした。
 まぁそりゃそうだろうな。
 と、大体想像のつく反応だったのだけれど、一次窓口の対応はマニュアル通りで所詮こんなものだろうと思い、言葉を変えて質問を変えて、しつこく食い下がったところ、専門の担当者とやらに回してもらえることになりました。

 数日後に二次窓口からかかってきた電話では、だいぶ担当者の口調も雰囲気も違う感じ。
 にべもなくNOと言うだけだったり、質問に対しても適当な回答をして、後から突っ込むと簡単に撤回するような対応だった一次窓口に比べると、だいぶ話ができそうな印象でした。
 それでも、結論としては、「お客様の方で現在交渉を進められているとのことなので、まだ支払日までは間がありますし、状況に変化がありましたらご連絡ください」ということだったのだけれど。
 それでも、カード会社のセキュリティ担当者へのラインをつなげたので、一歩前進。

5月21日

 意外なことに、業者からは翌日早速メールが届きました。

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hello, friend, 60%を返金しましょうか?
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 「hello, friend」から始まる書き出しにも内容にもちょっとした殺意を覚えましたけれども。
 何が60%返金だ!バカにすんな!
 ということで速攻返信。

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絶対に受け入れられません。
これは40%の手数料をとるということだけれど、そんなことはウェブサイトのRetuen policyには書いてありません。
ウェブサイトに書いてある20%の手数料にしても不当極まりない話です。

あなたは正当な権利なく、役に立たず意味もない、ごみのような商品を、あたかも正規のサイトのように装って売ったのです。
もう一度言いますが、私は商品代金全額と返品発送コスト全てを支払う義務がないことを強く主張します。

とにかく、返送先の住所を至急知らせてください。
5月20日(商品到着の翌日)に返品する意思を伝えたので、返送先の連絡が遅れたことによる返品の遅れに対する何らの責任も負いません。

上記に加えて、正規メーカーに相談したところ、貴社が正当な権利のない違法な小売業者だということが確認され、明らかな詐欺行為として法務担当部署に警告が通知されました。
また、クレジットカード会社に対しても報告を行い、加盟店による違法な取引行為に対して調査を行うよう要請したことをお知らせします。
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5月27日

 その後1週間近くたっても返事がないので、「24時間以内に返信しろ!」という督促メールを出します。
 インパクトを与えるために、赤字・太字・大文字で、5通連続で出してやりました。
 ちょっとキ○○イじみたやり方だけれど(笑)。

 すると、催促の甲斐あってその日のうちに返事が。

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返品をするのにはお金も時間もかかるので、商品はそのままでいいから、70%の返金でどうですか。
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 うーーーん。まだ納得いかない。
 とはいえ、正直言ってたいした金額じゃないし、100%にこだわる必要もそれほどないと思っていたことも確か。
 そして、「返品する」と言ったはいいものの、たしかに返品は骨が折れる。
 シンガポールから中国に荷物を送るのだから、当然通関書類とか書かなきゃならないし。
 日本からならいざ知らず、シンガポールからどうやって荷物を送ったらいいのか、そこからスタートしなきゃならないわけで。

 その面倒くささも薄々感じていたので、この条件を呑むことにしました。

5月31日

 数日待ってから、アクセプトする旨の返事を書きました。
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依然として妥当な回答だとは思えませんが、嫌々ながらも同意します。
すぐに70%の返金手続きを進め、クレジットカードのアカウントに返金がなされたら連絡をしてください。
6月3日までに返金手続きを実行してください。さもないと、カード会社および当局に対して調査依頼を続けます。
(注:当局というのはハッタリ)
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6月3日

 返金手続きを行うように指定した最後の日に業者からメールが。
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すぐに返金手続きをします。お金は4-15営業日後にアカウントに戻ります。
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 お、悪くないじゃん。
 そこで、再びカード会社に電話して、この内容を伝えました。
 担当者の方は、私のアカウントに返金データが入るかどうかチェックすることを約束してくれました。

