株式会社プランシードのブログ

株式会社プランシードの社長と社員によるブログです。
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その229.同業者として笑えない話、危険満載!

2015-05-21 07:04:32 | 制作会社社長の憂い漫遊記
「イラストレーター」というデザインソフトがある。
もちろんわが社にもある。
もちろん私は使えないし、使う必要性はないと思っている。
かって私の書く台本や企画書は手書きだったが、
いつしかワープロを使うようになり、
今ではワードやエクセルで作っている。
学校に行ったり、誰かに教えてもらったわけではなく、
我流なのでおそらく機能の50%位しか使えていないハズである。
もちろんそれとてもわからない。

だがしかし、私は今でも印刷物やツールなどの企画書は、
手書きのイラスト入りで提案することも多い。これがすごく受ける。
その手書きを元に、イラストレーターを使って再提出すると
「何だか味がなくなった(泣)」と言われる始末。
もちろん手書きには味はあるが、ガッカリさせるの最大の要因は
イラストレーターなら10級以下の文字でも平気で挿入できるし
字体も工夫できる。文字にエッジを付けたり、
座布団を敷くことも簡単にできる。
まるで飲み屋のおねえちゃんを昼間スッピンで見たら
誰だかわからない現象、夜はうまく化粧してバケラッタするのだ。
つま~り、やたらと情報過多になっているということだ。
しかし、手書きならFの芯を使っても10級まで、
私愛用のB2の芯なら12級以上の級数にならざるを得ない。
字体は多田流ノタクリ文字、せいぜいミミズのような線で囲うが
アンダーライン位の装飾しかできない。
そうなるとA4版が完成印刷物なら情報を精査せざるを得ず、
それが見やすさやインパクトにつながっている。
サラ金や銀行、保険のTVCMの但し書きは、
ハイビジョンでも読めない小さな文字だ。
「とりあえず注意喚起しているし・・・
借りる人が見てないから悪いんだ」論法だが、最近のCMは悪質だ。
なぜなら、そもそも映像は情報ツールではなく、
その気にさせる感情ツールなのだから。

先日、私の娘がイラストレーターを使いたさに
土日を利用してわが社に乱入。
どうやらPC世代にとってイラストレーターは、
ワードやエクセル級に一般化しているようた。
プロが表現の善悪も心に秘めて使うソフトを、
「使いやすいから」という理由でいとも簡単に使う。
確かに使えば便利だし、表現の幅は確実に拡がる。

昨今問題の空撮ラジコン・ドローン。
我々にとっては表現の幅が広がる画期的なツールなのだが、
墜落という危機感から「法規制せよ」との声があがっている。
しかし表現やメディアの使い方の方が
もっと恐いものだと民衆も認識してほしい。
少なくとも作り手はもっと善悪を自覚すべきである。
もちろん私も駆け出しのころ、随分ワンパクもしたが、
今は表現にビビりながら表現している。
慣れてきたり忙しくなると段々小手先で表現するようになるし、
同じ表現をしても平気になる。
際どい表現が産み出す悪意に無頓着にもなる。
しかし表現を、簡単に無責任に無意識に行なうと、
とても恐いモノに化けると私は危惧する。
「あかん、あかん、おかしいやん」と
作り手は常に自問自答しなければならない。
表現は鋭利な刃物や銃器や核ミサイルにも
勝るとも劣らない凶器であり、
持つ人間次第で超ヤバい危険満載のモノに化ける。
関係者の皆様、そこんとこよろしく。
そして、ご自愛ください。

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