6月21日

 カード会社の担当者から電話があり、あれから毎日チェックしているけれど、一向にデータが入ってこないとのこと。
 まぁ予想はしていたので驚きはなく、再び業者に督促メールを送りました。
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17日が経過しましたがまだ返金を確認できていません。
これ以上返金が確認できないようであれば、法的手続きを進めざるを得ません。
直ちに状況を連絡してください。
(注:法的手続きというのはもちろんハッタリ)
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 そして、間髪いれずに毎日メール攻勢。
 もう半分以上、嫌がらせだね。
 借金取りが執拗に債務者を追い立てる気持ちと、おそらくほぼ同じ。

6月24日


 業者からメールが来た、と思ったら、まったくわけのわからないことが書いてありました。
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あなたが銀行に対して苦情を申し立てたことがわかりましたので、詳細については銀行にコンタクトしてください。よろしく。
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 はぁ?何言ってんの、この人。
 速攻返信。

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返金の件に関して、カード会社と毎日話をしていますが、本日時点でまだ返金が確認できていません。
(注:毎日というのは大嘘)
銀行のことについておっしゃっている意味が全く理解できません。
これはクレジットカード会社を通した取引であって、こちらからは銀行とのやり取りはありません。
カード会社を通した返金処理を実行してください。
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 これを最後に、私もほぼやる気を失って放置状態となりました。

7月12日


 完全に諦めていた私の元に、カード会社から久しぶりに電話が。
 そして歯車が再び回り始めます。

 いつもの担当者に、その後の顛末を話し、一度合意したくせに意味のわからないことを言って払おうとしないんですよ、、と告げたところ、「では異議申立書を出しましょう」と。

 つまり、一連のやり取りのメールを証拠として出して、返金に合意したことを証明し、カード会社に対して異議申立をするという手続きがあるのだそうです。
 申立書のフォーマットをメールで送ってもらい、翌週に申立書とE-mailのコピーをまとめて提出しました。

 カード会社によると、申請が受理されれば、約2ヵ月後にチャージバックがなされるとのこと。
 指折り数えて待った2ヶ月間(嘘です。完全に忘れてました)。

 そして待望の通知が9月下旬に届きました!

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先日よりお問い合わせいただいておりました下記加盟店に対する○○様の異議申し立てが受理され、売り上げ取り消しがなされましたことをご報告させていただきます。よって既にお支払いただきました下記売り上げ金額のうち70%の金額は9月22日付でご登録口座に返金させていただきましたので、お手数ですが通帳記帳にてご確認いただきますようお願い申し上げます。
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 ・・・勝った!
 いや、厳密に言うと勝った訳ではないのだが。
 全額取り戻したわけではないし。

 そして、ものすごく苦労したように見えるわりには、もともとの被害金額が20000円弱だったので、実損としては、5600円くらい。
 でもこれはお金の問題ではないのだ。
 別に20000円が戻ってこなかったとしてもいい。こういう業者をのさばらせておくのが許せなかっただけなのだ。
 奴らのウェブサイトはまだ存在しているし、別にこれくらいのことで何らのダメージも受けたりはしないのだろうと思う。
 でも、みんながみんな泣き寝入りすると思うなよ!ということを知らしめてやっただけでもとりあえず満足。

 思うに、カード会社が二次窓口につないでくれるに至った転換ポイントは、自分で業者と交渉を始めていると告げたときだったと思う。
 騙されたのはある意味自己責任。
 それを棚に上げて、カード会社に間に入って解決してもらおうという姿勢では、マニュアル対応で門前払いされて終わりだっただろうと思う。
 ラッキーだったのは、詐欺業者が意外なほどにメールでの交渉に応じてくれたこと。
 結局彼ら自身は返金してくれなかったけれど、口約束でも返すと言ってくれたことが、最終的にカード会社から救済してもらえたキーだったね。


 ということで、5600円の参加費用を払って、面白体験ができたと思うことにします。
 これにて中国の詐欺業者との戦い終了!


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2 Comments

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しかし… (ミュミュS)
2011-10-02 15:55:17
良くここまで戦いましたね!うちなら言葉の壁でメゲそうよ
Unknown (りょー)
2011-10-02 23:53:13
お疲れ・・・
さすがと言うかなんというか


それよりも・・・
ごめん帰ってきてたんだね、すっかり忘れてたわw

どっかで折見てみんな集めるか(笑)